ニッパツ三沢球技場(Bグラウンド)

凶悪系育児ブログ。ほんのりJリーグテイスト。

横浜M2-2京都

2010-05-15 | 観戦日記(マリノス)
三ッ沢は大賑わい。
開始直前に着いたスタジアムは、立錐の余地もない様相を呈していました。
急遽、アウェー側バックスタンド寄りのコーナー付近に掲げられていた広告だか横断幕が撤去されて、臨時席(といってもただの階段)が設けられ、なんとか座れたワケです。
つまり、最前列。

何が言いたいかと申しますと…試合展開がまったく見えない。。。


試合は、圧倒的にマリノスが押していて、ワンサイドゲームといっても過言ではないほどで、京都がつくった決定機はおそらく2、3度。
なのに、そのうち2つがゴールに結び付くワケです。
2つとも、頑丈なブラジル人がカウンターから強引に突っかけてフィニッシュまで持ち込むという、システムも戦術もない個人技の世界。でもそれが勝ち点に結び付くわけだからね。頑丈な外国人、うらやましい。

ウチのバス停はどうした。


マリノス最初のゴールは、どうしてPKだったのかよくわかりませんが…
ひとつ言えるのは、PKを蹴るのが俊輔や山瀬ではなく渡邉カズマでよかったなあ、と。
ストライカーはこうでないと。

2点目は、とてもシュートなんか打ちそうにないタイミングで、トゥーキック気味にシュートを打ってきた俊輔のアイディア勝ち。
センスはあるけど上手くない兵藤が、こぼれ球をしっかり決めてくれたのはとてもよかった。ナイスなポジショニング。
しかしまあ、兵藤が2試合連続ゴールとはねぇ。がんばってたご褒美でしょうか。。。


後半早々に渡邉カズマが放ったミドルシュートがバーではなくゴールに決まっていたら…
と言うと、先週浦和戦で田中達也のミドルシュートがバーではなくゴールに決まっていたら…となってしまうので、やめやめ。


ともあれ、やってるサッカーは悪くないと思うんだ!
中断期間にいい準備をして、ナビスコ杯とリーグ戦後半を迎えられますように。
そして、日産スタジアムでも今日みたいに客席が埋まりますように。

横浜M1-0磐田

2010-05-01 | 観戦日記(マリノス)
キックオフ直後にスタンド入りした結果、ほとんど空き席が見つからないという…。
まあ、早く着いたもののチビといっぱい遊んでから行ったので、仕方ないんですけどねー。

で、いつもとは異なりコーナーの延長線上あたりの2階席上部に陣取ったのです。
が。
目の前の母子4人連れが、同じ親子連れとしては気になって気になって…

いや、こどもが騒がしいのはノープロブレムなんです。ウチのチビもそうだし。
こども同士でケンカしたりするのも、ノープロブレム。
だって、こどもが90分集中してサッカーを見るっていうのはムズカシイですものね。

なのにさあ。

ママが、すぐ子供たちを叩くのよー(T_T)
「試合見に来たんでしょ!」って、ばしばしって。

無理だよー未就学児は90分集中して見られないよー(T_T)


というのが気になったのと。

ウチのチビが相変わらずマッハで…

 「はっぱのサッカーやりたい!いまやりたい!」

試合前に河岸の芝の上でボール蹴ってたのが楽しかったらしく、もう一度やりたがったのをだましだましだったのと。


というワケで、ちゃんと見ていられなかったので、観戦記的にはあまり書けることがありません。
ぎゃふん。


俊輔がボランチに入ると、(金井のプレースタイルとのマッチングの結果でもあるが)中盤の推進力が皆無で、ボールを支配しても攻撃はうまくまわらない。
んー。


右SBに入った天野も、頑張ってはいたけれど、思い切りに欠けるシーンが目立ったなー。

右サイドを完全に崩して、エリア内の角度の無いところでGKと1対1!
が、弱々しいグラウンダーのクロスであっけなくクリア…

 「打てバカヤロウ!」

 「パパ!おおきなこえだしちゃだめでしょ!」

叱られた…

 「ごめんなさい。」

 「だめだよ!」

…はい。

そんなこんなで、だるーい時間が続いていましたね…。


恐ろしいことに、バス停ことバスティアニーニを投入して3トップにしたら、ボールが前線で収まるようになった!
なんでだ!

でも渡邉カズマを右ウィングで使うのはもったいない!(>_<)
(ポジション適性も低いし…)

で。
左ウィングになった坂田がごにょごにょボールをキープしてから…
まったく得点の香りがしないぼよよーんとしたハイクロス(ほとんどクリアボール…)がファーサイドへ。
これが、坂田が左サイドでごにょごにょしてた成果か右サイドががら空きに。
でも、走り込んでいたのはちびっこ天野。
ははは。

でも、何故か相手DFがジャンプしない。笑
おかげで天野がなんとか競り勝つのだけど、それでもヘディングはぼよよーんとゴールの枠に行く程度。
ははは、ゴールの臭いがしねぇなあ。

と思ったら、ループシュートがGKの頭上を越えて決まった…。

イリュージョン!


俊輔に代わって入った狩野は、プレー時間が短いこともあるのでしょうが、運動量も豊富で獅子奮迅の活躍。
カウンターの起点となり、守備でも粘り。
ロスタイム、ワンツーであっさり抜かれたあと、相手の3人目の動きを読んでエリア内でシュートを阻止した場面は、ほんとうに素晴らしかった!

すでに…
狩野を出して俊輔を起用しないほうがチームのためだと思えるレベルになってるんだけどなー。。。
怪我人は、怪我を直すまで使っちゃいかんよ、やっぱり。。。


というワケで、なんだかんだで勝ちました。
いいGWだ。
うん。

横浜M1-3鹿島

2010-04-24 | 観戦日記(マリノス)
『気持ちとトラップは前へ。頑張ります。』
とは、鹿島の右SB内田が日本代表の岡田監督に宛てて書いた今年の年賀状。

その言葉に象徴されるように(?)、鹿島は前へ前へと詰めてくる。

横浜Mと鹿島を見比べたとき、相手がチャンピオンチームだろうがなんだろうが、そんなに押し込まれるとは思ってない。ただ、こっちが押し込めるとはさらさら思ってない。
そんな戦前の感覚どおり、イタリア・ダービーことユヴェントスvsインテルのような…中盤で潰し合いながら時折チャンスを迎えるような、じりじりした玄人向けの展開です。

 「おうちかえりたーい」

チビさん、まだ前半5分です!Σ(゜Д゜;)

どちらかといえば、ボールキープ率ではウチ。チャンスの数では鹿島。
これまた予想どおり。

あと、もうひとつ予想どおりだったのは、鹿島のセットプレーは距離に関係なく脅威を感じる精度だということ。
で、そのとおりセットプレーからイ・ジョンスな決められる。

ちっ。


ところがどうしたことでしょう。
先制後は、ウチのペースが上がったというよりは鹿島のペースが落ちた。
支配率はもちろん、決定機もウチのほうが上。
きっかけとなったプレーを思い出そうとすると、中盤への楔のボールを小椋が猛ダッシュでインターセプトしたとき、かな?

とにかく鹿島に比べて出足がよくなった、そんな流れから前半30分。
中央でボールを持った俊輔が、いかにも左サイドへはたきそうな態勢から右サイドの広大なスペースへ。
でもあからさますぎて新井場に読まれた。詰める新井場。
それでも彼の予想を上回る精度のパスに、オーバーラップしてきた波戸が新井場を制して追いつく。
さあサイドで1対1。
波戸はいまどきクラシカルになってきたまたぎフェイントで新井場に迫る。でも、またぎフェイントってスピードが無いと抜けないんだよねー。笑
もちろん波戸も抜けない。抜けないが、重心バランスを崩すくらいはできます。
抜くことこそできないが、縦に行くと見せて中に切り込んだ波戸が左足でクロス。しかもこれが、往年の波戸を知る身としては驚き。
DFとGKのあいだという致命的なコースに飛び、しかも中央に駆け込んだ坂田と相手DFの頭をわずかに越えて、ファーサイドに突撃してきた渡邉カズマにどんぴしゃん!
ブラボー、同点!!


ここから前半終了までは横浜Mが一方的に押し込んで、セットプレーの雨あられ。
チビも上機嫌。

返す返すも、この時間帯に勝ち越せなかったのが痛かったですなあ…。


後半、帰りたがるチビと遊んでいる隙を突かれ(笑)ダースベイダーに勝ち越しゴールを奪われ。
中澤のミスからマルキーニョスに駄目押しゴールを決められ。

ふあぁー。


サブだった狩野の投入はもっと早くてもよかったのではなかろうか。
後半は時間の経過とともに中村俊輔の存在感が消えていき、たまのプレー機会もミスが目立ちました。だからこそ狩野を入れて、起点となれる選手を増やしていれば…

ただ、鹿島も2点差で守り切ろうとはしていなかったから、兵藤out→狩野inはさらなる失点を招く危険もあり…

采配批判は簡単だが、采配というのは実にムズカシイ。


でも。
結果は1-3だが、悪い試合ではなかった。鹿島がチャンピオンチームだという意味でいえば、我らもかなりよくなってきているという手応えは、見ていて感じた。

山瀬がボールを持って前を向くとドキドキする。
これは以前からなのですが、その機会が圧倒的に増えた。中盤の堅い鹿島相手でも、そこまでは同じクオリティだった。

狩野がボールを持つとワクワクする。
次は何をしてくれるだろうと、胸が踊る。
低い位置では簡単に捌いて、攻めにかかると大胆、というメリハリも良い。パス&ゴーという基本をあまりサボらないのも良い。守備も、献身的とまでは言えないけど、実はけっこう上手い。

俊輔加入前は、今期は狩野の年になると思ってた。
俊輔加入後は、控えに回ることも増えてきたけど…でもまだ思う。今期終了後に振り返ると、今年は狩野の年だったと言える1年になるんじゃないかと。


ま、とにかくさ。
今の状況下で鹿島に負けたくらいでガーガー文句言ってたら、サッカーなんて楽しく見られませんって。笑

我々も、気持ちとトラップは前へ。
頑張りましょう。

山形0-1横浜M

2010-04-17 | 観戦日記(マリノス)
■試合前
天童駅のホームに降り立つと、アウェーサポーターおもてなし宣言、という言葉とともに『歓迎 横浜Fマリノス』と書かれたポスターが。
なにがうれしいってこのポスター、青地に白と赤すなわちマリノスのチームカラーでつくられているのです。気が利きますねー。
スタジアムまでの道にも、モンテディオ山形のものと同じくらい沢山の『歓迎 横浜Fマリノス』ののぼり旗が商店街を埋め尽くしています。いやー、心温まるなァ…。

よく「サッカーは戦争だ」とか言って殺伐とした空気をつくりだそうとする人たちがいます。岡田監督がマリノスを率いていた頃、彼が「サポーターもともに戦わないと」みたいなことを言ったので、その風潮が高まったとも言われています。
でも、戦い方っていろいろあると思うんだよね。

アウェーまで殺伐とした雰囲気だと「なにくそ、負けて帰ってたまるもんか!」と闘争心を煽られますが…
山形くらい歓迎してもらえると、心がほっこりして気が緩みますからねぇ。笑

スタジアム周辺も出店がいっぱい!しかも、そこでも至るところに『歓迎』の文字!
いい街やまがた。


余談ですが。
スタジアムのある場所が、べにばなスポーツパーク通称べスパ。
スタジアムが、NDソフトスタジアム山形通称んだスタ。

素晴らしいセンスです山形。
そらスウィングガールズもロケするわ。


■前半
開始直後は、ボールがよく回る。回るのだが、雪で水分をたっぷり吸った芝が重く、グラウンダーのパスはすぐ失速してしまい、なかなかリズムをつくれない。
13分、坂田が抜け出して左サイドからニアを切り裂いたシュートは、ゴールにこそならなかったが秀逸だった!

 「あれはGKを褒めるしかないよ」

 「いや今のポストだよ」

 「じゃあ今のはポストを褒めるしかないよ」

プレミアリーグでありそうな、ニアへの強烈な一撃でした。


でも、なかなか攻めのリズムがつくれないせいで、徐々に山形のプレーが上回ってくる。
山形のサッカーは実にシンプルで、人数をかけて守ってはサイドに厚みを持たせて攻めてくる。個人能力の関係で致命的な攻めは少ないが、決定機の数では山形が上。

マリノスは、DFラインが低いのか中盤の運動量が少ないのか、前にボールを運べない。4バックでボールを回し、ときどき思い出したように相手DFラインの裏にロングボールを蹴るのだが、そんな攻めでそうそう守備網は崩せまい。
たまに渡邉カズマが競り勝って坂田が抜け出すとチャンスになるが、そんなセットはそうそう無く。


最大のピンチは、中村俊輔がバイタルエリアで出した横パスが重い芝に取られ、相手にカットされた場面。
小椋の警告覚悟のスライディングタックルで事無きを得ましたが…

こんな具合で、今日の俊輔はまるでいいところなし。
パスミスが目立ち、ドリブルで抜けず、囲まれてボールを取られ、ロングパスが出せない。
まあ、怪我の影響だと思うんですが…怪我人を起用するのは、ほんとうに嫌だ。本人が出たいというのは当たり前で、状態を見極めながら止めるのが監督の役割。
怪我でろくに働けないのに使うっていうのは、本人にも他の選手にも観客にも失礼ですよ…。


というワケで、前半いちばん盛り上がった場面は…
北村か石川のFKが2、3メートル前に立っていた古橋を直撃したシーンでした。
古橋KO。

 「これはひどい…」

 「警告出せ!」

 「いや遅延行為だ!」

まともに後頭部に喰らいましたからね…
古橋はその後フル出場するのですが、ミスターJFLらしい輝きは発せず。
たぶん、この一撃で意識が飛んだね。


■後半
試合中は幸いにもまずまずの天候で、時折陽が差す曇り空。ただし、気温は4°C。
「異常気象で寒いサッカーしよる」と試合後に語ったのは木村和司監督ですが…
さむいよぉー。。。
山形の守備は前半以上に堅く、こちらのキープレイヤーには3人がかりの対応。

 「J2レベルだとこのくらいやらないと止められないからな」

仲間がそう揶喩するが、実際3人がかりで俊輔が止められているわけです。
それでも、前半は守備に追われる場面も目立った山瀬が突然炸裂。
左サイドに開いてボールをもらうと、正面の相手と正対。抜きにかかるタイミングを計るあいだに、右と後ろから相手が迫って囲まれた…と思った瞬間に、正面の相手の股を抜いて守備網を打破!
この場面では最後に足を滑らせてしまいチャンスにはつながらなかったものの、そのあともしばしば1対3の状況でも互角の勝負に持ち込みます。


で、何もしていなかった俊輔。
左からのFK。
栗原中澤らが集合するファーサイドを避けてニアに低いボールを送ると、坂田がダイビングヘッドでコースをずらしてゴールネットに叩き込む!
ついに先制!
歓喜のスタンド!

 「よくやった坂田!」

 「俊輔もよくやった!」

 「もう下がっていいぞ俊輔!」

でも俊輔は終了間際までピッチに存在し続け、守備が1枚欠けたようになるマリノスなのでした。


金根煥、FWとして登場。

 「ここでも使い方を間違われてる…」

後が無い山形はロングボールを多用するが、精度が低いうえに田代らが競り合いで手を使ってファウルを取られることが多く、あんまり怖くない。

 「汚ぇぞ!」

 「鹿島の2軍になんか負けるな!」

 「来週は鹿島の1軍が相手だからな!」

 「でも最近の鹿島は汚くないからなぁ…」


一方、マリノスは守備に忙殺されていた渡邉カズマに替えてバスティアニーニを投入。
これがまた、180cmを越える長身ながら競り合いに弱い…てゆか、競り合うことさえできてない。
さすがはその名をもじった異名が『バス停』だけあって、マリノスの攻撃がすべてバス停で停止します。。。


こうして最後はぐだぐだのまま終了。
勝ち点3を取れたというだけの試合。でもこういう試合で勝ち点3を取れたというのは大きなことでもある。守備を固める相手は大の苦手だからね。


芋煮。
山形牛。
おかひじき。
もってのほか。
地産地消の料理と、山形の地酒を試合後には堪能。何もかもが美味しいし、日本酒に合いますこと。
ああ、心も身体もぽかぽかして、シアワセだなあ…。
やっぱりアウェーは、保険のクオリティが大切ですね!!(^_-)☆

横浜M0-0C大阪

2010-04-10 | 観戦日記(マリノス)
3月は記録的な暖かさでしたが、4月になったら急に寒さがぶり返しましたね。

マリノスのサッカーも、3月は面白くて面白くて心が暖まりましたが、4月になって俊輔が抜けたら急に試合結果も試合内容も観客動員も去年の記録的な寒さがぶり返しましたね。


1人退場して守備を固める相手に対して…

・前を横切るパスを繰り返す中盤。
・パスを待って突っ立ったままの前線。

そら勝てんわ。


来週の山形は寒くなりそうです。

横浜M4-0川崎F

2010-03-20 | 観戦日記(マリノス)
鄭大世が試合前に語ったそうな。

 「両チームの力関係をここではっきりさせるような戦いをしたい」

たしかに、前節は昇格チーム(しかも主力が多数欠場)相手の快勝だったワケで。
今節はいよいよ近年優勝争い常連となった川崎Fが相手。相変わらず主力が欠場しているのはありがたいことですが、そうはいってもこちらは付け焼刃。コンビネーションも含め、どこまでチーム力が上がってきていることか。ワクワクドキドキの試合です。

スタメンを見ると、今年はほんとうに面白い。コーキチ体制下では毎試合(特に勝った次)は意味不明のスタメンが表示されることが多かったのですが・・・今日は妥当だ。
おそらく多くの方が疑問に思っていた長谷川アのFW起用。今日はその穴に、前線での突破力が光る山瀬を入れて。
山瀬が抜けた左サイドには、運動量は豊富だけれど展開力に欠けるから小椋とのWボランチではワクワクしない兵藤を。サイドで運動量を生かすのだろうなー。
そして、中盤の底でゲームを作る重要な役割を担うのが、前節怒りの一撃を叩き込んだ狩野。
なんてわかりやすい改善なんだ!

で。
開始早々から右の俊輔から左サイドにいいパスが次々と飛ぶ。
でも、今日のゲームメイカーは狩野でしょう。中盤低い位置から狩野が右サイドに送った縦パス、今にもタッチラインを割りそうになりながらギリギリ残る回転のかかった絶妙のパスに、渡邉カズマが抜け出して、ゴールライン際まで切り込んでDF伊藤をかわして中に送ると、ニアに走りこんだ山瀬が放ったシュートは惜しくもポスト!
このボールを、兵藤のプレスに遭って咄嗟にDF薗田がクリアしたボールが、やや深い位置にいた俊輔の足元へ。
俊輔は2、3歩、内側にボールを動かすと、左足一閃。
その軌跡は先週の狩野のゴールのように一直線に、サイドネットを揺らしたのでした。
まだ8分、開始8分で先制!
しかも俊輔!
ブラボー!
ウチのチビを抱きかかえたまま天高くジャンプすると、チビも「うへへへへ!」と大爆笑です。

続いて12分、田中ユのパスを左サイドに開いた渡邉カズマが受けると、DFをひきつけてから縦に簡単なスルーパス。
これに走りこんだのが山瀬。左サイドを切り裂くと・・・丁寧にコースを狙うという山瀬らしからぬ(笑)シュートを転がしこんで追加点!
またまたパパ大ジャンプ、チビ大喜び!!
・・・そして、2点取ったら今日は勝てるだろうと油断したのか・・・チビが寝ました。笑

その直後には稲本の突破で取られたFKのこぼれ球をレナチーニョがシュートをきわどく放つけれど、飯倉がいいセーブで逃れ、相手に試合のリズムを渡しませんよ。

その後、さすがに序盤のようなワンサイドゲームということはなく、川崎Fが押し返してきて一進一退の展開。
でもでも、35分には中盤でボールを奪った狩野がするする中央に進出すると、左足でミドル。前節のような鋭いシュートはクロスバー直撃!
惜しい!
惜しいのだが、狩野は今日も輝いている!

そして40分。
右サイドでロングボールがルーズになったところを渡邉カズマが詰めて相手DFが苦し紛れのクリア。これがペナルティエリア内にほんわり浮き球になってしまって・・・
DF薗田がヘディングでクリアしようとしてミス!
これが結果的には、薗田の背中→兵藤の手、経て、山瀬の足元へ。
今日キレキレの山瀬、軽くステップすると、薗田の股下を抜いたグラウンダーのシュートをゴールに流し込みます。
3-0!
ブラボー!
思わずジャンプ!
衝撃でチビも起床!

 「ゴール決まったよ!」

 「・・・ねんね」

さよか。

しかしまあ何と言いますか。
前半で3点リードというのは、とっても気持ちがいいね。
気持ちがいいまま迎えた後半、ボールポゼッションを高めて隙あらばもう1点、というムード。守りにはいっていなし、無駄に攻め急いでないし、非常に大人の雰囲気。

相手CKのこぼれ球を拾った狩野が俊輔につなぎ、俊輔が右足で深い位置に浮き球を送ると、受けた波戸が縦に突破。波戸らしからぬ高精度の低いクロスが相手DFとGKの間を通過すると、走りこんだ山瀬・・・には数センチ合わず、かろうじて足に当てたシュートは枠の外。
いやしかし惜しい!惜しすぎる!
で、59分。俊輔のCKを栗原がとんでもない高さからDF薗田を吹き飛ばしながらニアに叩き込む。すばらしいー。

こうして、1ゴール1アシストを記録した俊輔が交代する際には、スタンディングオベーションでした。
まあ正直、ドリブル仕掛けて簡単に獲られたり、ちょっとしたパスミスが目に付いたり、決して本調子ではなかったんだけど、それでもしっかり結果を出し、チームにリズムをもたらすところは流石の一言。
4点目が決まる頃に起きたチビにも教えてあげよう。

 「25番のひと、とってもがんばったからみんな拍手してるんだよ」

というワケでチビとパチパチ。日頃から何故か「25ばん、すき」と公言しているチビだけに、とってもうれしそうです。

 「25ばん、どこ?」

 「今ね、外に出て行ったの。今日がんばったから」

すると、何か口をぱくぱくさせている。
小声で何かを言っている。
なんですかー。
耳を近づけると、小声で囁きました。

 「おうち、かえりたい」

・・・・・・。


というわけで、そのあとはチビをなだめすかしながらの観戦だったのですが、まあ、無事4-0の完勝だったワケです。
俊輔の最初のゴールで勢いに乗った部分はありますけれど、俊輔のプレーそのものは決して良くなかった。でも、俊輔がまわりの良さを活かし、俊輔の良さをまわりが活かしていました。俊輔も山瀬も狩野も、兵藤も小椋も、中盤はとにかく個性が生きていた。
その中でもとりわけ光っていたのは、今年イチオシの狩野ですな。
もともと足元の技術は抜群でしたけれど、『量産型・奥』とワタクシが名づけるほど、接触プレーに弱々しく転んでは審判を見上げる日々。
ところが今日は。球際にめっぽう強い。まあ、フィジカルでは負ける場面もあるけれど、ルーズボールへの一歩目の反応や体制を崩したときの粘りが物凄い。味方が相手の突破を遅らせているときにもしっかりフォローに行って、死角から仕掛ける。転んだ体制でも味方につなごうと足を出す。そして、運動量も豊富。もちろん技術はしっかりしているわけだから、これはもう素晴らしいですよ。
今日は、ゴールこそ決まらなかったが狩野の日だったと言っても過言ではない。
・・・いや、ゴール絡んでないから過言かも。
そういう意味では、前目のポジションで躍動した山瀬が今日の勝利の立役者、かしら。

そして、3万5千の観衆! 素晴らしいムードでしたね。
みんなが一致団結して、小宮山にボールが入った瞬間から離した直後までしっかり続きけるブーイング。効果があったのかどうかはわかりませんが、まったくいいところ無かったね小宮山。「優勝争いしたい」なんて生意気な理由で移籍するからだ、ひっひっひ。


で、試合後に思い出した。
川崎F生観戦(川崎が)不敗神話、リーグ戦に限っては継続していた気がするが、これ以上ないかたちで断ち切った。笑

横浜M3-0湘南

2010-03-13 | 観戦日記(マリノス)
職場の部下が初めてJリーグを観戦するんだとか。
神様和司様俊輔様、どうかいい試合にしてくださいっ

なんて願いをするまでもなく。

俊輔は、ファーストタッチが異次元。
トラップもダイレクトパスも、とんでもない精度で度肝を抜きます。
しかもボールを持たせれば高精度のロングパス。
相手DFが触れそうで触れないロングパスが足元に通った山瀬兄が動揺したのかボール扱いがたどたどしくなったのが印象的でした。笑

とにかく、トラップ一発で相手をかわしたり、ひとつ切り返すことで自らパスコースをつくったり簡単に味方に預けたり。
上手い選手にありがちな「どうだ俺上手いだろう」というテクニックではなく、ひとつひとつの技術に意味があり、その選択にセンスがあり、みんなが俊輔のそんなプレーを信じて動いてる。
俊輔ひとりの出来栄えに拠るものではないけれど、前節以上に楽しいサッカー。
前節は中盤では上手くいくがフィニッシュはイマイチだった。今日は、フィニッシュまでの流れも素晴らしい、ただただ最後のシュートの精度の問題。

そんな楽しい流れで、俊輔のCKを栗原が叩き込みます。

「伝統復活」

「セットプレー?」

「バックが守り、バックが攻める」


後半。
山瀬が強引な突破からシュート、こぼれ球を渡邉カズマが叩き込むと、相手DFがゴールラインを割った後にクリアするも、それさえも長谷川アが拾ってずどん!(結果的にはカズマのゴール)

2年目ながら完全にエースとなっているカズマが2戦目でゴールを決めたというのは大きい。決まらないとなかなか気持ち的に落ち着かないですからね。
そして、完全にゴールラインを割ったあとだったけど、相手のクリアにしっかり詰めて決めた長谷川アもえらい。ウチの悪癖「セルフジャッジ」とは正反対のプレー。もし万が一誤審でカズマのシュートがゴールラインを越えてないと判断されていたとしても文句なくゴールになるよう止めを刺したワケですから。

ま、長谷川アはこのプレー以外褒める要素に欠けたのですが。


2-0になり、怪我あがりの栗原と合流したばかりの俊輔を温存するだけの余裕を見せる采配もこのあとあったのですが…

でも。
今日、俊輔が主役だったのは間違いないが、長いシーズンを通して考えると、大きな意味を持ってくるのは、その俊輔と交代で入った狩野ではないでしょうか。

終了間際のカウンター。
4対3と数的有利。
坂田、カズマ、山瀬が前を走る。
誰にパスを合わせるのか。ピッチ中央から右サイドのスペースにドリブルしながら…
パスどころかミドルシュート!
強烈な一撃が、サイドネットに突き刺さって3-0!

去年は完全にレギュラーに定着していた狩野。
木村和司も、監督就任後かなり期待をするコメントをしていて。
でも、開幕戦ではハーフタイムにカミナリを落とされ途中交代。試合後には酷評され、今日はスタメンから外される。
しかも自分に替わってスタメンに選ばれた選手は、開幕後にチームに合流した日本代表の中村俊輔。

この状況で、最後10分程度のプレー時間しか与えられなかったのに。
日頃のプレースタイルだったら間違いなくアシスト狙いだったろうに。
俺のプレーを見ろとばかりの、ゴールを決めたあとにニコリともしない、まさに怒りの一撃。

これは大きいよ。
相手が中村俊輔だろうが木村和司だろうが、黙って負けてるワケにはいかないって感じの反骨心。
若手って、こうじゃなきゃ!

だから、この狩野の一撃は、今日いちばん感動した。若干ほろりとしたよ。

この意地がチーム全体に波及すれば、今年はかなりいい結果が残せるのではないか、と思います。


…集客的にも。

東京ガス1-0横浜M

2010-03-06 | 観戦日記(マリノス)
狩野前/狩野後。

今シーズンも無事Jリーグの開幕を迎えました。
昨期とはちがい、期待と不安を胸に秘めたドキドキの開幕です。


で。
細かなパスをつなぎ、時折大きなサイドチェンジで攻め込むスタイルは、なかなか面白い。東京ガスの不出来もあるのでしょうが、パスが繋がることつながること。
特に、縦に入るパスがうまいこと通る。
まあ、トラップしたところを狙われてもいるので、わざと通しているのかもしれませんけれど。

攻撃面で多く見られたのは、縦にくさびのパスを入れ、小さく落とし、それを裏に通す、という形。
そこに走り込む選手が少なくチャンスに結び付かないこともしばしばなのですが、第三の動きが洗練されてくれば、これは面白い。

狩野がタクトを握る攻撃は、ワクワクします。
右サイドから大きく左に振る…と見せ掛けて右サイド縦にボールを出したときは「やられた!」と思いましたわ!
右SBの藤田も「やられた!」みたいで追いつけなかったけど。笑

そう、右SBに入った藤田は、良い選手。攻撃参加はもちろん、守備でもいいところ抑えてる。ナイス補給でした。

というワケで、狩野がピッチに存在しているあいだは、楽しかったなあー。

お互いに「ここつながればチャンス!」という場面で、倒れてる味方にパスぶつける、というシーンがありましたし。笑


で。
狩野がベンチに退いたあとは、全体的に足が止まってきたこともあってイマイチ。
ラストはロスタイムに入った瞬間、石川直宏に右サイドぶっちぎられ。
小椋の「退場覚悟」背後からのスライディングタックルも不発で、完全にサイドをえぐってから放たれた鋭いクロスをどどどどどフリーの平山が押し込んで万事休す。

おかげで秘密兵器のまま終わりそうだった新外国人FWバスティアニーニが見られたぜ、というのは負け惜しみでしょうか。。。


悪くなかったんだけどなー。
長谷川アのFW起用は、限りなく効果が低かったなー。。。
金井のミスの多さも、驚きだったなー。。。
今期もスタメンに「育成枠」があるのカシラ?


ま、次だ次。
ホーム開幕戦で…末弟をぎゃふんと言わせたるー。(八つ当たり)

ナビスコ準決勝

2009-09-07 | 観戦日記(マリノス)
横浜マリノス・フトゥーロ(知的障害者チーム)の紅白戦が前座試合で行われると聞き、会社の仲間と見に行きました。
02年に見たINAS-FIDの知的障害者W杯と比べると当然レベル的には見劣りしますが…
でも、知的障害というハンデのある彼らが一心不乱にボールを追い掛けている姿、ひたむきさ、サポーターからの声援を気持ち良く浴びて喜ぶ姿勢、そんなものを選手も一緒に見てほしいなーと感じていました。


ナビスコ杯準決勝のほうは、押し気味だけど決めきれない、そんな展開で後半へ。
後半開始から2枚替えてきたことを、思い切った采配と見るかそもそもの采配ミスと見るかはビミョーかも。

それでも、抜け出したキム・クナンが倒されて相手が退場になり、しかも明らかな誤審でPKまで頂いたときは、もう神様がマリノスを勝たせようとしているんだとまで思いましたよ。


そこに飯倉。

長距離ダッシュして相手ぶん殴ったのはエノモト2号以来だな。マリノスGKの系譜。

 あゆみ[マリノスでは誰かが受け継がなきゃいけない血なんですかあれは。寮の食事にカルシウム足りないとか]

 まりの[骨喰え骨!]


いいか、川崎よ。
今日キミたちが勝ったのは、キミたちが強かったからじゃない。
オレたちには飯倉がいて、キミたちには飯倉がいなかった。ただそれだけだ!
それを忘れるな!。・゜・(ノД`)・゜・。


会社の仲間には、レアな出来事(相手をぶん殴るGK/3人交代したあとGK退場)を見てもらい、楽しんでいただいたようなので、それだけが救いです…。


理由がどうあれ、飯倉は許さない。

横浜M1-2吹田

2009-06-28 | 観戦日記(マリノス)
怒りしか浮かばない。

なんだあの糞GK。
CKを嫌がって相手にゴールを決められる馬鹿。
子供か。
少年サッカーか。
プロなんか辞めちまえ。


今日の試合の感想なんて、それ以外あるかッ!!

横浜M5-0神戸・・・の子連れ日記(4/11)

2009-04-14 | 観戦日記(マリノス)
三ッ沢メインスタンド中央最前列というありえない席のチケットを、ひょんなことから譲っていただきまして。

こんな経験をできるなら、チビを連れていかない手はない!
という熱意だけで、おチビとジャンマリのマ゛を抱えて三ッ沢へゴー!

マンションの敷地を出た瞬間に、近所のママ友に遭遇するというハプニングもありましたが(笑)、三ッ沢球技場までは無事に到着。
地下鉄・三ッ沢上町駅から行ったのですけれども、地上に上がってきてしまえばあとは階段なしでスタジアムまで辿り着けるので、悪くない。
ただ残念なのは、三ッ沢上町駅の改札から地上にあがるまで。エレベーターが逆側の出入り口にしかないんですよね。結局、遠回りを避けてベビーカーを抱えて階段を上ったのでした。
ぜぇぜぇ・・・


さて。
スタジアムについた瞬間、絶望。
チケットをもぎるスタッフのすぐ背後から、永遠とも思える階段が・・・。
まずチケットをもぎってもらってから、よいしょっとベビーカーを持ち上げます。この間、背後に大行列。すいませんスイマセンっっ。
(ちなみに、ベビーカーにチビ&おんぶひもにマ゛というメイワクないでたちです)

やっとの思いでスタンド裏のコンコースへ。ここで、ちょっくら御土産物のマリノスグッズなどを買い込んでから、いざスタンドへ!
・・・と思ってから、再度絶望。
うわ、またチケット見せては階段登るのか・・・。
(ベビーカーを抱えるときは当然両手がふさがるので、チケットをスタッフに見せるにも手間がかかるのです)

まあ、根性出して登りましたともさ。ああ、先にグッズ買っておいて正解だったさ。


さあ、いよいよメインスタンドにつきましたよー。
相変わらず(あたりまえだ)ピッチが近い。
芝が青い。
これにはウチのチビも上機嫌です。ピッチを指さして言います。

 「あっち」

いや、今日は行けないから。行きたかったら選手になりなさい。
(フットサルの合宿に行った際はピッチで遊ばせてるので、おそらくその感覚かと・・・)

ただ、基本的には寝起きなので不機嫌。
悪く言えばむすっとした、よく言えばりりしい顔つきでピッチを背に記念撮影をしておきました。笑

で。
最前列って、狭いね。笑
いや、最前列だからってワケじゃないんですけれども、後ろの方ってわりに空いているんですよ。だからマ゛を隣に置いてチビを抱っこ、とかできるんですけれども、最前列はぎゅーぎゅーだから。混んでいるのにそんなこともできず(てゆかそもそも指定席だ!)右手にチビ、左手にマ゛、というアクロバチックな体勢に。
ぐぇぇ。

あと困ったのがベビーカー。
置く場所がないですよね。開幕戦でシンヨコに行ったときは、最上段の空いているところ(柱の影)に置いちゃったんだけれども、三ッ沢だとそんなスペースも無いし・・・。
仕方なくスタッフに聞いてみたところ・・・

 「入口でお預かりできますよ!」

うー。
また子供抱いてベビーカー抱えて入口まで戻るのかあー。すごろくの「スタートにもどる」みたい。笑


さて、試合です。
キックオフ直前、お隣の席にmaliciaの石井さんご夫妻がいらっしゃいました。そして選手入場。

 石井「がんがんいけよー!」

 ちび「う、う、うぇぇ・・・」

泣かなくていい、泣かなくていい。怒られてないから。


開始早々、渡邉カズマのゴールでマリノス先制!!
歓声に沸くスタンド!

 びぇぇーーーー。・゜・(ノД`)・゜・。

歓声に怯えるチビ!笑
怒られてるんじゃないよぉ、みんな喜んでいるんだよぉ。
と言っても、まあ、通じないか。笑
仕方ないので、耳元で「あっちこっちマーチ」(「おかあさんといっしょ」より)を口ずさんであげると、なんとか泣きやみました。
ほっ。

しかし、彼にとっての試練は続く。
相手CKから危ないシーンが続き、しかし最後はエノモト2号がスーパーセーブで凌ぎます! やった、よくやった榎本!

 びぇぇーーーー。・゜・(ノД`)・゜・。

泣きやむ間もなく、カウンターから山瀬が素晴らしいシュートでエノモト1号を破ります。よっしゃあ!!

 びぇぇーーーー。・゜・(ノД`)・゜・。

もう無理。笑
やむなく、マ゛を置き去りにしてスタンド中段のコンコースへ避難。
これで直近からの歓声からのがれたため、ようやく泣きやんでくれました。

 「じゃああっちいこっか」

最前列を指さしてそう言うと、チビはただただ首を横に振る。・・・いやなのね。
しかたない。
その場で立ってあやしながら見ています。
と、スタッフに声をかけられました。

 「すみませんが、立ち見はご遠慮ください」

 「ですよねえ」

でも、泣き出したので避難してきたこと、自分としては席に戻りたいことを告げると、「落ち着いたら戻ってくださいね」と言ってくれました。
そりゃ戻りたいよー、最前列っすよー?


なんとかだましだましなだめながら、ようやく席に戻って。
嬉しいことに、マリノスはまだ攻勢です。あっははー。

右サイド、目の前に張っていた丁東浩にボールが渡る。
真後ろのおじさまが叫ぶ。

 「勝負しろ、勝負!」

ちびが泣く。笑

いや、別にキミが言われてるワケじゃないからさあ。

耳元でぼそぼそと、再度「あっちこっちマーチ」を奏でますが・・・まだご機嫌ナナメのうちに。
金根煥のロングボールに走りこむカズマ、競る宮本を完全に御してエノモト1号をループで越えて。完璧な追加点だっ!!

  びぇぇーーーー。・゜・(ノД`)・゜・。

はい、パパは満足しました。コンコースに逃げましょうね。はい。


コンコースでは、場内で座席案内をする女性スタッフに声をかけられます。

 「泣いちゃったんですか?」

 「そう、大きな音とか声とか、苦手なんですよねー」

そうしたら、スタッフの方はだっこされたままのチビにやさしくはなしかけてくれましたよ。
おチビさんも、まだあいさつはバイバイしかできないので・・・だから、バイバイと手を振ってました。笑


ハーフタイム。
売店のあるバックヤードに逃げます。

と、チビ大興奮。
階段下のスペースに走りこんで、使っていないゴミかごの網目に指を突っこんだり、床に落ちていたコンクリ片を振り回したり(フーリガン?)、やりたい放題です。
そのコンクリ片を手放ない限りは、パパはスタンドに戻れないのですが・・・おわかり?

しかし、親の心子知らず。
ハーフタイムが終わってコンコースから人気がなくなったら、今度はバックヤードのコンコースでダッシュしまくりこけまくりです。笑

スタンドに続く階段でチケットのチェックをしているスタッフのおねえさんにも遊んでもらいました。
柵に貼ってある「SS席」「チケットを拝見させていただきます」というポスターをつんつん。
そうしたら、ポスターの隙間からおねえさんの指が出てきました!笑
それからというもの、おねえさんの指をつまんだり、おねえさんに指をつまんでもらったり、もう大興奮。
おかげで、サッカー観に行こうよー」と言ったところで来やしない。笑

そのままコンコースを走りまくっていたら。

 「あ、元気になったんだー」

前半終了間際にスタンドで話しかけてくれたスタッフのおねえさんが、また声をかけてくれました。
やさしい・・・!
おちびさんも、個体認識できているのかどうかは不明ですが(笑)、にこにこ笑って手を振ってゴキゲンぶりをアピール。

そうそう、事業本部?の根本さん(マッチでープログラムの編集後記でおなじみ?)も遊んでくれました。
お仕事だから邪魔しちゃダメだって言ってるのに、おいかけっこするふたり。笑
でも、マリノスの子供用ユニ着てたから「かっこいい服着てるね」ってほめられちゃったね。よかったねー☆


そんなこんなもありまして。
気がつけば後半30分でございます。
この間に、スコアは5-0へと変わっております。

痺れを切らしたパパは、無理やり担ぎあげてスタンドに戻ったのですけれども・・・

 「あっち!あっち!」

もうバックヤードに戻りたくないので、抱えたままスタンドのコンコースを右往左往していました。笑

ホーム側の方まで来ると、ウチのチビより小さいお子さんを抱えたママ発見。
おかげで、ようやく気がそれたチビ。
その子のおにいちゃん(シュンスケくんだそうだ)と一緒にマリノスの応援を始めました。と言っても、両手を同時に上下に振りおろしているだけなだけど。
応援というより拝んでいるように見える。笑
でも楽しそうだからいいや。


こうして試合は5-0、マリノス今期初勝利!
 いぇあっ!


試合後、ようやく席に戻る気になってくれたウチのチビ。
試合の半分以上を空けていたくせに、試合後にはゴキゲンで石井さん夫妻とハイタッチで別れます。笑

そんなゴキゲン要素のひとつがマリノスくん。
日頃おうちで一緒に遊んでいるマ゛の「パパですよー。」と紹介してあげました。笑

近寄ってくると・・・

 「あ!」←うれしそう

遠ざかっていくと・・・

 「あ。」←さびしそう

そんなに好きなのか。


でも、最後はこちらに来ることなくマリノスくんは去っていきました。残念。
さて、大荷物をどうやって整理しようか。
そんな思案をしていると。

なんと、そばに座っていた人々が、マリノスくんをスタンドまで呼び込んでくれましたよっ!!
もうチビ超ゴキゲン!
肩組んでもらってパパもゴキゲン。笑
こうして、4人(マリノスくん、チビ、マ゛、ワタクシ)で記念撮影をすることができたのでした。

将来のいい記念に、あるだろうなあ・・・。


こうして、記述して振り返るとヒドイ話ばかりですが、記憶の中では実に楽しい想い出をたくさん抱えて、初の子連れ三ッ沢をあとにしたのでした。。。


追記。
三ッ沢のメインスタンドにはトイレが2つあるのですけれども。
そのうちの1つは、男子トイレにもおむつ交換用のベッドがありました!
ファミレスとかだと女性用トイレにしかなかったりして、けっこう困るんだよね。これはほんとにうれしかったー!

横浜M5-0神戸

2009-04-11 | 観戦日記(マリノス)
三ッ沢!
ひさしぶりに訪れた三ッ沢の芝生が青いぜ!
今日は、頂き物のチケットで、メインスタンド中央最前列での観戦です。そんな記念になりそうな舞台だったので、チビとジャンマリのマ゛を連れてきました。さすがに狭い。笑


試合開始早々。
DFラインからの浮き球を巡る中盤での空中戦で、渡邉カズマが宮本に完勝。
その直後、右サイドに流れたボールが中央に折り返されますが、がんばって渡邉カズマに競り合おうとした宮本の思惑を知ってか知らずか、カズマスルー。笑
なんだか、序盤で既に大卒ルーキーに圧倒されてますが、大丈夫ですかジーコジャパン主将?

で。
開始2分、松田のロングボールが前線に飛ぶと、走りこんでいたのはボランチの兵藤。マークにつく宮本がオフサイドをアピールする間に反転、完全にフリーでボールを受けると、ゴールに背を向けたまま左にちょこん。
ショートバウンドになる難しいパスに走りこんだ渡邉カズマ、トゥーのあたりでジャンピングボレー!
これがものすごい勢いでゴール右隅に突き刺さりますよ。マリノス先制!

思い切りがいいうえにシュート精度が高いカズマの良さ、宮本のフィジカルの弱さ、エノモト1号の諦めの良さが合わさったファインゴールです。笑

それにしても、ボランチの位置からここまで飛び出してポスト役になれる兵藤は素晴らしい。実に現代的なセンターハーフだという印象。攻撃はもちろんですが、守備でもどっしりとしたいわゆる守備的ハーフではないけれど、運動量と真面目さでしつこい守備を見せます。
真面目という意味ではコンビを組む小椋も一緒。基本に忠実な動きで、1対1にならないような守備を心がけている、のでしょうか。マークをサボらず、味方のフォローを怠らず、マイボールになったら攻めに行く。
なんとマジメなセンターハーフ2枚か。

それでも、まだ1勝もしていないチームらしく、あっという間にピンチを迎えます。
CKからのこぼれ球を我那覇が至近距離からジャンピングボレー!GKがセーブしたのかどうか、ボールはポストに当たって跳ね返り、このボールを河本(たぶん)がヘディングシュート。ゴールの隅に向かっていたこのボールはエノモト2号が弾き出します。
いやー、あたりまえだが粘り強いプレー。1回目のセーブのあとすぐに立ち上がって反応したのが素晴らしい。

もっと素晴らしいのはその直後。
CKをクリアすると、拾った狩野が縦に浮きパス。
これに突進したのが山瀬。相手ボランチの松岡と並走しながらライン際をドリブルで駆け抜けると、鋭角な切り返しでカットイン。そのまま放ったミドルシュートはゴール右隅一直線!
山瀬の持ち味が存分に出たゴールで2-0!
これが山瀬の力だ、見たかコーキチ!
(・・・え?)
鹿島みたいな(笑)完璧なカウンターにもう惚れ惚れ。

しかもその直後には、金根煥のクリアボールが上手い具合にゴール前に。
競り合うのは宮本と渡邉カズマ!
宮本はなんとか相手を抑えようとしがみつくものの、そんな動きをカズマは左手一本で抑え込みながら落下地点へ。そして不用意に飛び出すのが信条のエノモト1号の頭上を抜くループシュート!
すばらしいっ!
すでに笑いが止まりません。
すばらしいじゃないか、ジーコジャパン!笑

前半30分で0-3になってしまって心が折れたのか、DFがGKに向かって送ったバックパスが渡邉カズマにかっさらわれるという場面も。
このシュートはエノモト1号にあたってゴールならずも、何点入っちゃうのかドキドキする前半です。笑


後半も開始早々、田中ユがドリブルで中央突破、右サイドフリーの選手にロングパスを送ります。
これを飛び出してクリアしようとするエノモト1号ですが、相手が視界に入ったのか超ショボいクリアに。これを拾った山瀬がダイレクトで放ったループシュートは、美しい弧を描いてゴールマウスにすっぽりと。
またまた、エノモト1号らしさ全開のゴールです。笑
今まで見てきたから知ってるんだぞ、この失点パターンは。


さらに狩野のFK。
神戸の壁のファー側にマリノスの選手が入ります。いかにも「ファーに蹴りますよ」といった壁への割り込み方。エノモト1号もファー側に重心を置いています。
で、狩野はほよんとニアに蹴る。
エノモト1号必死のセーブもむなしく、ジャンプして伸ばした腕の上を、バウンドしたボールが飛んでいきました。
あーあ、目測も誤ったのか・・・。


5-0になってからは、若手を次々と投入。いいじゃないですか、公式戦で若手に実戦経験を与えられるというのは。
もちろん6-0、7-0を狙う手もあるけれど、評価しますよこの選手交代は。

でも、終了間際、完全にフリーのお膳立てをしてもらったのにGKのいないゴールへ放ったシュートをDFに止められた齋藤学は本気で反省すべき。


・・・という、実に楽しい三ッ沢でした。
カズマが決め、山瀬が決め、宮本とエノモト1号がへなちょこ。
あー楽しい。

横浜M2-4広島

2009-03-07 | 観戦日記(マリノス)
自陣ゴール前で、清水がルーズボールを追う際、お洒落にスルーして敵をかわします。
が、ひとりかわす隙に別の選手が眼前に!Σ(゜Д゜;)
この大ピンチに・・・

 「びぇぇぇっ!!(>_<)」

大泣きの息子。

やっぱり泣きやませるには勝つしかない!

というところで、右サイドからの崩しからうまく抜け出した渡邉千真がうまーくファーサイドに流し込んで先制!
ルーキーが決めたぞー。
早稲田のエースストライカーがきっちりと決めてくれましたョ!
スタンドでも「やったな後輩!」と声援をかけられました! ・・・いや直接は何の縁もないが。笑
ブラボー、カズマ! その名の通り、マリノスで一千ゴール決めてください。

で、ほんとに泣きやみました。


さて、前半3分と早々先制したマリノス。最初の10分はなかなかよいパス回しを見せます。スタメンは昨年と引き続き、という印象がぬぐえませんが、うまくまわってるんじゃない?
なんて思っていたら、セットプレーの流れからオフサイドトラップのミスかあっさりと相手の選手数人にフリーで抜け出され、DF槙野の同点弾を浴びたのでした。

・・・ちび号泣。笑


2階席最上部の通路に出ると、遠くまでよく見えます。大泣きだったおちびも、大好きなブーが見られて大満足。たまにもっと大好きなバスも通るしね。もう大興奮ですよ。

大興奮の最中の24分、左サイドをミキッチに破られる。このひと、なんか粘着質なドリブルを披露して、なかなかうまく防ぐことができないでいますが、このときもゴールライン沿いで粘り腰の突破。
中央に折り返したところにDFが殺到すると、広島の選手がスルーするー。。。
その背後には、どどどどどフリーの佐藤寿人が・・・。

逆転ゴールにスタンドは怒号が渦巻き、おちびさん再度の大号泣です。


10分すぎからは、完全に中盤を支配されてしまっているのです。逆転は相当厳しいんじゃないかとすでに思わせる状況。
特にひどいのはピッチ中央に陣取る長谷川アーリアジャスール。なんというか・・・心技体がバラバラ? ひとことで言うと、プレーが軽い。球際の粘りがないから、相手のドリブルにアプローチしても絡んだあと相手の足もとにボールが転がる。逆に、自分がボールを持ったときにはあっさりと倒されてノーファウルでボールを奪われる。
コーキチは「コンディションがいい選手を11人選ぶ」と言っていたけれど、今日のアーリアジャスールは控えめに見ても〝コンディションの悪い日の奥〟。そのうち心配性になってしまうのかパスは臆病なバックパスや横パスばかり。
展開できない、守れない。
こんなボランチがピッチ中央にいたら、そりゃあ攻撃も停滞するってものです。

もうひとつの停滞要素は右サイド。
ハユマが抜けた後は清水が埋めているけれど・・・。
攻撃のときには、清水は常にDFラインの裏を狙う。と、最前線には3トップ+清水が陣取り、しかもCBの栗原がそうそう上がれるワケはないので、右サイドが無人。
これでは右サイドにボールを展開できない。で、真ん中でごちゃごちゃやっているうちにアーリアジャスールがボールを取られる。そうするとがら空きの右サイドに相手が進出してきて、マリノスの選手がそこに詰めると逆サイドがフリーになって・・・

このパターンで、38分には柏木に決められます。
今日のプレーぶりからすると絶望的な3失点目。

守備でこれだけ負担をかけているならせめて攻撃で活躍してくれればいいのに清水。
でも、清水が出すパスはほとんどすべて味方につながらないのです。フォローが少ないといえばそれまでだけど・・・それならハユマのほうがなんとかしたぜ?

あまりのボロボロぶりに、相手ゴール前で兵頭が傷んでいるあいだに、まったく心配することもなく中澤と松田が小椋とアーリアジャスールに指示を出している。
そりゃそうだよねえ。
このベテラン2人の熱意が、後半につながればいいのだけれども。

せめて1点差にしておきたい前半、最大のチャンスは相手のバックパスがGKの逆を突いた瞬間でした。笑
しかしボールはポスト直撃ののち外側にはずれ、マリノスの選手が詰める前にGKが外に蹴り出した。
運が味方しないねえ。


後半スタート前に、ピッチに目を凝らす凶悪席にて仲間たちが口々に言う。
 「茶色いのいないな!?」
 「茶色いのいないよな!?」
おお、アーリアージャスールがout!
と喜んでいると、なんと後半開始早々から2人同時に投入だ。
  アーリアジャスールout→坂田in
  小椋out→山瀬(兄)in
 「小椋じゃねえよ! 清水だよ!」
・・・たしかに。

右サイドの大穴は残ったままですが、まあダメだと思って早々に大胆な入れ替えをしたことだけは認めてやるぞコーキチ。最初からそうしろって感じですが。

で、坂田と山瀬(兄)が渡邉カズマとともに3トップを務め、3トップを形成していた兵藤と狩野がWボランチを構成します。
・・・・・・FWがボランチをします。笑

ただ、3-4-3の守備時の課題は3バックの脇のスペースをどう埋めるか。右の清水がその役割をまったく担えていない。左の田中ユはミキッチに押されっぱなし。
しかもDFラインは3バックで1トップ2シャドーとマッチアップするので人数的に3バックの基本発想「1人余らせて守る」ことができないうえに、2シャドーが中盤から飛び出してくるので捉えきれない。
また前線からの守備という意味では、3トップで3バックにあたることになる。しかし、DFラインまで引いてボールを引き出すボランチの森崎に対して、こちらは中盤4枚をボックス型に配置しているので捕まえられない。
もう何もかもが後手後手。
この構造的欠陥をなんとかしないことには、そうとう厳しい戦いが後半も待っている・・・。


それでも最初は、やっぱり勢いがあります。がんがん攻めます。
でも、やっぱりFWがボランチを務めているくらいですから(いや、ふたりとももともとFW務めているのがおかしいっつー・・・)、守勢にまわると脆いです。

で、おちびと会話しているあいだにストヤノフのFKが直接ゴールに叩きこまれてました。
ぽかーん。
しゅーりょー。


このあとは、さすがに攻める必要のない広島に対してマリノスが試合を支配しますが、でも決定機は佐藤寿人ひとりのカウンターに頼る広島のほうが多そう。
うわー。
坂田も山瀬(兄)も、スタメンじゃなかったのはほんとうにコンディションが悪かったからじゃないかと思わせるほど、ドリブル突破にキレがありません。
が、ほとんど単独突破を強いられているので、キビシイところ。

そうこうするうち、ピッチサイドに背の高いひとが登場。
 「どっちののっぽだ?」
 「DFのほうか? FWのほうか?」
  68分、兵藤out→金根煥in
DFのほうでした。

CKをゲットした瞬間に投入された金根煥を相手が気にしたのが勝因か、このCKを栗原がヘッドでずどん。
なんとか1点差に詰め寄ります。
ウチのちびはランチのブロッコリーに夢中ですが。笑


でも、この直後に広島が猛攻。なんとかGK榎本2号が捌きまくりますが、これでまた勢いも消え失せてしまった・・・

金根煥をトップに入れたところから、4-4-2にシフト。
しかし右SBに栗原を入れても効果的なクロスは期待できず、狩野が低い位置から試合を組み立てるような格好になってしまって威力半減。
清水がうっかり打ったミドルシュートがポストにあたったところに、ボランチからがんばって詰めていた狩野が触ればゴール・・・という展開もあったものの、あと数cm足りないという不運。

・・・まあ、これで勝てたらサッカーの神様もいぢわるですよ、むしろ。

たまにうまくボールがつながることもあるけれど、あと一歩の技術が足りない。
渡邉カズマも、ここでボールがおさまれば、というところで痛恨のトラップミスをしたり、山瀬(兄)もいつもだったら抜けそうな展開で引っかかったり、シュートをふかしてしまったり・・・

ロスタイム4分、これで1点くらい・・・とも思いましたが、広島の巧みなボールキープを眺めて終了しました。


ふう。
後半、ウチのチビは泣きませんでした。
それくらいがよかったところ? 前半、アーリアジャスールへの野次で泣きじゃくっていたけれど・・・途中で、自分が怒られているわけじゃないと気付いたんでしょうか。笑


いやあ。
渡邉カズマのゴールだけが今日の収穫です。
あとは、エノモト2号の「カズマに悪いことをした」というコメントに今後への期待を託します。お互いを思いやる気持ちが、チームを好転させてくれますように・・・。

怒りのトリコロール/ダービーの大虐殺(完結編)

2007-08-11 | 観戦日記(マリノス)
河合out→上野in。
再開初戦ではありますが、いまや河合は換えの効かない選手になりつつあるので、無駄な消耗は避けていただきましょう。
ところで、ふと気づくと、隣で奥さんが友人に「上野はスゴイひとなんだよ」と売り込んでいる。何故だ。


さてさて、6点取っでも、サポーターも選手も満足できないのがダービーマッチ。なにせ今日は「すべてにおいて圧倒する」日なのだから。
左サイドからエリア内に突入した坂田がエリア内中央に陣取る山瀬兄にボールを預け、マルコス・パウロを幻惑するように前へ。一瞬(?)生じた隙に乗じて山瀬兄が左足で流し込みます7-0! ほんとうに「後半5点だマリノス」!! いやもう笑いが止まりませんわ、あははははー。
月曜、会社でみんなからどんな目で見られるだろう、とかあんまり考えてる余裕なかった。笑
 「まだだまだ、アイツらがサッカー辞めたくなっちゃくらいこてんぱんにしてやれー」


74分には滝澤out→アトレチコ玉ちゃんin。
ここまで来ると、選手をどう入れ替えてもあんまり変わんない気がするけどなー。とか余裕ぶっていたら、変わった。何が変わったって、いよいよ精神的にキレたのか、次々と繰り出されるラフプレー。しかも点差が点差だけに(?)、主審もあまり厳しくしないので試合は荒れ気味に。
 「サッカー漫画にありがちな、1点取られてキレてラフプレーに走る工業高校みたいだ」
 「じゃあ我々がフェアプレーを教えてやろう」
と言ったって、まあ、そりゃ無理だわな。

で、縦パスに抜け出した大島がDFを振り切ったところで、エリアを飛び出したGKと激突! 完全な決定機阻止なのにファウルにさえならず。なぜだー、うがー。あれか、故意に大島を倒したのではなく、DFと交錯しそうになってすんでのところでかわしたらそこに大島が走りこんできた、という情けないプレーだったからか?
まあ、弱者には寛容でなければならないよね、はっはっは。
 「格差是正ですよ、はっはっは」

しかし、大島が倒れこんでいるというのにそのまま攻撃を続けるfc。
あー、まあ、痛めているのは足だから命に別状は無いし、主審が止めてないから続けていいんだ、と言われるとそれまでなんですけれどもね。
なんとか自陣深いところでボールを奪ってボールをピッチの外に出したのは、ようやく大島が起き上がった頃でした。
ところがfcは、このボールもスローインから攻撃に繋げる。
いいかげんにしろ!

 「主審、ゲームをコントロールしろ!」
そんな野次も飛び出したのが、バックスタンド側タッチライン際の攻防で競り合ったハユマと西山の激突。どちらも競り合いの中で掴み合っていたけれども、判定は西山のファウル。この判定にキレたのか、西山がハユマにつっかかって突き押す。揉み合いの中、西山に提示されたのはイエローカード。おいおいおい退場でもいいだろうそんなの! 負けてたって最後までサッカーやれ!
(※ハユマではなく河合だったそうです。謝)

そりゃあさあ、両方ともマトモにジャッジして退場にしてしまったら11対9になっちゃうけどさあ。でもラフプレーはダメだよ。同じピッチでプレーするために最低限必要なモノだもの。7点差で勝っていようが、ホント不愉快。
 「あーキレちゃった」
・・・奥さんに指摘されたので、あんまり感情を表に出さないよう努めます。


しかし、この点差で怪我をさせられたら敵わん、と思ったのか急激にプレーが軽くなるトリコロール。ハユマなぞ、低い位置でオシャレなフェイントを披露して軽々と相手にボールを奪われる。最後までマジメにやりなさーい!
心が緩んだ流れのまま、アトレチコ玉ちゃんからのロングフィードに栗原と平本が走りこむ。ルーズボールへの執念は昔から強烈な平本と大勝に気が緩んだ栗原とのマッチアップは、ミスマッチというほか無く。GK榎本も飛び出そうとするが、栗原が先に追いついたため出られず、しかし追いついた栗原の足ごと(※これは決してラフプレーではありませんぞ)平本がつつくと、榎本が重心をかけた方とは逆のサイドをボールがゆるゆると流れていき、そのままネットまで辿り着いたのだった。
なに? なんなの?
この展開で1点返されるって、どういう精神構造でプレーしてるの?
ナンセンス!!
馬鹿だ阿呆だ油断しすぎだ。
凶悪席からは猛烈な叱咤激励。
 「1点取られたらもう1点取り返せ!」
 「いや、2点とってこい!」
 「どうせなら3点取って2ケタにしろ!」
その声につられるように、右サイドをオーバーラップしていく栗原・・・。
いや、オマエは戻って守ってろ。
オマエも榎本くらい悔しがってみせろ。

ちなみにこのとき、スクリーンの得点者欄のフォントが小さくなり、もう1列表示できるようになった、と奥さんは言う。
グッジョブ!


欄ができたら、埋めなくてはいけない。
残り2分、ハユマがそうとうテキトーな山なりクロスをファーサイドにあげる。
ファーサイドで待つ大島は・・・何故か何故かどどどどどフリー。たとえば弧を描く動きをしてみたり、一瞬前に出て消える動きをしてみたり、とフェイントを入れたわけでもなく、DFは何故かゴール中央で置き去りにされていた。。。
試合前のシュート練習だってこうはフリーにならないだろうというシチュエーションの中で、大島が右足を振る。しっかりと抑えられた弾道を描くボールは、GKの逆をついてネットを揺らす。
8点目! 大島は今日4点目!
スタンドは爆笑しながら飛び跳ねるしかない。

 「これであの1点が無ければなあ」
もうすぐロスタイム。ボヤキにも余裕がある。
 「ほら、接待だよ接待。J1の想い出にさ」


こうして、横浜ダービーは終わった。
スタンドの盛り上がり、サポーターの数、サッカーの質、そしてスコア。
小宮山の言葉どおり、我々は、すべてにおいて圧倒した。

ご覧いただけましたか、横浜市民の皆さん。
我々がほんとうの〝横浜の名を冠するサッカークラブ〟だという証を。


・・・で、会社の後輩たち。
多くのひとが、この試合が初のサッカー観戦だという事実は・・・みんなに大きな勘違いを与えそうです。普通はこんなにゴール決まらないですョ。笑
まあ、とりあえずはみんな楽しんでくれたのでよかったヨカッタ。これを機に、ひとりでも多くの人がサッカーを好きになってくれたらうれしいし、もしマリノスに興味を持ってくれるようになったら、言うことなしです。
 「でも野次が怖くて振り向けなかった。。。 いつもああなんですか?」
・・・ごく一部のエリアです。
 「まりのさん、ブーイングが上手いですね」
・・・ごく一部のエリアで学びました。

怒りのトリコロール/ダービーの大虐殺(後編)

2007-08-11 | 観戦日記(マリノス)
横浜M8-1横浜fc

もしマリノスが今後へたれてこのまま終わったとする。
それでも2試合トータル2-1となり、横浜ダービー2試合合計スコアで言っても我々の勝利。
そんなことをうっすら考えつつも、そうはいかない。
なにせ今日は、5万人以上の観衆と横浜市長に、〝すべてにおいて圧倒的な我々〟を体感していただかないといけないのだから。

時を経ても受け継がれるマリノスの伝統的スタイルといえば、「相手がショボいとそのレベルに合わせちゃう」「勝てそうだと油断しちゃう」です。
が、それを許さないのが前回敗戦の屈辱と、スタンドを取り囲んだトリコロールのサポーターの存在、応援、手拍子。


余計な警告を前半のうちに貰ってしまったマルケスに替えて、山瀬弟を左サイドハーフに投入。これが功を奏したのか、マリノスは再び前半開始頃と同様に前へ前へと攻め立てる。
一方で、前半終了間際に交代出場したfcのFWチョ・ヨンチョルには野次が飛ぶ。
 「おいヨンチョル! サンチョルの偽モノ!」

fc右サイドに位置する奥が機能しないからか、マリノスは後半開始早々から左サイドを蹂躙。
小宮山がエリア内に切り込んで・・・しかしシュートコースは塞がれ、2トップにはマークがつき・・・万策尽きたかと思いきや、小宮山はエリア中央へマイナスのクロスを転がした。
そこにいたのは山瀬兄。
軽やかなトラップで足下にボールを落とすと、左足。
シュートはゴール右隅へと転がり込んだ。
3点目!
素晴らしい!
てゆか、なんであそこでどどどどどフリーだったんだ山瀬!
なんであんな位置で相手のトップ下の選手をフリーにしてるんだfc!
 「プレステみたいだ」
 「プレステでもあんなの滅多に無いぞ」
※プレステ=ウィニングイレブンの意。ちなみに、ああいうゴールはけっこう見ます。


3点差がついてしまえば、あとはピッチの上ももうノリノリ。
山瀬弟が、まず入らないだろうという長距離からシュートを放つと、なんとこれがゴール正面へ。もちろんGKがキャッチしたものの、余裕がある展開に選手たちも自分たちの技量をのびのびと発揮しだす。
サイドにボールを捌いては、サイドの2人に山瀬と河合とFWが絡んで、短いパス交換でfcを翻弄させてから逆サイドへ大きくサイドチェンジ。ひとつひとつのショートパスに「おぉ!」と歓声がわき、サイドチェンジに拍手喝采。
fcも時折同じように局面打破を図るが、3本とつながらないうちにボールがタッチを割ってしまう。
 「真似すんな!」
真似できてない。


10分後には、右サイドを豪快に駆け上がってきたハユマが思い切りよくロングシュート。これが珍しく枠の方へ飛ぶ(笑)が、惜しくもバー直撃。ほぼ真上に上がったこぼれ球を大島がヘディングで押し込もうとするものの、ここはfcのDFが辛くもクリア。
この精一杯のクリアボールをエリア内で拾ったのは坂田。右に左に切り返して対面のDFを振り切ろうとするが、DFが足先を出してなんとかクリア。
しかし、このこぼれ球さえも、ゴール正面に走りこんできていた山瀬弟の真正面にどんぴしゃん。
完璧なタイミングの走りこみ。
振りぬいた左足は、先ほどの弾丸ロングシュートとは異なる柔らかい放物線を描いて、ゴール左上隅へ。GKが一歩も動けないほどのビューティフル・ミドル!
これで4-0!
もう笑いが止まりませんな!


ここで奥がアディオス。
ますます注目すべき選手がいなくなってしまった。前半はそれなりにいい動きを見せていたfcのダブルボランチも、なにせサイドを完全に制圧されてしまっているので如何ともしがたい印象。
一方で、こちらの両サイドはいっそう活き活き。SBがこれだけ相手陣内深い位置でプレーできれば、そりゃあ攻撃の幅も広がりますわ。
というワケで、3分後には左SBの小宮山が左サイドから中央に切り込んできて、思い切り良く右足シュート。これはGKがよく反応して弾いたものの、弾いた先にいたのは大島。あまりのフリーぶりにこちらはビビったが、ワントラップから軽々と左足で流し込む。これで5-0! もうスタンドは飛ぶわ跳ねるわ大騒ぎ!
それにしても、小宮山にも大島にも、あの場面でまったく寄せられないfcのDF陣って・・・。完全に心が折れたね。

さてバックスタンド凶悪席。
 「そろそろ言っちゃってもいいかなあ」
 「なに?」
 「後半5点だマリノス!」
とてもとても小さな声で、呪いの言葉が紡がれました。


この頃、松田out→栗原in。
なぜ?
推測1:松田は怪我(or体調不良)のため本調子じゃなかった。
推測2:この展開だと、松田は攻め上がったが最後もう戻ってこなくなりそう。

でも、栗原だって戻ってこないだろうに。


そんな中、右サイドを疾駆するハユマが大島に縦パスを当て、そのままエリア内に猛然と走りこむ。「俺に出せ!」というジェスチャーつき猛ダッシュ。
その勢いにDFがつられたのを見たのか、大島一世一代のビッグプレー。
右足でそのまま前に出すかと思いきや、ボールを足裏で引き寄せるとそのまま流して鋭く反転、間髪入れずにダイレクトで左足一閃。
GKも反応できない一撃がゴールネットを豪快に揺らす。
 「凄ぇ!」
 「あんなプレー観たこと無い!」
 「ファンバステンみたいだ!」
ファンバステンが魅せた試合とはDFのレベルも桁違いですが、それにしても美しいそのプレー。
思い起こせば、久保が怪我したときのためのサブ程度の認識で獲得したに違いない大島がこのようにエースとして前線に君臨し、久保はといえば年俸にゴネた挙句にfcに移籍したかと思えばこの大事な一戦にも姿を見せられないワケで。
時が経つのは早いものですね・・・


(まだまだつづく)