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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

1冊/週の新書・第3週・・・『御社の営業がダメな理由』藤本篤志(新潮新書)

2007-02-23 | 新書(読書)
★★『御社の営業がダメな理由』藤本篤志★★

この書籍は書店で平積みになっていたこともありビジネスマンの関心も高いのでしょう。内容もナルホドと思わせる部分が多々あります。筆者の論理は明快で、まず営業における方程式があります。

①営業結果=営業量×営業能力

しかしこの方程式に出てくる営業能力は

②営業能力=営業知識量+営業センス力+グランドデザイン力

の式で表わすことができ、元来“経験を積めば伸びると考えられていた営業マンの営業センス力やグランドデザイン力が半ば先天的な資質であり、ほとんど上積みが期待できない”と筆者は言います。言われてみればと思い当たる節があります。センスはちょっとした会話のそこかしこに現れますし、着眼点となるとさらにそれが
が問われる部分であります。また、グランドデザイン力においても企画力、コーディネイト力など絵が描けるかが問われてきます。

営業はモノやコトを売るのが仕事であるものの、ストレートにこの商品は○□△でいいですよと言って簡単に売れるものではありません。目の前にぶら下げられた人参のように、いかに喉から手が出るほど欲しいと相手に思わせるように演出し導いていくこと、つまり人を動かす能力が必要となってくるのです。(いい意味で人たらしでなくてはなりません)または、いかにそれを欲しいと望んでいる人や企業に出会えるか、その出会いの道筋を作っていく能力も必要とされます。

しかし、それらの能力が卓越した人は一部に限られており、営業の数字を伸ばすには、もう一方の因子である営業量を増やすしかないと筆者は分析するのです。そこでこの営業量についての方程式は

③営業量=営業時間-(意識的怠慢時間+結果的怠慢時間)

の式で表わされ、“営業マンの営業能力の先天的な資質部分の育成に時間と資金を掛けることなく、営業量に着目して、営業成績を安定させる方策”を選択したほうがベストであると提案するのです。大切な営業時間が滞留しているのは、営業マン自身も気がついていない「結果的怠慢時間」であり、それをを改善することで十分にその上積みが可能であると言います。

その方法は、意外と書くこと自体が目的となってしまい上司も読んでいない「営業日報」を元凶としてそれを廃止し、上司が日報の代わりにヒアリングを実施する(ヒアリングは細かいアドバイスができ、部下も適当な報告ができなくなるので効果がある)ことにより実質的な営業時間を増やすことができる。そしてクロージングのタイミングでは経験豊富な上司が同行し話をまとめる。そのことで飛躍的に制約率も上がってくると筆者はしています。

さらに会社はそれまでに培ってきた営業ノウハウを蓄積し文書化「ノウハウバイブル」を作成し営業マンの基礎的な力の底上げ、或いは会社の財産として築いていくことを実施していくのがよいのだと。

自身を振り返ると「ノウハウバイブル」らしきものは既にし始めていました。そして日報は結構無駄だよなと思っていたので以前から実施していないものの、肝心なヒヤリングができていませんでした。

ワォ!

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