05/11 私の音楽仲間 (579) ~ 私の室内楽仲間たち (552)
本当の第二主題
これまでの 『私の室内楽仲間たち』
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本当の第二主題
趣向は変わらんよ
ドクソウ的じゃろうが…
流用とは何事じゃ!
お前は黙っておれ
お前は馬鹿じゃのう
[譜例 1]は、引き続き ドヴォジャーク の 弦楽六重奏曲
イ長調 Op.48 から、第Ⅰ楽章です。
「おや? なんだか似てるぞ、前回の譜例と。」
そのとおりなんです。 細かい違いは後ほどご覧いただくとして、
まず[演奏例の音源]をお聞きください。 色塗り音符の現われる
“D” からスタートします。
↓
前回は再現部、今回は提示部の、同じ部分。 そっくり
なのは当然ですね。
相変わらず “ff の molto tranquillo” が見られます。
ここでは嬰ハ長調。 やはり8小節の音楽ですが、
これが私の疑問のタネでした。
何はともあれ、9小節目の “E” で、音楽は “in tempo” に
戻ります。 さりげなく pp で。
その8小節間で聞こえる “合いの手” が、ピンクの2小節
の形でした。 第一主題の一部で、これも前回と同じです。
上の[譜例 1]の後、7小節が経過すると、繰り返し記号が
現われる。 この[演奏例の音源]も、楽章の冒頭に戻ります。
それが下の[譜例 2]です。
さて、私の疑問とは…。 “molto tranquillo” の8小節でした。
「第一主題でも第二主題でもないのに、なぜ “特殊なテンポ”
なのか?」 ここには、作曲者の深い思い入れが感じられるの
です。
私の思い付いた “解答” を先に言ってしまえば、これは
“第二主題のアニマ、魂” だからではないでしょうか。
なぜ “第二主題のアニマ” などと書いてしまったのか。
私には似つかわしくない言葉ですね。
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