摩訶不思議 with LOVE

日常の出来事ほか

 北方領土は火事場泥棒によってドサクサに紛れて盗られたままである

2008年08月21日 19時43分20秒 | しゃかい
 2008年8月8日に始まった南オセチア自治州をめぐるロシアとグルジアの紛争で、ロシア軍の参謀次長は20日、軍の撤退先をグルジア領内の侵攻地域が含まれていることを明らかにしたそうだ。日本人の常識では、そんなものを撤退とは言わないが、ロシアでは違うようだ。彼らは平和維持軍だそうなので、未だにブレジネフ・ドクトリン(制限主権論)を振りかざしているのかもしれない。このグルジアでのロシアの行いは、彼らが昔と何も変わっていないことを証明している。

 今から63年前の(同じ!)8月8日深夜、ソ連(現在のロシア)は、日ソ中立条約を一方的に破棄し日本に宣戦布告した。9日午前零時より、南樺太・千島列島及び満州などへ侵攻してきたのである。この時、日本大使館から本土に向けての電話回線は全て切断されており、完全な奇襲攻撃だったといわれている。ヤルタでの密約など知らない日本は、なんとそのソ連に対して、戦争終結に向けての連合国との仲介を依頼していた。
そして8月15日正午、終戦の詔書が放送され日本軍は武装解除した。しかし、ソ連軍の戦闘行為・・・いや暴行、略奪行為は終らなかった。今年の7月24日の西日本新聞に次のような記事があった。
【引揚者の悲劇語り継ごう 助産師平田さんと書表現作家阿羅さん 水子地蔵を供養】
 第2次世界大戦末期、旧満州などに攻め込んだ旧ソ連兵に乱暴され、妊娠した引揚者が多くいた事実を語り継ごうと、助産師の平田喜代美さん(66)=福岡市中央区=と田川市出身の書表現作家、阿羅(あら)こんしん(本名・大友慶次)さん(68)=東京在住=が23日、博多港に着いた妊婦に中絶手術を施した「二日市保養所」(現済生会二日市病院、筑紫野市湯町)そばにある「水子地蔵」を訪れ、罪もなく亡くなった胎児に手を合わせた。~中略~ 「乱暴されないよう男装した女性がトラックで運ばれるたび、涙があふれた」「泣き声を聞くと母性本能が目覚めるので、(堕胎後の)胎児が泣きだす前に首を絞めた」などと証言した。供養の後、平田さんは「極秘で実施していたこともあり、医療関係者も事情を知らない」。阿羅さんも「中絶の事実を通じて戦争の悲劇を語り継ぎたい」と語った。(引用以上)

 また、当時約40万人もの日本人が居住していた南樺太でもソ連の侵略攻撃が続いていた。8月20日には、真岡郵便局の電話交換手たちの「9人の乙女」の悲劇がおこっている。この話を書くと長くなるので、ご存知でない方は、間もなく放送される日本テレビ開局55年記念特別ドラマをご覧いただきた。http://www.ntv.co.jp/kyu-otome/index.html(ドラマのなかで青酸カリの入手方法が、どのように描かれているかが気になるところである)
・8月24日(日)14:25~15:25「霧の火」スペシャル~9人の乙女は何故死んだのか?
・8月25日(月)21:00~23:18霧の火-樺太・真岡郵便局に散った9人の乙女たち-
 当時ソ連のスターリンは、北海道の北半分を手に入れようとしていた。しかし、南樺太や占守島での壮絶な戦いがあったからこそ、その野望は遂げられなかったのである。また、そこで戦った方たちがいたからこそ、北海道は朝鮮半島のように分断されずに済んだともいえる。もちろん、9人の乙女たちも靖国神社に祀られている。

 昔も今もロシアという国は約束を破ってきた。現在のグルジアで、どのような取り決めがなされようが油断はできない。ロシアは暴力的ストーカー国家だ。別れ話を持ち出した女に暴力を振るい復縁を迫る男とそっくりである。
(英語の分からない私は、最初、CNNでグルジアのニュースをみたとき、ロシアがアメリカのジョージア州に攻め込んだのかと思った。何故ならCNNのアナウンサーがしきりに「ジョージア!ジョージア!」と言っていたので・・・。後で調べてみるとグルジアとジョージア(Georgia)は、英語の綴りも発音も同じだったのだ。大変な勘違いをするとこだった。)