曇、7度、70%
昆布の佃煮がふと食べたくなることがあります。売られている昆布の佃煮は艶々に炊かれています。水飴が使われているのでしょう。そうした昆布の佃煮は甘さも辛さも私には強すぎます。しかも昆布はお値段が高いものなのに、スーパーの昆布の佃煮は驚くほどお安い値段です。昆布はお出汁によく使います。毎日使ってもあと2年分はあるかと思うほどの羅臼の昆布を持っています。ご飯を炊くときにもポトンと入れます。「そうだ、昆布の佃煮を作ろう。」
羅臼昆布は身が厚くお出しを取ると日高昆布などに比べて粘りが出ます。でも昆布そのものの旨みたっぷりです。私の背より長い昆布を引っ張り出してきて、ハサミでちょんちょんと切りました。目指すは小倉屋の「夕霧」という昆布の佃煮です。ほんのりとした上品な甘さで小さい頃からの好物です。「夕霧」ほど細くは切れませんでした。じっくりと炊き上げようと、ストーブの上にかけました。濃厚な昆布の香りが広がります。お味はみりんとお酒、濃口醤油です。山椒の実も足しました。馥郁とした山椒の香りがたまりません。ゆっくりと煮詰めて最後に白ごまをたっぷり振り入れました。
佃煮もお漬物もご飯のお供ではなく、いつもお茶請けとしていただきます。ピリッと山椒が効いた昆布の佃煮です。昆布の滋味を感じながら、熱い日本茶が美味しく進みます。こんなおやつはお菓子とはまた違う楽しみです。このペースで昆布の佃煮を作れば、あの沢山の昆布も消費するのに時間がかからないかな。