マサさんの「つれづれ日記」

松田昌のエレクトーン、ピアニカ(鍵盤ハーモニカ)よもやま話

Matsuda Masa

MASA Official Web Site MatsudaMasa

スペイン旅行(5)

2009年03月31日 14時44分37秒 | ☆スペイン☆
【ボクが海外旅行を好きになったのは?】

松田昌のピアニカのアルバム『ピアニキストMASA』の中に
『マサ坊旅に出る』という曲がある。

マサ坊は、子供の頃から旅が好き。

中学1年生の時に、山梨県で水晶、長野県で柘榴石、
岐阜県で古生代の化石を採集する旅に出たことがある。

大学時代は、軽4輪にプロパンガスを持ち込んで車上生活をしながら、
鎌倉・駒ヶ根・軽井沢・北海道まで旅した。

だけど、海外旅行が好きになったのはこの10年ちょっとくらい。

30歳くらいから仕事でヨーロッパ、アジアに15カ国くらい行ったが、
精神的な余裕がなく、「国内の演奏の方が楽でいいな~」くらいにしか思わなかった。

10数年前、ギリシャ・トルコ・エジプトの旅に行ったときに初めて思った。
「仕事じゃなく来る海外は面白い!

ギリシャの芸術も、カッパドキアも、ピラミッドも凄いな~!」
それ以来、大学の春休みや夏休みにはチョコチョコ海外に出るようになった。

近場の、バリ、タイ、モンゴルから始まって、そのうちヨーロッパ、南米まで。

最初は全てを旅行会社に頼む団体旅行だったが、
だんだん自分で計画をたて、泊まるホテルも決め、
旅行会社に予約して貰うようになった。

【海外旅行を安くするために】

そしてこのスペイン旅行では、早めに自分でインターネット予約をした。
インターネット予約をすれば、

航空券は格安で手に入り、ホテルも3割くらいは安いようだし、
旅行会社にマージンを取られることもない。

フリヒリアナという白い壁の村では、
1泊2食付きツインで何と5千900円!

ひとり2千950円で2食付き!
ま・・・・・、食事は美味しいとは言えなかったけど・・・笑

海外では食事代も大変!普通にレストランで食べると、とても高くついてしまう。

●作戦その1:「朝食満腹作戦」
バイキング食べ放題の朝食がついていることが多いので、
朝は腹一杯食べて、昼は、パンやサンドイッチで安くすませる作戦。

●作戦その2:「安くて美味しい店探求作戦」
2年前、ベートーヴェンのお墓でピアニカを吹く旅に行った時、
ウィーンでの食事は、4日間「ミスター・リー」という中華チェーン店ばかりだった。
メニューに写真があるし、味は中華で馴染みがあるし、安いし、飽きなかった。

今回のスペインでは、
「バル」という地元のおじさん達が行くビールとおつまみの店ばかり行っている。
カウンターに食べ物が並んでいるので言葉が通じなくても、注文をハズすことはないし、
とにかく安い!

サラダ、イカスミの煮付け、ムール貝のワイン蒸し、骨付き鳥のトマトソース煮の4皿にノン・アルコール・ビール2本注文しても、500円~千円ちょっとくらい。
立ち食いがほとんどだが、
地元のおじさん達と、身振り手振りで会話をするのもまた楽しいものだ。

●作戦その3「スーパーマーケットで牛乳・オレンジ・パン買い込み作戦」
最初は「牛乳」(スペイン語でラチェ)が言えなくて、
そばにいるスペイン人の買い物客(主婦)に、
「モ~~!」と言いながら両手で角を作る、さらに、
乳搾りのジェスチャーをすれば大笑いしながら牛乳の場所まで連れて行ってくれる。

このような作戦は、ただ安上がりになるだけでなく、
地元の人とのコミュニケーションも出来て、
海外旅行がより楽しくなること請け合い!

もちろん、愛想の悪い果物売り場のオネエチャン、
英語が下手なのをちょっと冷たい目で見るホテルのフロント・マンなどがいるけど、
そんな人は日本にもいる。同じだと思う。

【グラナダ】
コンスエグラの風車の前でバッハの無伴奏を吹き終えて、
大きな目的を達してスペイン旅行の熱は、ちょっと下降気味?(笑)

有名なアルファンブラ宮殿は確かに美しいのだけれど、感動には至らず。
そういえば、ウィーンの何とか宮殿やトルコのトプカプ宮殿を見ても、
「ふ~ん」で終わってしまったのを思い出した。

宮殿には権力や財力の跡はあっても、
教会やモスク、また日本の仏像のように愛や信仰を感じられないからかも・・・
と思った。

ボクはもともと、自分はどう生きればいいのだろう?というテーマや
宗教にはとても興味がある。

中学の時は教会の日曜学校に参加し、
大阪府立北野高校の時は聖書研究会(部長!笑)、
大学の時は洗礼を受けようか?とも思い、

また、禅寺に1週間入ったこともある。

最近はもちろん、どう生きればいいのだろう?に興味があるが、
どう死ねばいいのだろう?にも大いに興味がある。(笑)

【フリヒリアナ・カサレス】

旅のガイドブックにはアンダルシアの白い村と紹介されている。
今回の旅の目的の一つは、
CDのジャケット写真に使えるようなマサさんとピアニカの写真を撮ること。
バックの白い村を意識して、赤いシャツとダークグリーンのズボンを持ってきた。

【カジス】
美しい夕日で有名な港町。
幸い、とても美しい夕景を味わうことが出来た。

【セビリア】
何とも美しく、落ち着く街。歴史があってしかも上品。
川岸の街並みがとてもきれいで、空気が心地よく、旧市街の散歩も面白い。
多分、今回のスペイン旅行でいちばん好きな都市になるだろう。

カテドラルに行こうと歩いていると、アコーディオンの音が聞こえた。
音のする方向に角を曲がると、路上演奏は何と・・・・・・・!

アコーディオンとメロディオンのデュオ!

ピアニカをクビからぶら下げているボクに気が付くと、
そばに来ていっしょに演奏しろ、と手招きをしているので演奏に参加。

知らない曲だけど、ホ長調でⅠ度とⅤ度の簡単な曲なのですぐメロをハモったり、
アドリブをしたりすると、大喜びされた!

「ふっふっふ・・・・・日本のピアニカ吹きは凄いんだぞ~~~!」(笑)

カテドラルも素晴らしい!
トレドのカテドラルの方が美しいとは思ったが、
スケールの大きさ、彫刻などの精密さは凄いモノがあった。

ボクは、カテドラルの一角にあった聖母マリア像に惹きつけられた。
少し伏し目で、やさしく幼子を抱いている。

人生の哀しみと喜びを、遠く見つめているような表情に思えた。
哀しみを見つめながら、かすかに微笑んでいるように見えた。

京都太秦、広隆寺の弥勒菩薩の微笑みに通じるものを感じた。

ボクがこの国の美術関係者だったら、
スペインの国宝級のマリア像に指定するだろう(笑)

【人々の心のよりどころ】

カルメンがドンホセと知り合ったタバコ工場があるというので行ってみた。
タバコ工場跡は今、大学になっているらしいが、入れなかった。

すぐ近くの小さな家に、どんどん人が入っていくので興味津々、入ってみると・・・
何と、小さな教会。

中には香がたかれ、人々は十字架に釘で打ち付けられたイエス・キリスト像の前に、
みんな行列を作って順番に、

イエスの釘を打ち付けられ血が出ている足の部分に、接吻をしている。
小さな子まで、親に抱かれて、イエスに接吻している。

感動!
人の心のよりどころとして、
スペインではこんなにキリスト教が生きているのだ!
と思った。

ボクはクリスチャンではないが、バッハの音楽もガウディーの建築も、
その信仰に思いを巡らさなければ理解できないのだろうと思う。

【ミュージシャンはバッハを勉強しなければ!】

セビリアでホテルをチェックアウトして、
バルセロナまでの飛行機の待ち時間に、もういちどカテドラルに行った。
青い空とカテドラルがとても美しい。

ふと、ギターの音が聞こえるので行ってみると、凄腕の路上演奏!
バロック風な曲を演奏している。曲が変わった・・・・・。

「これは聴いたことがある・・・そうだバッハのヴァイオリン・ソナタ!」
曲が終わって、話しかけた。

M(マサ)「今の曲は、バッハのヴァイオリン・ソナタ?」
G(ギター)「いや、とてもよく似ているけどこれはリュートのための曲だよ。
バッハは素晴らしい。ボクは2歳の頃からフラメンコ・ギターで育ってきたけど、バッハが大好き。ミュージシャンは、その人生で一度はバッハを勉強するべきだと思う」

M「同感!ボクも、この楽器でバッハを吹く勉強をしているよ!」
と、無伴奏を吹きなじめると、じ~っと聴いていてくれた。
G「うん。これは何の曲?」
M「無伴奏チェロ組曲の3番」

G「来年は、バッハばかりでCDを出そうと思っているんだよ!君のために、フラメンコの曲を弾くね!」
素晴らしい、演奏を聴かせてくれた。

途中、中学生の女の子がツーショットの写真を撮ろうとしたら、きっぱり断っていた。
それくらい真剣に弾いてくれた。

演奏に感激し、ちょっとウルウル・・・・・。

彼は、路上演奏なのに投げ銭を受ける箱はなく、
ただ自分のCDを売っているだけだった。
誇り高い路上演奏家?

セビリアの最後の時間に、こんなに素晴らしい路上演奏が聴けて、
「ミュージシャンは、その人生で一度はバッハを勉強するべき」という、
今回の旅のテーマと共通するメッセージをもらうなんて!
何という、不思議な出会い!

感謝!

スペイン旅行(4)

2009年03月25日 09時08分30秒 | ☆スペイン☆

【クライスラーに乗って】

前夜の興奮さめやらぬまま、トレドを出発し,
N400→CM42→CM3107と日本で調べた道路地図に従って高速で走る。

車は何と、クライスラーのオートマチック!

日本からのレンタカー予約ではマニュアルしか取れなかった
(ヨーロッパはマニュアルがほとんどらしい)が、

マドリッドのレンタカー・カウンターで例の壇ふみ嬢に、
「あんたとこ、オートマないん?」
と聞くと

「1台あります。1日につき400円追加ですが・・・」
「それ!それ!それ1台頼むわ!ネ~ちゃん!」
と即決して、駐車場に行くと何と・・・・・クライスラー!

ぼくは車音痴だが、クライスラーって
キャデラックやビックと同じくらいの超高級車ってイメージがあるのだが、
今はそんなことはないのかな~?

しかもディーゼルだから燃費も抜群!
高速道路を140キロでビュンビュン走って風車の街コンスエグラに到着。

【コンスエグラの風車の前でバッハの無伴奏をピアニカで吹く!】

ラマンチャの田舎町コンスエグラの街はずれの丘には、7基の風車が並んでいる。
古城の廃墟も雰囲気を盛り上げてくれている。

ホンモノの騎士になりたかったドンキホーテは、
この風車を怪物と間違えて戦ったという!

なだらかな丘に風車が並ぶ姿は、恐竜の背中に見えなくもない。

槍1本で怪物と戦うドンキホーテと、
ピアニカでチェロの名曲に挑戦する松田昌がだぶって、本人は苦笑いをしている。

いやいや、ドンキホーテは痩せ形長身、
お供のサンチョ・パンサがずんぐりむっくりタイプでお腹も出ているから、
体型的にはボクはサンチョ・パンサなのだが・・・・笑

見上げるとスペインの紺碧の青空、
小高い丘には強い風が吹き上げてきて、頬を撫でてゆく。

いよいよ念願の、
バッハ『無伴奏チェロ組曲第3番』を渾身の想いを込めて演奏開始!

「気持ちいい~~~~~!・・・・・???」10秒後
古城の方から大音量のバロック風な音楽が鳴りだした!

「エエ~~~~~!何だよ~~~~?」
と、吹き止めて音の方向を見ると、花嫁と花婿が到着!
結婚式の披露宴(多分)が、古城で始まった様子!

風車の周りは、車がどんどん到着し、人・人・・・・・
「わ~~~!エライこっちゃ~!」
と、演奏は中断して、結婚披露宴が終わるのを待ちつつ、
コンスエグラの街でホテル探し。
夕方に再度挑戦となった。

6時頃、再び風車前に戻っても、まだ披露宴は続いている様子。

古城と風車の間には、秋吉台のように草原と岩場の部分が少しあって、
その岩場になかば寝転がるようにもたれかかって、

気ままにピアニカを吹きながら披露宴が終わるのを待つことにした。
それがまた、快適だった。

野生のハーブの香りがかすかに薫り、
子どもたちが遊びに興じる声が耳に心地よく、
太陽は西の地平線に傾きはじめている。

披露宴も終わったらしく、古城は静かになった。
日の地平線には、真っ赤な太陽!

「太陽にほえろ」状態!(笑)
全ての状況はととのった!

立って、太陽に向かって吹き始める。
この1年間の成果を発表する演奏!

お客さんは、ロストロポーヴィッチとバッハと風車と太陽!

プレリュード、サラバンド、ブーレと続けて吹く。
とても集中して吹けた。

偉大な2人の音楽家も、風車も、太陽も、風も、名も知らぬ雑草も、
祝福してくれた気がする。

前日に知ったのだが、奇しくもこの日は、バッハの誕生日だった。
何たる、偶然!

その偶然を知ったときは身震いした。

この感動を、心に刻んでおこう!

スペイン旅行(3)

2009年03月21日 11時42分33秒 | ☆スペイン☆

前回、レンタカーでちょっと不安な旅に出るところで終わってしまっていたので、
ご心配をおかけしたかも知れません。

どうやらスペインのホテルは、ネットを使うと、一日2千円以上かかるようです。
今日は、ただでネットが使えるパラドールというところに泊まっているので、
たくさ~~~~~~~~ん、書きました。(笑)

今後も、毎日は更新できないと思います。よろしくお願いします。
今回は、かなり長文です。

【言葉が分からないスペイン旅行】

ここで言う言葉とは、スペイン語のことではなくて、英語のこと。(笑)

フランスやスペインでは英語が通じないという意見もあるが、
ホテルやレンタカーのカウンターのスタッフはしっかり英語を話す。

ヨーロッパでピアニカのコンサートをしたい!と強く思いはじめてから、
もっと英語が話せるようになりたくて、英会話教室に通い始めたのが去年の4月。

7月まで3ヶ月間は予習復習をマジメにし、通ったのだが・・・・・。
途中で挫折。

カタコ英語(←カタコトまでもいかない英語・・・・自作語)で、
よく海外自由旅行をするな~!とも思う。

さて、いよいよレンタカーでマドリッドを出発!・・・・するはずなのだが・・・なかなかそうはウマく行かない!

一応前日に駅のレンタカーカウンターまで行って下見をしたのだが・・・・

壇ふみに似たカウンター女性は、
やさしくカタコ英語のおじさんに応対してくれたのだが・・・

結局、手続きに長い時間がかかり、
駐車場がどこかわからず、
(日本のように駐車場まで送迎なんてサービスはなし)
30分くらい駐車場を探しまわり、
汗だく!(笑)

一応ナビも借りたのだが、スペイン語なので使い方は分かりまへ~ん!(笑)。

それでも、いざ!出発~~~~ッ!

【アランフェス】

高速と一般道を乗り継いで、何とかアランフェスにたどりついた。

美しい回廊を見たが、王宮は長い行列でパスすることに。
(並ぶのは結構嫌いなたちです~!)

トレドへ出発前に昼食を・・・と、歩道にテーブルを並べたレストランの前で迷った。

言葉が分からない海外旅行で大いに困るのが、食事。
メニューを見ても何のことだか分からない。

英語でもあまり分からないが、スペイン語はもっと分からない。

ふと見ると、魚のような小さな骨を皿の端に集めてフライを食べている老夫婦がいた。
「オッ!あのフライ美味しそう!」
と、
「これは何ですか?」
と英語で聞くと、話具合で(向こうはスペイン語)多分カエルだろうと、想像がついた。

ボクは、カエルは何度か食べている。
柔らかい鳥肉のような感じで、嫌いではない。

老夫婦のご主人が、ま~食べてみろ!という感じで一切れ手渡してくれた。
(こういうのメッチャうれしい!日本人は、初対面ではここまでする人は少ない)

淡泊で美味しい味。
老夫婦に「グラシヤス!」と礼を言ってカエルを注文。

アランフェス宮殿の前でカエルに舌鼓を打ちながら、
アタマの中は不思議な音楽が支配していた!

何と!ギターで奏でるゆったりした『アランフェス協奏曲』のバックに、
例のカノンの『カエルの歌』がゲコゲコとコラージュされていた!(笑)

【パトカーのお世話に!】

昼食の後、スペイン随一の古都トレドに出発したのはよかったが・・・・・
日本でプリントアウトしたGoogle地図の道路がまるで分からない!

さんざん迷って焦ってアランフェスの街を走り回ったあげく、
あちらこちらで停車して、

「トレドに行きたいねんけど、今、この地図のどこでっか?」
と聞いたが、スペイン語でまくしたてられても分からず、

迷うこと30分、ついに警察署に飛び込んだ!

警察署の前にいた野球の清原選手風おまわりさんに、地図を見せながら、

「わて、トレドに行きたいねん!この地図で、ここはどこ?」
地面を指さしてと聞いても、あまり地図は見ないで、

「○▲×・・・・デラ・・・デラ・・・◇■○・・・・」
と、ある方向を指さしてまくしたてる。

そのうち、多分上役の太った小林亜星風や、婦警まで集まってきて大変!
3人それぞれ、意見が違うように思った!(笑)

結局、清原選手が「俺に着いてこい!」という仕草で、パトカーを発進させた。
アランフェスの町はずれまで先導してくれて、停車し、

訳の分からない日本人の車に寄ってきた清原警官は、
「あの国道***を行けば、トレドだよ!
なあなあ!・・・・・ところで、タバコ持ってない?」

こういうのが面白い!
日本で警官が市民に何か手助けをして、タバコを請求したら、即クビだろう。

現金を少し・・・?とも思ったが、何度も「グラシヤス!ぐらしゃす!」を
くり返して、感謝!感謝!で、国道400に車を進めた。

【トレドのホテル】

スペインにはパラドールという国立の宿泊施設がある。
多くは、昔の修道院などを改築したものでとてもスペイン気分を味わえるらしい。

特にトレドのパラドールは有名で、古都トレドを一望できる素晴らしい眺めらしい。

ということで、出発前に日本からネット予約しようとしたのだが、
満室とのことで予約出来ず、

旅行会社経由で頼んだら何と、ツインで1泊3万8千円!あまりに高い!
2泊するとトレドだけで8万円にもなる!

まあ、昼間に行って、古都一望喫茶でも経験すればいいだろう・・・と、
ツインで1万2千円の安ホテルをネット予約したのだけれど・・・

悪い予感的中!
場所は悪く、客少なく、フロントの応対悪く、駐車場からは遠く、気分はみじめ!

安ホテルにチェックインの後、パラドールへ行ってみると、
眺望最高、客多く、フロントの対応最高、駐車場から徒歩30秒、気分はゆとり!

フロントで聞くと、明日空き部屋あり、料金も日本で聞いた額の半額に近い。
即予約して2日目はパラドールに変更!

パラドールさすがにしっかりしていて、部屋のネット回線が壊れていると言うと、
ノートパソコンを持ってきて調べた後、別の部屋をネット用に用意してくれた。
今、その部屋で書いています。

【トレドのカテドラルで落涙】

今日は朝から、トレドの街に出た。

中世の街並みを美しいと言う現代人は、現代の美しくない街並みに住んでいる。
これって、何なんだろう?

結局、人類って何の進歩もないのか?
昔の人間の感性のほうが豊かだったのか?

いやいや、そんな単純な問題ではないだろう?
昔は教会や王侯貴族が街の全てを支配していたんだろうから・・・・。
などと考えながら、
トレドのいちばんの中心カテドラルに入って体が凍り付いた!

凄い!こんな美しく崇高な教会は初めてだ!
大きい上に、ステンドグラス、彫刻、その他の装飾などがホントに素晴らしい!

祭壇には、イエスキリストの生涯のいろいろな場面の彫刻がほどこされているが、
その場面ごとの間の装飾が、たちのぼるような細い線でまとめられている。

(このことは、きっとガウディーの建築に影響を与えたのだろうと思ったのだが・・)

祭壇の高所の十字架のイエス・キリストを見ていると、
涙が止まらなくなった。

あの涙は何だったのだろう?

トルコ、イスタンブールのブルーモスクでもやられた!(笑)
嗚咽をこらえるのに苦労したくらいだった。

ふと、思った。
もちろん美しさ、宗教的な崇高さもあるが、それと同時に、
ここに集う人々の心に感動したのだと思う。

フランスのモンサンミシェルで、偶然お昼のミサに出くわしたときも、
涙が止まらなくなった。

人間の心の中にある、悪い部分を教会の外にひとまず置いてきて、
美しく、やさしい心だけで、集い、一つの歌を歌い・・・・

人は一人で生きているのではない、共に生きることを教会の中で実感する・・・
ある意味では、天国の実現がモンサンミシェルの教会にあると思った。

話をトレドのカテドラルにもどして・・・・
気持ちが落ち着いたら、礼拝用の長いすにゆったりした気持ちで腰かけ、

イメージの中でサウンドを響かせ、指は鍵盤を押さえ、小声でメロディーを歌い、
バッハの無伴奏を演奏。

どんどんその気になって、テンポが遅くなってゆくのが面白かった。

どんな場所で演奏するにも、
このイメージを持って演奏できればいいのだろう・・・・

常に、このゆったり感、
感謝とあたたかさに包まれて演奏できればどんなにか幸せだろう?
と思った。

バッハと、イエスと、それを愛する人たちのやさしい心に包まれて演奏する・・・・。
甘ったれかも知れないが・・・・・。

【キリストの祭りに遭遇】

夕方、ふたたびトレドの街を何となく歩いていると、ある教会に人がどんどん集まってきている。結婚式でも無い様子だ。

何があるのか聞いてみた。

ちょうど、司祭のようないでたちの男性が英語で、
「この教会のキリストをカテドラルに移すお祭りです。8時に出発して、10時にカテドラルに到着します。市民の多くが行列を作って送ります」

「ボクも参加できますか?」
「もちろんです!」

凄い!
即、行列に参加することに決める。

教会の中には、山車に乗っている電飾で飾られた十字架とイエス。
そして市民。

出発する8時頃には、教会の前は人人人!
2千人くらいはいるのではないか?

みんなで、賛美歌を歌って、街を2時間練り歩いて、カテドラルに入っていった。
カテドラルの中でも少し儀式があって、終わったのは10時半くらい。

ボクは、歩いているときも、バッハの無伴奏をイメージしながら歩いた。
お昼は撮影禁止だったカテドラルの中は、市民がみんな写真を撮っている。
もちろんボクも。
(これは拡大して、部屋に貼っておこう!)

老若男女、乳母車までが、カテドラルに入っていた。
こういう点、仏教よりキリスト教の方がおおらかな気がする。

今は、もう真夜中。
あの祭りから4~5時間はたっている。

今も目をつむると、輝かしい祭壇が浮かび、
カテドラルのあの空気感と熱気が浮かぶ。

本当に貴重な体験だった。

あのとき、あの教会の前を歩いていなかったら、
また、あのとき、英語の出来る司祭に話しかけなかったら、
こんな貴重な経験は出来なかっただろう。

不思議だ。
そして、こんな経験をさせていただいて、有り難い。



スペイン旅行(2)

2009年03月19日 10時14分27秒 | ☆スペイン☆

【ソフィア美術館】

プラド美術館より新しい絵画が展示されている。
「ゲルニカ」はやはり一番人気だ。

他にも、
若い頃確か「青の時代」と呼ばれる頃の作品、
キュビズムの初期の作品、
有名な「泣く女」
などピカソの作品が多く展示されて、
天才の作風の変化が感じられるのがとても面白かった。

「ゲルニカ」の創作課程を撮った8枚の写真があって、
最初のスケッチのような段階からどんどん変化していった様子もつぶさに見ることができ、とても興味深かった。

ミロの作品、ダリの作品もやはり素晴らしい。

驚いたのが、昨日のプラド美術館にしても今日のソフィア美術館にしても、
幼稚園児の10人くらいのグループが来ていること。

そして、いわゆ「名画」の前の床に座り込んで絵を見ながら先生の説明をかなり真剣に聞いていたこと。

また、先生の質問に対して子ども達が自分の考えを述べていたこと。
(もちろん何を言っていたか分からないが・・・・・笑)

日本では考えられない光景だ。

「幼稚園児にピカソやダリが分かるわけがない!」
「もし子供が名画を傷つけたら大変だ!」
「美術館の冷たい床に直に座って体が冷えて風邪でもひいたらどうしてくれる?」
などの声が聞こえてくる。

子供の頃から、
ホンモノの芸術を自分の目で見、
ホンモノの人間の生きる苦悩を聞き、
自国の素晴らしい芸術家がいかに世界の人々に愛されているか、を聞くことは、
きっとあの子たちの人生に何が大切であるか?という考えを芽生えさせると同時に、
自分の国や人種に対する大きな誇りを意識させることになるだろう。

日本にたとえると・・・・・・

国立博物館に行って、
北斎や広重を見せてその素晴らしさを語り、
彼らがどんなにゴッホやモネに影響を与えたかを語るようなものだろうか・・・?

ある方がイタリアに住んだとき、幼稚園に入学したお嬢さんが最初に教わったフレーズを思い出した。

「私は世界一です!」

今の日本の学校教育、家庭教育の傾向はむしろ逆だ。
「人と同じようにしなさい!」

自分も含めて・・・・
今の日本人がどれだけ自国に誇りを持っているだろうか?と強く感じた。

ガイドの後にゾロゾロついて周り、説明を聞くだけで名画と対峙することなく去っていく日本の大人のツアーグループと、名画の前にベタッと座り込んで自分の意見を先生に述べているスペインの幼稚園児は、実に対照的だった!

夜はフラメンコダンスを観に行ったが、
セビリアでも観る予定があるのでその時にレポートします。

明日は、いよいよレンタカーを借りて南下。

運転は家内。ボクは助手席でナビゲーター(笑)。

今までカナダ、ニュージーランド、フランスでレンタカーの経験があるとはいえ、スペインの運転事情は相当に荒っぽいようだ。

また、言葉が分からない国で高速道路を走った経験はほとんど無く、
たくさんの進路間違いが予想される。

一応Googleで毎日の出発地点と到着地点を入力してプリントアウトしてきたとはいえ、所詮「絵に描いたモチ」。

どうなることやら・・・・・・笑


スペイン旅行(1)

2009年03月18日 22時14分18秒 | ☆スペイン☆

最近このブログの写真は、気楽にそのままアップできる携帯写真を使っています。スペインでは携帯で撮っても持参のモバイルに写メールできないので、
写真は後日と言うことでまずは、文章のみのスペイン・レポートをさせてください。

【100ユーロでビジネスクラスの席に!】

セントレア空港・ルフトハンザ空港のカウンターでチェックインの時、
「100ユーロでビジネスクラスの席に座れますが変更なさいますか?
 食事やサービスはエコノミーのままですが・・・」

即決定!この判断は大正解だった。
シートが広い上にいろいろな角度に変えることが出来るので、
長い機内生活の疲れがまるで違う。
ラッキー!

ちなみに、今回のツアーは航空チケット、ホテル、レンタカーなど、
全てインターネット予約をした。

今までは旅行会社に取ってもらっていたが、結構自分で出来るものだ。
本当に便利な時代になった。

【美しいマドリッド空港】

実に芸術的な空港。
天井は高く(当たり前か・・・)波打つ寄せ木の曲線が美しく、
大きな建物を支える沢山の柱は朱色から橙そして黄色と少しずつ色が変化してゆく(グラデーションというのだろうか?)。

「ワ~ッ!凄い!」と思わず、ウナルくらい美しかった。
あちこちにある広告のデザインも素晴らしくハイセンス。
さすがガウディー、ピカソ、ミロを生んだ国だと思った。

思わず立ち止まって見上げていると、見知らぬ人が「ビューティフル!」と、
同感目線を送りながらボクを追い越していった。
(こういった見知らぬ人とのコミュニケーションは、
 圧倒的に日本より外国の方が多い。海外での楽しみのひとつだ)

イミグレーション近くの壁にあまりに美しい宣伝があったので、
写真を撮っていると警備のお巡りさんが寄ってきた。

このあたりは撮影禁止だったらしい。
ヤバイヤバイ!(笑)

【プラド美術館】

マドリッドでの楽しみは何と言っても美術館めぐり。
なかでも、プラド美術館とソフィア美術館。

お目当ては、プラド美術館ではゴヤの「黒い絵」のシリーズ、
ソフィア美術館ではピカソの「ゲルニカ」だ。

どちらも、15年前に尺八のジョン・海山・ネプチューンの仕事で
マドリッドに来たときに出会って大きな感銘を受けた。
名画との再会!

美術館でのボクの絵の見方は、ほとんどの絵を素通りすることだ!(笑)
人間の集中力はそんなに持続するわけはないし、
画家は1枚の絵に膨大な時間と溢れる想いをかけて描いているのだから、
こちらも数を少なくしてじっくり腰を据えて観るのがイイと思う。

そしていろいろに想像するのが楽しい。
大げさに言えば、絵を前にして画家との対話を楽しむのだ。

ゴヤの「黒い絵」の連作を前にして考えた。

我が子を食べるという衝撃的なテーマの絵(旧約聖書の話から?)、
よく分からない黒い子犬の絵、
戦っている二人の巨人、
悪魔(魔女)にそそのかされている民衆たち・・・・

なぜゴヤは、晩年にこんなに人間の心が持つ暗い部分を描かなければならなかったのだろう?
何と辛い人生なのだろう?
時代もあるのだろうな~?
涙が出た。

ゴヤの「1808年5月2日・3日マドリッド」の前に釘づけになった。
戦いを描いている。

左には、銃殺されるのを待っている市民・・・ある人は目を大きく見開いて覚悟をし、ある人は恐怖に恐れおののいた目をしている。

一人一人の市民の性格、そして今まさに死なんとするときの心理描写を一枚の平面にこんなに描写できることへの驚き。

さらに、右に描かれた銃殺しようとしている兵士たちが、
そろってうつむいていることが素晴らしい。

このことは、殺そうとしている兵士たちもこの殺し合いを望んではいないことを表している。

ゴヤの目は、自分の民族を殺した相手のフランス兵をもあたたかく見守っている。
涙が出た。

【フランス人とのハーフの甥に再会】

ボクは6人兄弟。
上に姉が3人。そして兄と妹。ボクは下から2番目だ。

いちばん上の姉は大人になってから美術に目覚め、30歳にしてパリに留学。
美術学校で知り合ったジャン・ピエール・ポアロと結婚した。

息子が二人いて一人はパリ、そして一人はマドリッドに住んでいる。

2006年の春、弟のフランシスにはその両親と共にパリで再会したが
(興味のある人はこのブログのカテゴリーのヨーロッパをクリックしてください)

兄のベルナールとは彼が中学時代に日本に来てからだから
きっと30年ぶりくらいだろう?

マドリッドの家に行って奥さんと2人の娘に迎えられ、
晩ご飯をごちそうになり、お互いカタコトの英語で会話!(笑)

30年ぶりにあったハーフの甥のやさしい性格
奥さんの聡明さ
二人の娘のかわいさ
何と素敵な家族なのだろう!
と、感激することしきり・・・・・・・。
幸せな一夜だった。

ボクはピアニカを吹き、9歳の姉は、
習っているフラメンコ・ダンスのカスタネットを披露してくれた。

右手の2指から5指を使って作り出す細かい3連符、
彼女はまだウマく出来ないでいるが、交代してやらせてもらうと、
ボクはできそうだった・・・・・。

こういう時は、あまりウマくやらない方がイイ。
可愛い甥の娘を傷つけるから・・・・・笑


今日一日、去年ニュージーランドに行ったときに思いついたメロディーがアタマの中で鳴り続けている。
この旅の中で完成させよう!



アンダルシアの風車の前でバッハの無伴奏をピアニカで吹く!

2009年03月16日 03時28分34秒 | 日記
2年前の春、ベートーヴェンのお墓の前でピアニカを吹いた。
ベートーヴェンに感動して音楽を志したので、そのお礼の1曲!

この数年間の夢の実現だった。

ぼくがピアニカを吹くと、
頭上の木々の小鳥たちのさえずりが大きくなった。
ウレシかった。

プラハのお城の近くや、パリのポンピドーセンターで、
弱気を振り切って路上演奏もした。

ハイリゲンシュタットやハルシュタットの教会で吹いたピアニカのサウンドは、
あたたかな空間に鳴り響いて、まるで、パイプオルガンのように聞こえた。

旅行から帰って、ある種の虚脱状態。
考えた・・・・・・。

「さて、次の夢は何にしようかな・・・・・・・?」

何となく、手持ち無沙汰な心が続いていたある日の夜、
ぼくの目と耳はテレビに釘付けになった。

「ロストロポーヴィッチ最後のドンキホーテ」
偉大なチェロ奏者が亡くなった追悼番組だった。

コンサート前のリハーサル風景。
ロストロポーヴィッチがオーケストラのメンバーに熱く語っていた。

「ここの4つの和音は、アンダルシアの風車の4枚の羽根なのです!
 ドンキホーテは風車と戦っているのです!」

「この風は、そよ風ではなく、台風のような暴風雨なのです!激しく・・・」

その、まるで素人であるかのような具体的な描写に感激した。

数分後、テレビの画面は、ベルリンの壁の崩壊。
崩れたがれきの上で、ロストロポーヴィッチがバッハの無伴奏を弾いていた。

ひらめいた~~~~~!
「よし!次は、スペイン、アンダルシアの風車の前で、
 バッハの無伴奏を吹こう!」

あまりにも幼稚で単純な発想ではあるが、目標が出来た。

その後、無伴奏チェロ組曲第3番をピアニカで練習し始めた。
1,音域をどうするか?
2,息継ぎをどうするか?
3,あの雄大なチェロの音色に対して、
  このチープなピアニカで、何をどう表現できるのか?
4,バッハは、怒らないか?
 などなど・・・・・・。

今年の目標の一つは、無伴奏!

2月15日の鍵盤デュオコンサートで3番の「ブーレ」を演奏。

3月14日のメロディカサミットで3番の「プレリュード」、「サラバンド」、「ブーレ」を演奏。

まだまだ完全ではないが、人前で演奏することをくり返すことによって、
曲は育って行くものだと思う。

まずは、今年中に3番全曲吹けるようにしよう!


実は、明日から(もう今日ですが)、スペインへ行きます。
がんばって風車の前で吹いてきますね~~~~~~!



メロディカサミット・イン・ジャパン

2009年03月15日 01時23分07秒 | ライブ
今日は、メロディカサミット・イン・ジャパンだった。

確か、去年ベルリンでメロディカ・サミットを開催された野村誠さんが、日本でもやろう!
と、東京で行い、昨日が浜松、今日が名古屋。

会場のカフェ・パルルには、とても熱気がただよっていた!
(ホントに温度も高かった~~~!笑)

第一部は、
作曲家、鍵ハモ奏者として、国内外で活躍中の野村誠さんの鍵ハモソロからはじまった。

・・・・・う~ん!凄い!
なんと言うか・・・・音だけでなく、体のちょっとした動きまで表現の材料として使っている!
楽器を細かく動かして作るビブラート、大きく動かして音の移動を作り、打鍵のカチャカチャ音も音楽になり・・・・・野村誠という表現者である人間全体がひとつの作品になっている。

2曲目からは、パーカッショニスト・作曲家・黄色のあいのてさんでお馴染みの片岡祐介さん、愛知在住の作曲家、牛島安希子さんのお二人が加わってトリオで演奏。

鶴見幸代『おほほ』
田中吉史『うるおぼえの旋律とコラール』
近藤浩平『ふがいない戦士達』
など、いろんなスタイルの現代音楽鍵ハモミュージックが展開された。
興味津々!

きっと野村さんが作曲を委嘱された作品だろう。
実は、ボクも委嘱されている(笑)。
時間は3分程度。期限はなし。
このような委嘱の仕方も、なかなか独特なもので、自由な感じがいい。


2部はボクのソロから。
緊張して、最初からコードをハズしてしまい大変!
その緊張は、なかなかおさまらなかった。

『ユーモレスク』(沖浩一+松田昌アレンジ)
『内気なピエロ』(松田昌)
『ムッシュ・ポアロの愉快な結婚』(松田昌)
『バッハ無伴奏チェロ組曲3番』から3曲
『モアイ』(松田昌)
だんだん気を持ち直し、拍手も沢山いただいて、モアイでは大合唱もいただいて、何とか終了。

最後は4人で野村さんの「FとI」を演奏。
面白い曲だった。スリル満点!

アンコールは、4人で即興演奏。

いろいろ刺激と今後の課題をいただいた、一夜でした。
みなさん、ありがとうございました!

写真は左から、
野村誠、松田昌、片岡祐介、牛島安希子
(お疲れさまでした~!)


直居隆雄+萩谷清ライブ

2009年03月04日 23時51分06秒 | 日記
今日は、名古屋栄のライブハウス、Doxyに行った。

直居隆雄と萩谷清のギターデュオライブ。
2人とも、日本のトップ・スタジオミュージシャンだ。

直居さんは、ボクがデビューしてすぐの頃、
ドラムの石川晶さんとトリオで全国を回った。

今は、日本作編曲家協会も常任理事・事務局長という要職にあらせられる(笑)。

萩谷さんは、大野雄二さんにプロデュースしてもらった頃
(サイレントダイアローグ)、
よく一緒に演奏してもらった。

大人の音楽というのは、こういうのを言うのであろう。
心地よくて、やさしい。

ゆったりした気持ちと余裕を感じさせる。
素晴らしい技術と感性の上で、音で遊んでいる楽しさ。

もちろん、吹かせてもらうつもりで、ピアニカを持参!(笑)
3曲ほど参加。

楽しかった~~~~~。

ある年齢に達したからこそ分かることが、人生にはある。

言葉に出さなくても分かることが、人生にはある。

それを、感じながら音楽で遊ぶのは、何と幸せなのだろう!

Doxy、広さも、雰囲気も、地理的にも気に入りました。
今度、ボクもライブをやらせてもらおう~~~~っと・・・・。

松田昌 ピアニカ教室

2009年03月03日 20時42分34秒 | 日記

写真は、名古屋のヤマハ伏見センターのピアニカ・シニアクラスのみなさん。
楽しそうでしょう?
そうなのです、楽しいのです。笑

僕が教えているピアニカクラスには、上級、中級、初級とあります。
上級クラスには、ピアニカでライブや病院で演奏していらっしゃる方もいらっしゃる。

初級クラスには、全く鍵盤がはじめてのサラリーマンの方、介護士の方、
鉄工所の社長さんなど、様々な方が一つのクラスを作っていて、とても面白い。

写真クラスは、全く鍵盤の経験がはじめての方のためのシニアクラス。
昨日は、大発見をしました。

レッスンは、簡単なドレミファソの5音だけの曲から、
指の使い方や吹き方などを徐々に進めているのですが、
前回のレッスンでこんなやりとりがありました。

Iさん「先生!もうちょっと出来るようになったら演歌をやらせてくださいね~!」
Kさん「それはいいな~~!『アカシアの雨』がやりたいな~!」

その時ボクは少し考えて、気がついた・・・・
(『アカシアの雨』は5音々階だから、黒鍵ばかりをアタマで押さえて演奏出来る!)
さっと、アタマで吹くと・・・・

Kさん「凄い!凄い!それを教えてください!」
ぼく「もう少し進んだらやろうか?」
と、前回のレッスンでは終わったのですが・・・・・。

昨日のレッスンの時、黒鍵だけで演奏することを少しやってみよう思った。
ボク「みなさん!アタマは後にして、とにかく指で『アカシアの雨』をやってみましょう!」

これが、大ウケ!
白鍵でいろいろ苦労なさっていたみなさんが、
黒鍵だけだと、サラサラ弾ける・・・・。

驚くばかりでした!
白い鍵盤はみんな同じように見えるが、黒鍵は2つ3つと並んでいて、わかりやすいのでしょうか?

Kさん「これは面白い!こんなに楽しいことはない!」
Iさん「先生!『上を向いて歩こう』はできないのですか?」
ぼく「サビにちょっと出来ない音もあるけど、やってみようか?」

教室の中は、『アカシアの雨』の中を『上を向いて歩こう』が飛び交う、とても楽しい時間となりました。

シニアパワー恐るべし!
勉強になりました~~~~~!笑