蝶野が来た。
かつては狼群団として新日本プロレス正規軍と抗争を繰り広げ、
NWOジャパン総帥としてプロレス界にとどまらない一大ムーブメントを巻き起こした蝶野正洋。
〝クールでカッコよく最後に勝利するヒール〟という新たなスタイルを提示した彼。
その
〝体制内反体制〟ともいうべきスタンスに、ボクがどれほど刺激を受けたことでしょう。何を隠そう、実は我が家にもNWOネックレスがあります。
笑
そんな敬愛する蝶野が、日産スタジアムを訪れました。花束のプレゼンターとして。
しかし、だがしかし!
サッカー界と蝶野のつながりといえば、府中出身でアマラオと親交のある
ガス臭さから、我らの憎き仇ともいえる。
とゆうワケで、
心を鬼にして、心で涙を流しながら、猛ブーイングの洗礼。
もちろん、蝶野がマリノスのユニフォームを着ているくらいで許すmaliciaではありませぬ。バックスタンド2階席から飛ぶ強烈なブーイングの嵐。
・・・東京ガス戦に来てくれればよかったのに。
雨の影響か相手を舐めてるのか、開始早々押し込みっぱなしだった一瞬の隙をつかれ、早いリスタートからの左クロスを森島にダイビングヘッドで叩き込まれて
いきなり失点。
クロスをあげた相手(ゼカルロス?)に松田はついていないし、栗原も易々とニアへの侵入を許している。しゃきっとせんかあっ!!
雨のC大阪戦といえば、思い出すのは00年前期ホームゲーム。
勝てば優勝というシチュエーションで2位C大阪と対戦した一戦は、豪雨をものともしないシーソーゲーム。最後は2-3で負けたものの、これなら
最終節に奇跡が起こるやもしれぬ、と期待を最後まで持たせられる熱戦でした。
我那覇が奇跡を起こすとは思ってませんでしたけれども。笑
さて。
マリノスが一方的に押し込む展開は先制されたあとも変わらないが、決定機は見出せないでいる、そんな前半13分。
奥のFKをGK吉田がパンチングでクリア・・・しようとして、
手で弾かれたボールは何故か下へ。急角度でバウンドしたボールが突っ立っていたマグロンのアタマに衝突し、
同点。開幕戦に続き、またしても喜んでいいんだか何なんだか悩ましいゴールだ!
笑
その直後、今季ここまで秘められていた
栗原の真の実力が発揮される。ルーズボールをスライディングで競り合う素振りを見せながら、
森島を低空ドロップキックでKO。
その2分後には、マグロンも森島にスライディングキック!
おお、
これがチョーノ効果か!!
もちろんこれで収まる栗原ではない。西澤にはハイボールの競り合いで
ダイビングショルダーアタック!!
両者KOの振りをしていたが、たぶん栗原は痛くない。
単調な前半が終わり、後半に臨むイレブンの姿に変化は無い。今日の停滞の原因の多くは、右サイドにあるが、変化は無い。
ブラジリアン・トップチームの3人が流動的に動き、そこに久保と奥が絡んでいく左サイドとは違い、右サイドは吉田がひとりぽつんと佇んでいるのみ。その吉田も、ボールを持ったときの推進力に欠けるため、右サイドが突破口にならない。吉田がサイドでボールを持つと、結局は
中に返すか後ろに戻すかしかなくなるのだ。結果、攻撃は左サイド中心となる。
「今日も〝ハユマ待ち〟ですか」
案の定、後半も右サイドは停滞。
「今日も〝ハユマ待ち〟ですな」
しかしチャンスは訪れる。
FKからのクロスをGK吉田がパンチングミス、こぼれ球はどどどどどフリーの吉田のもとへふんわりと。
「よし行け!」
「シュートだ!」
「撃てっ!」
次の瞬間。
からぶりしやがった。
「いいかげんにしろ吉田!」
「どっちの?」
横浜MF吉田と、大阪GK吉田と、そして・・・
「3人ともだ!」
前半スローインの判定を間違えた主審の吉田も。
それにしても吉田は、試合ごとに悪くなっていっている気がする。ポジション争いに関する焦りもあるのかもしれない。
でも、それにしてもヒドイ。
「吉田、オマエはそこで何をしてるんだ!」
「みそっかすか!」
そんな中、中澤のロングパスをドゥトラがつなぎ、マルケスが崩して久保がニアで囮になり、ゴール正面に詰めていたマグロンが
ゲット2点目!
ほんと、ブラジル人だけだなあ・・・
後半20分、ヤル気を身体に溜め込んだ田中隼磨がピッチに現れる。
万雷の拍手。そしてのそのそと歩きながら去る吉田には罵声。サポーターはキビシイ。
ハユマの持ち味は、思い切りの良さ。そのボールを持ったらとにかく勝負。抜いても抜けなくても、その積極姿勢が
チームに推進力を与えるのだ。
リードした余裕かスタミナ切れか雨の影響か、ボールがまわせなくなるマリノス。しかし、それは相手も同じこと。75分過ぎからはカウンターの応酬。
ドゥトラのクロスに清水が合わせた場面は、フリーで放ったヘッドのくせにゴールの遥か上・・・。
「危ない、清水はこんな試合で決めちゃダメだよ勿体無い!」
「浦和戦に取っておかないと・・・」
さすがは
年間3ゴールの男。
これだけチャンスを外しても、それでもとどめをさせるのが今季の強さの秘訣。
守備固めで入った河合がゴール前から久保へ絶妙のスルーパス!これを久保が溜めて溜めて溜めて、DF2人をひきつけてから、フリーのマルケスへ。もちろんマルケスは冷静に流し込むのです。
こうして、余韻も含めてキモチイイ勝利を収めたボクらなのであった。
キックオフ直前から激しく降り続いた雨は、試合終了とともに止んだ。
幸せそうに、持ってきた傘が無駄になったことを笑い飛ばす仲間たち。
勝利と天候とに喜ぶ彼らに囲まれながら、勝利の喜びに心を震わせながらも心中複雑なボクなのでした。
・・・だって洗濯物干しっぱなしにしてきちゃったんだもん。
てへっ。
(あ、奥さんにはナイショですよ皆様)
(いやココ読んでるんですけど奥さん)