チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

7年間迷って買ったTESSA KIROSの本

2013年05月17日 05時50分43秒 | 

雨、24度、95%

 一昨年、COOK BOOK COLLECTORという本を読みました。題名から、なんだか自分のことのようです。料理の本は、コレクターとまでは行きませんが沢山持っています。その大半が、レシピを見るためというより、写真から伝わって来る料理やテーブル周りのその雰囲気が好きで求めたものばかりです。それに、書いた人その人の人柄がにじみ出ているような料理の本が好きです。まず視覚に飛び込んでくる写真、そして著者の略歴なんかをざっと見ます。日本の料理の本にいたっては、好きな写真家が2人いて、彼らが撮った料理の写真は、一目で分かるほどです。

  TESSA KIROSの本に巡り会ったのは7年ほど前のこと、分厚い本で本屋の料理の本の所に並んでいました。えっ?これが料理の本?というか、こんな素敵な本があるのね、と驚いたものです。ブックデザインが、並外れています。 本の背、ペズリー柄の布です。毎日毎日本屋の通っては、迷っていました。7年前既に、もうこれ以上料理の本を増やすまいと、心に決めていたからです。それに、ここ香港でも、グラビアの多い輸入の本は決してお安くありません。その後立て続けに、彼女の本が刊行されました。本当にどの本も、ため息が出るほど素敵な本です。

 どの本も隅から隅まで、立ち読みします。彼女の人柄が、本の隅々にまでちりばめられています。変な話ですが、本屋に行って彼女の本が売られてしまっていると、ホッとしたものです。こういう本は、沢山入荷されません。入っても1、2冊。とにかく私にとっては誘惑の強い本たちでした。この2年ほど、本屋から彼女の本が姿を消していました。私の心は安泰。

 昨年暮れ、TESSA KIROSの新刊が、本屋に出ていました。私の知る限り6冊めでしょうか、またしても、心が揺れ始めます。昨年は実家の本も含めて、沢山の本を捨ててしまいました。本を増やすまいという気持ちは、以前にも増して強くなっています。新刊が出るのと同時に、以前の本も入荷されるのが香港の本屋です。数冊の新旧の本が並んでいます。

 3月に入って、そうだ自分の誕生祝いに1冊だけ買おう、と思いました。それでも買わずにひと月め、大事に抱えてレジに行きました。長いこと顔見知りの本屋の人たち、ただニッコリと、本を手渡してくれました。もちろん袋になんか入れません。ひしと抱えて家に帰りました。嬉しいので、その晩は、枕元に置いて休んだほどです。

 机の上に置いていた、その本を見た主人。初めて7年間の思いを、主人に話しました。そしたら、こんないい本買ったら?と言ってくださいます。涙が出るほど嬉しくて、早速2冊めを、 レシピ自体は、とっても大雑把なような気がします。そんなことどうでもいいのです。だって、家で作る作り慣れたもの、細かい量加減は必要ありません。

 レシピを見るというより、TESSA KIROS という人の生活を見せてもらっています。

 先日のカモメ食堂のようなシナモンブレッドは、このTESSA KIROSの本から作りました。刊行されている本全部いらないけど、あと1、2冊、などと思い描く私です。

 

 

コメント
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