
伝統木構造の会の講習会
先週の土曜に、会社で加入している伝統木構造の会に行ってきました。
伝統木構造の会についてはこちらを参照ください
http://dentou.weblogs.jp/
山鹿の八千代座の復原をされた、山鹿の野中建設さんが講師でした。
スライド中心だったので説明しにくいですが、僭越ながら内容をまとめてみます。
八千代座は平成8~13年かけて工事が行われた。
まずは雨に濡らさないように、建物全体を鉄骨造の覆い屋をつくる。
最初は解体しながら調査を行う。
まずは木工事から。
構造材、野地板や床板すべての材料に番号札を貼り、
再利用するか補修するか取り替えるか選別を行う。
再利用、補修の場合はまったく同じ場所に戻す。
釘の本数まで調査する。
例えば、野地板の上から垂木にとまるように釘を打つが、
野地板と垂木の釘の数と場所が合うか、確認する。
もし違う場合は、そこは補修されたところと記録する。
野地板と垂木が同時に補修されたケースも考えられるので、次は垂木と母屋の関係を見る。
その材が当初材なのか補修材なのかひとつひとつ調べていく。
補修された材の実物サンプルを見せてくださった。
床板です。書き込みがしてある。
補修する場合は、木目に合わせて行う。
透明のアクリル板等に木目を写し取り、その木目に近い材を選ぶ。

画像下部分が、板を合わせて補修されているのがわかる。
『エポキシとって埋め木直す』という文字が見えている。

構造材以外は木工用ボンドによる補修でないといけない。
エポキシは強すぎて適さないそうです。
板を裏から見たところ。

色が違う、左上部の丸い部分と下部3分の1の部分が補修されたところ。

裏からあてられた桟木と補修板に焼き印が押してある。
『平成2年補修』(多分)と書いてある。補修材にはわかるように全て焼き印が押される。
次回は左官工事について