晴、8度、70%
30年前の香港では生卵はなかなか食べられませんでした。メインの中国の卵、そして少しのアメリカの卵です。その後、オランダやフランス、タイ、マレーシアからも卵はやって来ましたが、生で食べれるほど信頼できません。近年は日本からの卵が入ってきて大喜びしました。とは言ってもどの卵も飛行機に乗ってやって来るわけです。
日本に帰ったら「卵かけご飯」をいっぱい食べれると思っていたのに、待望の「卵かけご飯」を食べたのはつい最近です。「やっぱり美味しい。」というわけでそれから連日「卵かけご飯」です。黄身の色がオレンジに近い日本の卵、お菓子作りにはこの色が邪魔しますが、真っ白いご飯に乗っけると綺麗なコントラストです。毎日食べていると、小さいことにうるさくなってきました。
卵1個に対してご飯の量を考えます。多すぎては卵の風味がありません。少ないとドロドロの「卵かけご飯」になります。程よくご飯と卵が絡まるご飯の量を探します。多からず少なからず。
お次は、お醤油です。「卵かけご飯」用のお醤油もたくさん出ていますが、私は我が家の普通の濃口醤油です。この濃口醤油には鰹節の小さな塊をたくさん入れてあります。時間が経てば経つほど、まろみがでてくる我が家の濃口醤油です。その量もまた微妙に調整します。 ただ単に塩分補給のお醤油ではありません。お醤油の香りと卵の黄身が織りなす滑らかな香り、お醤油の塩分で卵の甘みがことさら引き立ちます。暖かなご飯がその香りを一層際立たせてくれます。
たったひと椀の「卵かけご飯」です。自分の思うように、満足いくように毎日お茶碗に向かいます。