北嶋誠のブログ

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またぞろ食品偽装事件

2007年07月08日 01時47分09秒 | Weblog
 納豆の効能を過剰に紹介したヤラセ報道や、洋菓子メーカーのずさん管理問題など食をめぐる不祥事は後を絶たない。とくに、表示を偽って、消費者には偽者を、あるいは、偽物を混入させたものを高く売りつけるといういわゆる食品偽装は、確信犯であり全く卑劣で許しがたい行為である。人間の健康や生命に関わる食べ物を、私利私欲を満たす目的で意図的に工作を加えることは、企業倫理というよりも人の倫理に反する所業である。人間の欲望には際限がないが、このような事件をなくす事は出来ないものだろうか。

 またこの度の事件にしても、たとえ一部の不心得者の企業のトップが起こしたことであったにしても、牛肉はおろか、食肉・畜産業界全体にイメージダウンの風評被害が、広がってしまうということもある。

 大体において、不正を犯す企業はワンマン体制であるという事が明らかになっている。意見を出す者はなく、いさめる者もいない。聴く耳を持たず、何でも自分で決める独裁者がいる。労働組合は作らせないし存在させない。組合が存在しているとしても御用組合か、まともであれば徹底的に押し付け、締め付け、弾圧される。内部チェックを実施することはかなり厳しい状況にある。

 となると、外部チェックだが、今回の食肉メーカーの例を見ると、約10年も前から内部告発が再三行われていたという。にもかかわらず、国や自治体の関係機関はなかなか動かず、いざ外部監査をする時には、ご丁寧に事前通知を差し上げると言う親切さである。このような場合、何らかの不適切な関係が、と勘ぐってしまうのは私だけだろうか。

 自治体・警察はじめ公共機関の裏金事件、医療機関の医療ミス問題、介護・養護施設でのいじめや虐待問題、食品偽装事件をはじめとする企業犯罪などは、厳しい締め付けにも関わらず、往々にして内部告発によって摘発されている事例が多い。

 まだまだ不十分とはい、内部告発保護法が施行され、内部告発をあくとする解釈が否定され、告発者に対しては、一定の保護措置が取られる様になったことは一つの前進である。

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