フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

ヨーゼフのピッコロ

2011-04-11 | フルート本体
楽器店のホームページをたまたまみたら、ヨーゼフのピッコロが出たことが書いてあった。
そうなんだ。
早速、楽器店へ試しにいってみた。

黒いのと、赤いの。
黒は普通に黒檀。赤いのは、今見たらピンクアイボリーと書いてあった。

頭部管は、それぞれ3種類。
トラディショナルでポイントの狭い「1」から、息の通りやすい「3」まで。

赤いのはちょっと密度が低い感じの音で、私的には却下。
さて、黒い方。
今楽器店のページを見るとモデルはHIBARIとUGUISUの二種類があるようだが、試奏したのはどちらか今となってはわからない。ドイツ系、と店員さんが言っていたような気がする。

で、黒い方。

最初の印象は、ヨーゼフのクラリネットとなんだか同じじゃん。

ある意味オーボエのように少し鼻にかかった? 密度の高い木から出るような音と言うか。
丸くて硬質な音。悪い意味ではなくて。語彙が足りないもので、なんと言うといったらいいか。拍子木を叩いたような?

そして上から下まで、見事に均質な音色。
で、とっっても吹きやすい。

初心者には勧めない、と言っていた「1」の頭部管でも、普段フィリップハンミッヒの楽器を「難しい」「もっと簡単なのを探しておけば良かったかも」とぶつぶついいながら吹いている私にとっては、特に難しいことはない。
店員さんに聞くと、頭部管は中庸な「2」が出ているとのことだったが、やはりここは特徴ある「1」か「3」を選びたい所。

このとき、他にアメリカの楽器も試させていただいたが、私にはこちらの方が好き。
やっぱ日本人には、日本の楽器でしょ、といいたい。

同社のクラリネットを試した時は、均質な音色はすごいけれども、面白くはなし。と思った(その後研究が加えられてだいぶ変わっている可能性はある)。
それに比べると、演奏を安全にかつ楽しめる楽器になっているのではないかと思った。
ピッコロは持ち替えで使う人にとっては、ある意味音色より安全性の方が大切なのであって、そこのところはクリアしつつ、他社の楽器とは明らかに違う、ヨーゼフらしい個性がある。(オーボエは吹かないので、私の思っている個性がヨーゼフのものとして正しいかは不明(笑))

個性が強い楽器は、当然好き嫌いが出るし、あとはアンサンブルや合奏で大丈夫なの? という危惧もあるものの、十分に選択肢に入れる価値があるなと思った。比較的最近ピッコロに参入したサンキョウやパールのピッコロに、「安いのはいいけど、もう少しが品の良さあったならば。。。」と嘆いた諸兄も、たぶん一度試す価値ありと思う。