前回に続きモダンさんの4バルブヘッドのお話。
バルブスプリングなんだけど不等ピッチになっていて一応上下方向がある。
写真のように巻きが細かい方が下にして組むんだけど、
間違うとサージングの原因になるから気を付けよう。
また分かりにくい写真で申し訳ないけど、
簡単にバルブクリアランス調整をしたらまたオーバーラップ状態にしてみる。
ちなみにオーバーラップと言っても組む場所はそれぞれで、
例えばバルブの両方のリフト量が同じオーバーラップもあれば、
バルブの傘の出方が同じオーバーラップもある。
当然後者はオーバーラップとは言わないかもしれないけど、
タイミングのズレが全く無い場合後者の方が安全だったりする。
バルブの傘ってイン側の方が大きいからその分飛び出すところを、
あえて飛び出させずリセスとの距離を取る組み方だからね。
でもカムチェーンの張りが甘くなってるとやっぱりブローだけど。
ピストンに掘られている矢印は下にして組む。
まぁリセスの大きさで分かるねんだけど一応ね。
ちなみに私がエンジンを組む場合、
初期潤滑不良対策のためにモリブデン入りのペーストを使っている。
ピストンにもサイドにはモリブデンの塗装みたいなのがしてあるからなんだけど、
あれも直ぐ剥がれるからホントに初期のためなんだと思うわ。
ピストンをトップにしてヘッドはオーバーラップ状態で組んだんだけど、
スプロケのズレも無く、カムスプロケの穴の範囲でバルタイが出せた。
カムスプロケの穴の中の範囲で好きなバルタイを出すのはアリだから、
カムスプロケのボルトを緩めて調整するのはオススメ。
当然エンジンをバラさず出来るから逆に試してもらいたいかなぁ。
そんな訳でエンジンは完成。
やっぱり4バルブともなると中華エンジンでも存在感は凄いんだわ。
しかも横型エンジンに乗ってる人のほとんどは4バルブを知らずに終わっているから、
逆に俺なんかは幸せ者だな。
んで、モダンワークスさんとは付き合いが全く無いワタクシがこんな事言うの何だけど、
もしこのヘッド欲しかったら直ぐに買う事。
たった5万円で4バルブなんて安過ぎるし、
圧縮比を気にしなければスタッドボルトが中華ピッチのエンジンには使えるからね。
タイガーエンジンでもロンシン125ccでもWIN120でも中華150ccでも4バルブになる。
多分だけどこのヘッドは早い者勝ち。
モダンワークスさんの事だから売り切ったら終わりかもしれないからお早めにね。