たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

大岩山毘沙門天のモミジはやはり早かったが、あれから11日目に再訪した浄因寺は何とか見られるものだった。欲をいえばもう数日だったかも。

2023年12月08日 | 近所の栃木県の山
◎2023年12月6日(水)

 人様の情報を頼りに近場の山の紅葉あさりをしている。今日は、大岩山毘沙門天。ぶなじろうさんの記事を拝見し、仙人ヶ岳の岩切沢と思ったが、この6日あたりは微妙とのこと。ついでに大岩山の毘沙門天は12月中旬が見頃のお書き添えをいただいた。毘沙門天のHPを見ると、例年の見頃は11月下旬から12月中旬とある。たぶん早いだろう毘沙門天の様子と、11日前に行って失敗した浄因寺の再見物に行くことにした。
 今回は初コースでの歩き。大岩山の参道歩き。この参道は、男坂と女坂以外に叶権現経由の三本があるようだ。女坂は杉林が続くようだから、これは敬遠し、男坂を登って、下りは叶権現経由にする予定でいる。
 今回の歩き、初めて歩くのに、男坂をある程度登ってから気づいたことだが、ザックに、肝心な地図、携帯、GPSを入れ忘れていた。かなり慌てたが、慎重に標識に合わせて歩くことにし、これが大岩山エリアは問題なく歩けたが、帰路で浄因寺にある巻道の分岐に気づかず(標識もなかった)素通りし、かなり面倒な歩きをしてしまった。さらに失敗したことは、カメラのSDカードが不具合で、後で調べると都合30枚ほど保存できていなかった。ある程度撮ってから、カメラからフォーマットを要求されたが、それをやるわけにもいかず、そのまま撮り続けた。残念な画像をかなり無くしてしまった。

(ここからほぼ直進に登って行く。石門を撮ったのに写真はいきなり消えていた)


(緩そうに見えるが結構急だ)


(ようやくなだらかになった)


(途中に東屋)


 男坂は石門からの尾根通し。最初の20段ほどは階段があったもののすぐに途切れ、これがまた急。きつい登りで始まった。どれほどの時間がかかるかも知れず、ここで体力を使い果たすわけにもいかず、意識してゆっくり登った。道はしっかりしている。直線道ゆえ、余計に長く感じる。途中、女坂が右手から合流し、平らになったところに東屋があった。この前後関係ははっきりしない。合流部の写真を撮ったのにそれは消えていたから、東屋の方が先だったかも。はっきりしているのは、女坂との合流で、地図を確認しようとして、すべてを忘れていたことに気づいたこと。それと、カメラ撮りの後になかなかパワーランプが消えず、どうしたのかなと思ったくらいのことだった。フォーマット云々はこの先のことだ。

(これが何だかわからなかった。中には何もない。屋根からして石仏でもあったのだろうか)


(そろそろ色づきが出てきたか)


(大岩山石造層塔というそうな)


 これもまた解説板を撮ったのに、その写真は消え、ただの石の積み重ねをした塔の写真だけが残っている。大岩山石造層塔というもので、鎌倉時代に置かれた供養塔らしい。何枚か撮ったがかろうじて残ったのは一枚だけだった。地図もない、写真もまともに撮れないなんて歩きをしたのは初めてだ。一般的でない道のない山歩きだったら、即、引き返した。

(山門の左右に金剛力士像はない)


(毘沙門天。正面からの写真は消えていた)


(赤と)


(黄色)


 たいして時間はかかっていない。出発から20分程度のもので毘沙門天の山門に着いた。何だか変だなと思ったら、左右の金剛力士像は本体ではなく、拡大写真の貼り付けに変わっていた。修復でもしているのだろうか。後で知ったが、一昨年の山火事の際、避難させたはいいが、かなり傷んでいたので、現在も修復中らしい。
 階段をさらに登って毘沙門天。先行者の姿を見かけていたが、境内にはだれもいない。肝心の紅葉だが、何枚か撮ったのに黄赤それぞれ一枚しか残っていない。見た印象としては、モミジは緑もかなり残り、直感で一週間は先のようだと感じた。帰路にまた寄ることになるが、その時の写真は大分残っていた。

(天空テラス)


(天空テラスから)


 毘沙門天から車道に上がり、天空テラスに行く。山並みはすでに濃くなって、紅葉はもう終わりだろう。撮った赤城も浅間山もどこにいったのか。

(行道山へ。右が巻道。ここは左へ。ともに穴蔵に入り込む感じがする)


(クネクネ登り)


(野山分岐)


 車道を通って行道山の入口。巻道は行かず、左の「浄因寺90分」コースにする。往路よりも帰路は楽をしたい。実際は巻道も地味に起伏があった。90分とはいうものの、実際はその半分程度だった。
 クネクネの林の中を登ると、野山ハイキングコースの分岐。下って来た三人組は野山の方に向かって行った。一昨年の5月に野山に行ったが、ツツジが点在し、もしかしたら、もっと早ければアカヤシオも隠れた名所なのかなと思ったものだが、それきり忘れていたが、市内から両崖山を経由して戻るには遠かった。野山まではさしたるものではないが、その先が長く、市内に出てからの車道歩きがむしろ応えた。

(大岩山と剣ヶ峰の山名板が共存)


(浅間山をアップで)


(自分にはきれいな景色に見えた)


(赤城山)


(行道山に到着)


 林から出て明るくなった。この先が長い。低いピークがいくつかある。ここも両崖山と同様に小ピークの登りには岩場が続く。さして歩きづらいわけではないが。この先の様子をだらだらと記してもしょうがあるまい。多くのハイカーがここを歩いている。
 剣ヶ峰(ここに大岩山の山名板がある)からは、濃くきれいな山肌が西側に見え、浅間山も明瞭。この先では赤城山がすっきり。そして、三角点のある行道山の山名板のあるピーク(基準点名は板倉)。ここに東屋があり、休んでいたらしい駐車場からの先行者が浄因寺の方に下って行った。

(仏法僧峠というのは初めて知ったと思う。峠らしくはなかった)


(寝釈迦)


 この辺からハイカーの姿が目立つようになった。みんな浄因寺の方に向かっている。いずれもオバちゃんのグループだ。久しぶりに寝釈迦を見物。ここの寝釈迦は好きだ。周囲を石仏が固めているところからして、これは涅槃の図をモチーフにしているものではないだろうか。側にいた男性が、「寝ていないじゃないの」なんて言っていたけど、そんなことではないだろう。涅槃図だとしたら、入滅しつつある時の仏陀の姿だ。袈裟丸山の寝釈迦とは基本的に違う。

(こんなところを通って)


(浄因寺は燃えていた)


(これだ。11日前はこんな状態ではなかった。前後したおかしな表現だが、ひからびていた)


(黄色も豪華)


(かなり賑やかになっている)


(どうしても気になってしまう)


(濃すぎる気がしないでもない)


(鐘撞堂)


(これは光の加減だろう。実はこのまま真っすぐ行ってみたら通行止めになっていた)


(陽の向きによっては幻想的な写真が撮れるかも。オレには無理だが)


(イチョウの葉は大分落ちている)


(タイミングは良かったようだ)


(そろそろ下るか)


 浄因寺に到着。11日前は惨めながらも紅葉は始まっていたが、日数は経っている。終わりかけかなとも思ったが、まばゆいばかりの紅葉になっていた。赤も黄色もきれいで、賑やかになっている。緑も残っているから、あと数日後がピークのような気がする。それでも満足はできた。

(これで正解なのだが、毘沙門天の表示はない)


(こんなところに出てしまった)


 毘沙門天に戻る。往路を下るのは容易いが、ここは巻道で下りたい。巻道を歩いたことはあるが、どこから入るのかわからず、あちこち境内をうろうろしては標識を探したが見つからない。ここで地図を持っていれば何とか行けたかもしれないが、そもそも巻道には破線もなかった。適当に歩くと、その先は通行止めになったりしている。下までおりた。パイプが通っているところまで出たところで、何となく記憶が戻った。確かこの辺だったようだ。標識はあるものの行道公園になっている。スマホでもあれば、行道公園方面でいいのか確認できるが、持って来なかった以上、これにかけるしかない。

(何でこうなるの?)


(無意味な周回をした)


 パイプを越え、テープのある方に行った。確信はない。ヤブになって古い東屋があった。もしかしてこれが行道公園? 看板も何もない。草ぼうぼう。このままヤブを先に行くと、切れ落ちている。戻る。浄因寺下の駐車場に通じる道路に下る道が続いている。これでは意味もないが、仕切り直しをするしかないか。見つからなければ、往路を戻るしかない。車道を駐車場に向かうと、左手の斜面、つまりは、自分がさっき歩いた道の方から話し声が聞こえ、男性二人組が下って来た。どうも巻道経由でここまで来たらしい。道を聞いた。やはり毘沙門天の上の分岐から来たとのこと。スマホの地図軌跡を見せてくれた。東屋の手前に、巻道の分岐があったらしい。見落としていた。礼を言い、歩きなおし。やはり、鋭角的に右に曲がった道があった。雰囲気からして、以前歩いた記憶の風景の道だ。

(巻道歩き。この前にミスした分岐の写真を撮ったのにSDカードには残っていなかった)


(こちらにも色づきはあったが、お目にかかることはほとんどない)


(この辺は、年間通じて景色に変化がないんじゃないの)


(出口が見えた)


(林道か市道か知らないが、ここが終点。車は入れるが、ここに置いている車を見たことはない。ここでは林道とした)


 巻道というと、浄因寺からは下り調といったイメージになるが、地味な登りになっていて、案外、歩き疲れる。標識もなく、これで本当にいいのかと思ったりしているところで、オジさんが反対側から歩いて来たのでほっとした。
 林の先に明るいところが見えると、あそこで終わりかと安心するが、これに何度か裏切られて、ようやく大岩山の入口に出た。気休めがてら、林道の突端まで行って景色を眺めよう。だが、もっと展望が良かった気がしたが、視界は狭い。

(毘沙門天に戻った。この時点で、往路で撮った多くの写真が保存されていなかったことには気づいていない。だから、以下は、いいわけではないが、適当な感じの写真になっている)


(余計なことは記さずに、その1とする)


(その2)


(その3)


(その4)


(その5。青葉まだあり)


(その6。これは盛りかも)


(その7。やはり青葉が目につく。とはいっても、自分にはお気に入りだった)


(その8)


(その9。モミジをアップ)


(下る)


 また毘沙門天に立ち寄る。今度のは大分、写真も残っていた。

(叶権現へ)


(いきなり急だった。ここで滑る人もかなりいるらしい)


 階段を下ると、右手に叶権現への道が分かれる。標識には「古道」ともある。叶権現のことはまったく知らなかったが、願い事が叶う神社ということになっているようで、白蛇を祀ったパワースポットとして有名でもあるらしい。そんなことは、この時点では知らない。目先を変えた歩きをしたかっただけのこと。
 急だった。男坂も急だったが、こちらの急は下ではなく上のようだ。頼ることはなかったが、岩場のズルズルにはロープも設えられている。この先も含めて、結構、滑った話を見ているが、手を突くことさえ一度もなかった。
 たいして時間もかからずに叶権現。鉄の階段を登ると、大岩をくりぬいたかのようなところに鈴の垂れた小さな神社があった。特別な願い事はない。形だけのお参りはする。この神社は建立以来、再建を繰り返したのだろうが、創建が鎌倉時代というのには驚く。

(叶権現にはほどなく着いた)


(何なのか、今や高値の卵が三個)


(鉄段を登ると)


(叶権現。お参りは二拝二拍一拝だったが、願い事は浮かばなかった)


(その先はこんなもので)


(戻った。三時間も歩いていない)


(改めて石門を撮る)


 緩やかな林の中を下る。古道というからにして、他に石祠や石仏でもあるのではと期待したが、そんなものはまったくなく石門に到着。改めて石門を見ると、左右で大岩山多聞天とある。あれっと思い、車に戻ってからスマホで調べると、毘沙門天を四天王として祀る際には多聞天という名称に変えるそうな。つまりは、毘沙門天=多聞天。少し賢くなった気はしたが、すぐに忘れるだろう。

 時間もあるし、この辺に紅葉の名所はないものかと探すと、最勝寺本坊というのが近くにあった。つまりは、毘沙門天の本寺。だが、車道を上に行っても下にいっても、それらしき寺が見つからない。帰宅してからネットで調べてようやくわかった。この石門の少し下の、通りからは見えないところにあるらしい。

 翌日、昼休みにちょっと行ってみた。寺らしくない入口から入ると、本堂が一つだけのひっそりした寺だった。モミジがきれいだったが、運悪く、その時間帯は一時的に雲が出てきて、すっきりしないモミジだったし、決して群れているわけでもなく、葉が大分落ちていた。数日前、いや、一週間から10日前なら見ごたえもあったかもしれない。最勝寺のHPの写真に比べたら、かなり枯れ尾花のような紅葉になっていた。忘れなければ、HPの大盤振る舞いを来年は見たいものだ。

(最勝寺本坊。ホームページに出ている最盛期に比べたら、1/4にもなっていないんじゃないの)


(無理に撮ったようで、かなり寂しい)


(これもまた。ひっそり好きな方でもうらぶれた感じになるのではないだろうか)


(最勝寺の紅葉は終わったということだ)


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2 コメント

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Unknown (ぶなじろう)
2023-12-09 19:09:35
今晩は。
紅葉情報ありがとうございます。
浄因寺のほうは、紅葉が進んだようで良かったですね。毘沙門天はもう少し先ということで、私はそちら狙いで行ってみたいと思います。最勝寺のHPを見たら、本坊より毘沙門天のほうが紅葉時期が遅いと書いてありますね。近年、そういった経験が続いていたので、やっぱり例年のことなのだと再認識しました。
SDカードのトラブル私も時々あります。金属の所を布でゴシゴシすると治る時があります。まぁ、御まじないかもしれませんけど。
ぶなじろうさん (たそがれオヤジ)
2023-12-10 07:19:48
ぶなじろうさん、おはようございます。
ぶなじろうさんのお役に立てれば幸いです。毘沙門天は確かに狭いエリアではありますが、見どころスポットのようですね。来年はタイミング良く見に行きたいものです。
最勝寺の方は残念ながら…で終わりましたが、この日、空身のオバちゃん3人が駐車場に車を置いて、車道を下って行きましたが、どこに行くのかと思っていましたが、最勝寺だったようです。その翌日に、あの状態ですから、おそらくがっかりしたでしょう。何せ、あのHPの写真を見てしまったら、黄金の世界を見たくなるのはごく当然です。
浄因寺も含め、同じエリアなのに、標高の高い方が遅いというのも何か皮肉な感じがします。
昨日の土曜日は特別な意識もなく地元の金山に行きましたが、人知れずのモミジの秘密のスポットらしきところに出会いました。こんなところがあったのかと、驚きました。カメラはトラブルなく使えました。何枚もピンボケがあったのは、自分側の問題ですからしょうがないですけどね。
山の紅葉もそろそろ終わり。となると、これからの自分には富士山見物となるでしょうが、山梨方面は遠い。山歩きもものぐさになりつつあり、できるだけ近場で済ませたくなっています。

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