摩訶不思議 with LOVE

日常の出来事ほか

 政治家とは分かりやすい生きものである。なぜなら、悪いやつほど悪人面になってくる。

2008年09月21日 23時45分51秒 | しゃかい
 南海放送のアナウンサー永江孝子氏が、次の衆議院選挙に愛媛1区から出ることを正式に表明した。もっと以前から決まっていたのだろうが、自民党総裁選前のこのタイミングでの出馬表明は小沢代表の指示によるものだろう。
 15日に小沢代表が来県したときに、当然ながら現職の塩崎恭久氏のコメントを報道各社が流していたが、そのとき既に彼の尋常ではない緊張感が言葉の端々に表れていた。記者に対して余裕を見せてはいたが、相手が政治家ではないという掴みどころのない恐怖に襲われていた。彼は「単なる現状批判や問題点指摘、イメージ論にとどまらず具体的な政策論をぜひ聞かせてもらい、公開討論などで大いに議論させてほしい」と答えていたが、選挙に勝つことと、政策論を戦わせてそれに勝つこととは決してイコールではない。むしろ、永江氏のように知名度や主婦層からの絶大なる人気を誇っている者を公開討論会でコテンパンにやっつけてしまっては逆効果だ。とはいえ、塩崎氏にとっての戦略は、政策論で優位に立つことしか今のところ考えられない。ならば小泉流でいくしかない。かつて郵政選挙のとき「郵政民営化にYESかNOか!」と同じ言葉を繰り返した方法を使うのだ。即ち、あまり難しいことを言わず、分かりやすい言葉で論点を絞り、さらに得意の横文字は封印しなければならない。
 今回の愛媛1区の衆院選は、このままだと(良い悪いは別にして)永江孝子氏が勝つ可能性が高い。また、全国的に見ても自民党候補が半減することは間違いないだろう。私は、自民党支持でも民主党支持でもないが、ひと言書いておく。簡単なことかもしれないが難しいこともある。初心を忘れてはいないだろうか。あの初当選のときの気持ちを。余裕を見せない方が高感度は上がる。