目が覚めた
神島のメロディーが聞こえる
おとつい生まれ
きのう一日、耳の中で鳴り続けたメロディー
そのメロディーといっしょに目が覚めた
左脇腹を下にして
まだ目を開けないでいながら
ゆったりした気持ちで
神島のメロディーを心の中で歌う
気持いい
すべてを肯定するようなこの感じは
何なのだろう?
ときどき
目覚めたばかりの脳は
とても純粋なのではないか?
と思うことがある
生まれてから覚えた
いろいろなことをまだ思い出さない脳
生きていく上では必要な利害に対する考えや、
愛や憎しみに想いを巡らす前の
純粋な脳
その状態でメロディーを歌えたのが
とても気持ちよかった
歌うといっても声は出さないから
聴くのと同じ
そして思った
そうだ!
自分の人生の最後もこれでいこう!
薄れてゆく意識の中で
自分のために、歌う歌
最後の深い一息を吐くときに
人のために、歌う歌
死ぬまでに
出会いたい!
待ち焦がれています
その歌、そのメロディーを聴く時
生まれたてのメロディーは
はじめに作曲者に愛され、曲となり
それから
みんなの心に届き、みんなに愛される
その曲は100年も200年も
みんなに愛され続ける
初めて聴く時の事を考えると
もうそれだけで
まだ聴いていないのになぜか
胸に迫る想い