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南信州のりもの倶楽部♪

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発案者公認。GPX125とロンシン125のトップクロスの作り方

2021年03月15日 21時10分00秒 | GPX125 エンジン偏





今日はGPXやロンシン125用のセミクロストップギアの質問をいただいたので、
せっかくだし部品番号や作り方など分かりやすくまとめて書いておこうと思う。

まず先に何でわざわざ4速ギアを交換するかって話しなんだけど、
GPX125のリターンミッションやロンシン125の4速はどちらともメイン側が24丁とカウンター側が22丁でギア比が0.916となっていて、
ノーマルエンジンを乗った事ある方は分かると思うが3〜4速間が離れ気味で、
長い上り坂やワインディングなどで3速からシフトアップした場合パワーバンドを維持出来ず失速してしまう。

まぁ後はコピーエンジンなりの訴訟対策や4速を離れ気味にして平地での燃費対策かもしれないんだけど、
都心に住んでる方ならまだしも日本は山国のため4速がオーバードライブになってるよりある程度クロスしてた方が使い易いため私は2種類の純正クロスを製作したのね。

初めはCD90の4速ギアを使ってギア比を1.043のトップクロスを製作したんだが、
この場合だとギア間が近く感じる上に部品はホンダでも永久欠品になったため製作は不可能で、
よって今はスーパーカブ100EXの4速でギア比が0.958になっているセミトップクロスが事実上のトップクロスとなっている。

製作する場合の部品番号なんだがメイン側の24丁ギアが23471-GN5-910
カウンター側の23丁ギアが23481-GB4-771で、
あとカウンターシャフト側のスプラインワッシャーが2枚必要でこちらは90461-459-010となっている。

何でカラーが2枚必要かって話なんだがカブ100EXの4速はロータリーミッションなので、
カウンターシャフト先端に4速からニュートラルに入らないようにするためのシフトドラムロックプレートが入っているんだけど、
GPXやロンシンなんかはリターンミッションのためそんな物は無いので代わりにスプラインワッシャーを2枚入れてギア位置を適正化している。












作り方なんだがメイン側ギアは普通に交換するだけでカウンター側は写真のようにギアの下にスプラインワッシャーを2枚足してやるだけ。
よって最初から入っている1枚も入れるとスプラインワッシャーは全部で3枚となるが
作り方が全く難しくないのは分かっていただけると思う。

つまり写真のようにカウンター側のギアは薄くはなっているんだけど、
1速なんかよりは強力な加速力は必要無いため多少薄くても全く問題無く、
逆に4速に入れてからエンジンを吹かしまくってクラッチをパンと繋いだりするとギアに強力な力が一気にかかるため危ないとは思うが、
そんな事すり人はいないはずな上にもし行ったとしてもギアが欠ける前にメインシャフトがネジ切れると思うよ。

あとメイン側のギアの丁数はGPXやロンシン、カブ100EXは全て24丁だから、
メイン側のギアは交換しなくても良さそうに感じてしまうが、
相手のギアが22丁と23丁では外周の大きさが違くGPXとロンシンの方が大きいため、
メイン側を無交換の場合クランクケースが閉まらなくなってしまう。
皆さんが考えそうな事は最初に私が実際試して確認してあるのだ。

たったこれだけでGPXのミッションは1速から4速までフルクロスにはなり、
ロンシンの方も2速から4速まではクロスになるんだけど、
ミッションギアの交換よりクランクケースを割って正しく組み立てる方がよっぽどハードルは高く、
ただ私が行っている中華エンジンの初期オーバーホールはエンジンに施されているシルバー塗装を剥離するためエンジン全バラは必須なので、
何も問題無いエンジンをバラしてクロス化する訳ではないため装着率はかなり高く、
GPXだと超ハイコンプピストンとトップクロス化率は95%以上だし、
強化テンショナーキットに関してはほぼ100%となっている。

本当はギア比を線グラフに書いて出せれば分かりやすいんだが私には無理なので、
代わりにギアの離れ加減を数値化にする事は可能なので次回は色んなミッションを実際数値化しつお伝え出来ればと思う。





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