ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

大内ダム

2018-08-03 22:27:31 | 秋田県
2018年7月15日 大内ダム
 
大内ダムは秋田県由利本荘市小栗山の子吉川水系芋川右支流畑川源流部にある秋田県建設部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の小規模ダム事業である生活貯水池事業の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、畑川の洪水調節、既得取水権としての灌漑用水への補給と安定した河川流量の保持、由利本荘市大内地区簡易水道への上水道用水の供給を目的として2007年(平成19年)に竣工しました。
 
ダム下への管理道路は立ち入り禁止のためダム下からの見学はできません。
堤高の割に堤頂部の襟が高くなっており、なんとなく頭でっかちな印象。
 
取水設備の屋根は落雪しやすい様に貯水池側に傾斜しています。
豪雪地帯ならでは。
 
減勢工と放流設備。
 
総貯水容量72万4000立米の小さなダム湖。
 
天端入口に車止めがあり徒歩のみ通行可能
右手は取水設備操作室。
 
左岸から。
ダムの全容はここから見るのが一番です。
 
放流設備。
利水放流設備と緊急放流設備が並んでいますが、今回は直前にまとまった降雨があったため緊急放流が行われていました。
 
対岸は管理事務所。
 
非常用洪水吐として自由越流式クレストゲート2門、その下に常用洪水吐として自然調節式オリフィスゲートの取水口があります。
ゲートの右手は多段式取水ゲート。
 
大内ダムの説明板。
 
追記
大内ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量を確保することになりました。
 
3110 大内ダム(1344)
秋田県由利本荘市小栗山
DamMaps
子吉川水系畑川
FNW
27.5メートル
106メートル
724千㎥/626千㎥
秋田県建設部
2007年
◎治水協定が締結されたダム

南外ダム

2018-08-03 22:26:26 | 秋田県
2018年7月15日 南外ダム
 
南外ダムは秋田県大仙市南外の雄物川水系西の又川上流部にあるアースフィルダムです。
農林省の補助を受けた秋田県の農地防災ダム事業で1977年(昭和52年)に建設され、西ノ又川および下流の楢岡川流域への灌漑用水の供給と農地防災を目的としています。
運用開始後は南外村が受託管理していましたが、2005年(平成17年)の市町村合併後により新たに誕生した大仙市が管理を引き継いでいます。
 
下流面は犬走りを挟んで二段構成、左岸から堤体を囲うように洪水吐導流部が流下します。
 
 
ダム下の放流設備。
 
左岸の横越流式洪水吐。
 
上流面はコンクリートで護岸
緑色の施設は艇庫、レールのようなものはインクラインになります。
 
天端からダム下の眺め
正面の建物は上から3枚目の写真の放流設備です。
 
総貯水容量172万4000立米と農業用アースフィルダムとしては大規模な貯水池です。
貯水池にダム穴式常用洪水吐がありますが、今回は水位が上昇し水面下に隠れていました。
 
艇庫とインクライン。
 
天端は車道。
 
竣工記念碑。
 
ダム便覧のフォトアーカイブスを見ると貯水池にダム穴式の常用洪水吐がありますが、今回は水位が上昇していたため水面下に隠れて見ることができませんでした。
また左岸に斜樋がありましたが、これは見落としました。
 
追記
南外ダムには農地防災容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0385 南外ダム(1343)
左岸 秋田県大仙市南外南楢岡
右岸 秋田県大仙市外小友
雄物川水系西の又川
FA
21.4メートル
113.5メートル
1724千㎥/1604千㎥
大仙市
1978年
◎治水協定が締結されたダム

杉ノ沢ダム

2018-08-03 17:00:37 | 秋田県
2018年7月15日 杉ノ沢ダム
 
杉ノ沢ダムは秋田県横手市大森町板井田の雄物川水系左支流(河川名未確認)源流部にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧及び現地改修記念碑によれば1934年(昭和9年)に秋田県の事業により竣工、その後1977年(昭和52年)から1981年(昭和56年)にかけて農林省の補助を受けた県の老朽ため池整備事業により改修が行われ現在に至っています。
ダムの管理は山城水系土地改良区が行っています。
 
堤高はないものの、堤頂長が200メートルにも及び遠方からでもダムが視認できます。
 
下流面
犬走りを挟んで2段構成。
 
洪水吐の減勢工側面にある底樋。
 
長い洪水吐導流部。
 
右岸の横越流式洪水吐。
 
上流から見た洪水吐。
 
天端
轍がついていますが関係者以外立ち入り禁止。
 
上流面はコンクリートで護岸されています。
 
斜樋の操作室。
 
1981年(昭和56年)の改修工事竣工記念碑。
 
3396 杉ノ沢ダム(1341)
ため池コード
秋田県横手市大森町板井田
雄物川水系雄物川支流
15.5メートル
200メートル
594千㎥/594千㎥
山城水系土地改良区
1934年

葛ヶ沢ダム

2018-08-03 02:30:32 | 秋田県
2018年7月15日 葛ヶ沢ダム
 
葛ヶ沢ダムは秋田県横手市大森町八沢木の雄物川水系葛沢川上流部にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧と現地改修記念碑によれば1943年(昭和18年)に秋田県の事業により建設され、1967年(昭和42年)から1971年(昭和46年)にかけて農林省(現農水省)の補助を受けた県の大規模老朽溜池事業により改修が行われました。
管理は山城水系土地改良区が行っています。
 
樹林の間から葛ヶ沢ダムの堤体が見えます。
この茂みの奥の堤体下に底樋がありますが、草生したこの時期はこれ以上進めません。
 
車で天端そば乗りつけることができます。
堤体の右岸側を斜行するように導流部が流下します。
 
洪水吐導流部。
 
上流から
洪水吐越流部は堤体に対してほぼ平行です。
左手の建屋は斜樋の操作室で、その先に天端が続きます。
 
斜樋
シャフトが5本。
 
1971年(昭和46年)の改修工事竣工記念碑。
 
左岸から下流面。
 
天端
未舗装ですが轍が残っています。
 
貯水池
さほど大きく見えませんが奥に細長く続いており総貯水容量は65万立米と溜池にしてはそこそこの規模です。
 
上流面はコンクリートで護岸。
 
0532 葛ヶ沢ダム(1340)
ため池コード
秋田県横手市大森町八沢木
雄物川水系葛沢川
18.8メートル
120メートル
650千㎥/650千㎥
山城水系土地改良区
1943年