前夜23時。
病院からの事前説明では〝10分間隔くらいで定期的に陣痛が来るようになったら病院に電話連絡〟と言われていた。
ので、さっそく(本人が)電話。
結果。
「7~8分間隔になったらまたかけてって」
はなしがちがーう。
というワケで、かなり寝ぼけながら(そして居眠りしながら)奥さんの腰や背中をマッサージしつつ、来るべき入院に備える。
朝4時。
7分間隔くらいで定期的に陣痛が来るように。
さあ、(本人が)再度電話だ!
結果。
「あと2時間くらい経ったらまたかけてって」
はなしがちがーう。
というワケで、いつ2時間経ってもいいように(変な日本語・・・)着替えを済ませてから、ふたりして横になって、陣痛に耐えたりマッサージしたり。
朝6時。
さあ時間が来たぞ、改めて(本人が)電話。
そしてようやく入院がOKに。
では、タクシーを呼びましょう。
事前に連絡先をメモしておいたタクシー会社に電話・・・すれどもすれども、タクシーが捕まりゃしない。
「いやあ日曜の朝じゃねえー、なかなか流してるタクシーいないんスよねー」
やかましゃあ、ウチの子が日曜に出てきたがってんだから、御託並べてる暇があったらタクシーの1台でも配車しやがれ!
・・・と吼えても仕方ない。
何社も何社もかけ続け、「どこの会社もいっぱいだあ・・・」と呟いて、気づく。
会社のタクシーである必要、ないじゃんね。
閃いたら即実行、さっそく個人タクシー協議会に電話。そしてあっという間にそしてようやくタクシーの配車に成功。よしよし♪
朝7時。
病院での検査の結果、おうちに帰されることも無く入院。陣痛室に陣取ることに。
でも、陣痛の間隔などからいって、なかなか長丁場になりそうな雰囲気らしいことを助産師さんや産科医の方々が口々に言う。
ふむ。
・・・眠いんですけど。汗
それでも、陣痛を促進するためには歩くのがいちばん。
ということで、無人に近い院内を散歩。産科病棟の3階から1階まで階段を下り、1階フロアをぐーるぐる。
奥さんはときどきやって来る陣痛と戦いながら院内を歩き回る。えらい!
付き添う夫は・・・すいません歩きながら寝てました。
朝10時。
お産は体力勝負なので、陣痛に間隔があって寝られるようだったら寝ておいたほうが良い、とのこと。奥さんはベッドに横になり・・・なるほど寝付いたら陣痛の間隔も長くなった。
寝ると陣痛が弱くなるからいけない、と聞いたことがあったのだけれども、こういうことだったのだね。
定期的に苦しい声を上げる奥さんを応援しつつ・・・仮眠。笑
い、いや、出産に立ち会うにも体力は必要なワケで・・・
お昼。
食べないとお産に必要な体力が無くなる、とのことで運ばれてくるランチ。
入院患者の方々と同じメニューのようです。
タンメンと小龍包。
「そのにおい、だめ・・・」
なんで中華か!!
奥さんにウィダーインを差し出し、タンメンと小龍包は・・・ボクが頂く。うん、病院食としてはなかなか美味しい。食べさせてあげたいところだけれども・・・ウィダーインの方が、身体にとって楽にカロリー摂取ができるみたい。
16時。
しみじみ思うのですけれども・・・。
産科で分娩のために入院するときって、ずっと助産師さんなりがついていてくれると勝手に思っていたのだけれども、結局のところ通常の入院と同じで、ナースコール押したときか定期的に(?)様子を見に来るとき以外はいないんですよねー。
とすると、陣痛室でひとり定期的な痛みと戦うことになるワケだ、未来のママは。
あー。
日曜でよかった。ずっと付き添えてよかった。生まれる前から親孝行だぞマイベイビー。
18時。
夜勤の助産師さんが様子を見にやってきた。
この方、病院主催の両親教室で講師を務めてくださっていた助産師さん。また、先日の外来でも診てくれたそうで、奥さんにとっては信頼できるひとのよう。よかったね、ラッキーだよキミ。
日中、ずっとあぐら(※赤ちゃんがお腹の中からおりてきやすい格好だそうだ)で過ごしていた成果もあってか、陣痛の進み具合は順調みたい。
順調といっても、まちがいなくあと数時間かかるようだけれども。
そして。
まったく手がつけられなかった晩ごはんについても、ゼリーでもいいから口にしろって。そして卓上の食べかけゼリーを見てひとこと。
「じゃあ目標は、このゼリー完食ね」
・・・その後、食べられそうに無かったのでボクが半分以上食べちゃったのはナイショですよ。
代わりにウィダーインあげるね。
もぐもぐ。
20時。
お手洗いの付き添いをしてトイレの前で待っていると、中からか細い声で救いを求める言葉が。ダッシュでナースステーションへゴー。助産師さんに診てもらう(※もちろん夫はトイレの外さね)と、出血がひどいようだけれども陣痛が順調に進んでいる証拠だとか。
「よかったね、順調にすすんでいるよ」
痛いのが順調だとは、なんとオソロシイのでしょう出産。
21時。
痛みに耐えかね、初のナースコール。
奥さんは痛みの逃がし方、ボクは痛みを逃せるマッサージを教えてもらう。
いやあ・・・助産師さんって、ほんと頼りになるわ。まさにプロ。
そんなプロのおことば。
「朝までにはうまれるね」
・・・長っ。
「ゼリーもいっぱい食べてえらいわねえ」
ぐぇ。
「ウ、ウィダーインなら完食しましたよ!」
「エネルギー?」
あー。
やっぱりプロテインとかビタミンじゃダメですよねー。(※もちろんエネルギーインです)
23時。
またまたどうにも痛みに耐えられなくなってきたもよう。ふたたび助産師さんが診てくれます。もちろんボクは陣痛室から追い出されます。ほよよーん。
と、外を徘徊していると呼び出され、子宮口が全開になっている事実を告げられます。
早っ!
ともあれ、こうなればあとはもう生むだけ。
力を込めていきむために「奥さんの手を握っていてあげて」と助産師さんから声をかけられます。お安い御用だ!がっちり手を握ります。
そして奥さんがいきみます。
手に力が入り・・・力を込めたまま手首を必死に曲げる奥さん。
そして、その方向には、ボクの手首は曲がりませんってばあ痛たたたたた!!!!
ててて手首へし折られるかと思った・・・手の握り方にも要注意ですね。。。
23時45分。
こうして、いきみ始めてからはまったくスムーズに、われらの子供はひょこっと生まれ出てきたのでした。
何かの帳尻併せのように、9月中に急いで生まれてきた我が子。寝坊すけで、ギリギリまでのんびりしていて、最後の最後で慌てて帳尻を合わせるその様子は、まちがいなく我がDNAだ。笑
ようこそ、この素晴らしき世界へ。
病院からの事前説明では〝10分間隔くらいで定期的に陣痛が来るようになったら病院に電話連絡〟と言われていた。
ので、さっそく(本人が)電話。
結果。
「7~8分間隔になったらまたかけてって」
はなしがちがーう。
というワケで、かなり寝ぼけながら(そして居眠りしながら)奥さんの腰や背中をマッサージしつつ、来るべき入院に備える。
朝4時。
7分間隔くらいで定期的に陣痛が来るように。
さあ、(本人が)再度電話だ!
結果。
「あと2時間くらい経ったらまたかけてって」
はなしがちがーう。
というワケで、いつ2時間経ってもいいように(変な日本語・・・)着替えを済ませてから、ふたりして横になって、陣痛に耐えたりマッサージしたり。
朝6時。
さあ時間が来たぞ、改めて(本人が)電話。
そしてようやく入院がOKに。
では、タクシーを呼びましょう。
事前に連絡先をメモしておいたタクシー会社に電話・・・すれどもすれども、タクシーが捕まりゃしない。
「いやあ日曜の朝じゃねえー、なかなか流してるタクシーいないんスよねー」
やかましゃあ、ウチの子が日曜に出てきたがってんだから、御託並べてる暇があったらタクシーの1台でも配車しやがれ!
・・・と吼えても仕方ない。
何社も何社もかけ続け、「どこの会社もいっぱいだあ・・・」と呟いて、気づく。
会社のタクシーである必要、ないじゃんね。
閃いたら即実行、さっそく個人タクシー協議会に電話。そしてあっという間にそしてようやくタクシーの配車に成功。よしよし♪
朝7時。
病院での検査の結果、おうちに帰されることも無く入院。陣痛室に陣取ることに。
でも、陣痛の間隔などからいって、なかなか長丁場になりそうな雰囲気らしいことを助産師さんや産科医の方々が口々に言う。
ふむ。
・・・眠いんですけど。汗
それでも、陣痛を促進するためには歩くのがいちばん。
ということで、無人に近い院内を散歩。産科病棟の3階から1階まで階段を下り、1階フロアをぐーるぐる。
奥さんはときどきやって来る陣痛と戦いながら院内を歩き回る。えらい!
付き添う夫は・・・すいません歩きながら寝てました。
朝10時。
お産は体力勝負なので、陣痛に間隔があって寝られるようだったら寝ておいたほうが良い、とのこと。奥さんはベッドに横になり・・・なるほど寝付いたら陣痛の間隔も長くなった。
寝ると陣痛が弱くなるからいけない、と聞いたことがあったのだけれども、こういうことだったのだね。
定期的に苦しい声を上げる奥さんを応援しつつ・・・仮眠。笑
い、いや、出産に立ち会うにも体力は必要なワケで・・・
お昼。
食べないとお産に必要な体力が無くなる、とのことで運ばれてくるランチ。
入院患者の方々と同じメニューのようです。
タンメンと小龍包。
「そのにおい、だめ・・・」
なんで中華か!!
奥さんにウィダーインを差し出し、タンメンと小龍包は・・・ボクが頂く。うん、病院食としてはなかなか美味しい。食べさせてあげたいところだけれども・・・ウィダーインの方が、身体にとって楽にカロリー摂取ができるみたい。
16時。
しみじみ思うのですけれども・・・。
産科で分娩のために入院するときって、ずっと助産師さんなりがついていてくれると勝手に思っていたのだけれども、結局のところ通常の入院と同じで、ナースコール押したときか定期的に(?)様子を見に来るとき以外はいないんですよねー。
とすると、陣痛室でひとり定期的な痛みと戦うことになるワケだ、未来のママは。
あー。
日曜でよかった。ずっと付き添えてよかった。生まれる前から親孝行だぞマイベイビー。
18時。
夜勤の助産師さんが様子を見にやってきた。
この方、病院主催の両親教室で講師を務めてくださっていた助産師さん。また、先日の外来でも診てくれたそうで、奥さんにとっては信頼できるひとのよう。よかったね、ラッキーだよキミ。
日中、ずっとあぐら(※赤ちゃんがお腹の中からおりてきやすい格好だそうだ)で過ごしていた成果もあってか、陣痛の進み具合は順調みたい。
順調といっても、まちがいなくあと数時間かかるようだけれども。
そして。
まったく手がつけられなかった晩ごはんについても、ゼリーでもいいから口にしろって。そして卓上の食べかけゼリーを見てひとこと。
「じゃあ目標は、このゼリー完食ね」
・・・その後、食べられそうに無かったのでボクが半分以上食べちゃったのはナイショですよ。
代わりにウィダーインあげるね。
もぐもぐ。
20時。
お手洗いの付き添いをしてトイレの前で待っていると、中からか細い声で救いを求める言葉が。ダッシュでナースステーションへゴー。助産師さんに診てもらう(※もちろん夫はトイレの外さね)と、出血がひどいようだけれども陣痛が順調に進んでいる証拠だとか。
「よかったね、順調にすすんでいるよ」
痛いのが順調だとは、なんとオソロシイのでしょう出産。
21時。
痛みに耐えかね、初のナースコール。
奥さんは痛みの逃がし方、ボクは痛みを逃せるマッサージを教えてもらう。
いやあ・・・助産師さんって、ほんと頼りになるわ。まさにプロ。
そんなプロのおことば。
「朝までにはうまれるね」
・・・長っ。
「ゼリーもいっぱい食べてえらいわねえ」
ぐぇ。
「ウ、ウィダーインなら完食しましたよ!」
「エネルギー?」
あー。
やっぱりプロテインとかビタミンじゃダメですよねー。(※もちろんエネルギーインです)
23時。
またまたどうにも痛みに耐えられなくなってきたもよう。ふたたび助産師さんが診てくれます。もちろんボクは陣痛室から追い出されます。ほよよーん。
と、外を徘徊していると呼び出され、子宮口が全開になっている事実を告げられます。
早っ!
ともあれ、こうなればあとはもう生むだけ。
力を込めていきむために「奥さんの手を握っていてあげて」と助産師さんから声をかけられます。お安い御用だ!がっちり手を握ります。
そして奥さんがいきみます。
手に力が入り・・・力を込めたまま手首を必死に曲げる奥さん。
そして、その方向には、ボクの手首は曲がりませんってばあ痛たたたたた!!!!
ててて手首へし折られるかと思った・・・手の握り方にも要注意ですね。。。
23時45分。
こうして、いきみ始めてからはまったくスムーズに、われらの子供はひょこっと生まれ出てきたのでした。
何かの帳尻併せのように、9月中に急いで生まれてきた我が子。寝坊すけで、ギリギリまでのんびりしていて、最後の最後で慌てて帳尻を合わせるその様子は、まちがいなく我がDNAだ。笑
ようこそ、この素晴らしき世界へ。