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引っ越しました~
by lotusruby

Korean Art Film Showcase 2008 『永遠の魂』

2008-04-21 21:08:13 | K-Movie Notes


『永遠の魂』
原題: 별빛 속으로
監督: ファン・ギュドク
出演: チョン・ギョンホ、キム・ミンソン、チャ・スヨン、チョン・ジニョン

今年の KAFS で一番見たかった作品。ネチズンの反応も確か良かったはず。見たかったという割には、前回の 『俺たちの明日』 同様、上映期間をチェックしておらず、「まさか、今日までじゃないよねぇ」 と思ったら、またまたその日が最終上映日。あわてて、春の嵐の中、最終回に駆けつけた。

しかも冒頭シーンを見て、「あれ、チョン・ジニョンが出てたんだ」 と。なんて、オマヌケなんだろう、私って 。友人からちょっぴりホラー風だったという話を聞き、ホラー苦手だなぁとそればかりが頭に残っていて・・・

韓国アートフィルム・ショーケース( link to

結構この作品は好き。ホラーっぽいと言えばそうかもしれないけれど、どちらかというとファンタジーなお話。「○ー○の泉」 ではないけど、見える人には見えるというようなスピリチュアルな世界にも通じるのかもしれない。

主演のチョン・ギョンホのインタビューで、「この映画は一瞬でも目をそらすとストーリーがわからなくなる」 と語っている通り、ワッタガッタ(行ったり来たり)が多くて、スクリーンを見ながら、どの世界を見ているのかだんだんわからなくなったりと忙しい(笑)。

どこを行き来するかというと、現在と過去、現実と夢、生と死。その上、それらが交差したりするのだから、そっちの世界だと思ったらこっちの世界だし、こっちの世界だと思ったらそっちの世界だしと振り回されるのがちょっと面白かった。

ヒラヒラと舞う蝶を見て、トンマッコルを思い出し、蝶は 「魂」 の象徴なんだろうなと幻想的な気分にふけり、ワッタガッタしているうちに、これは 「胡蝶の夢*がモチーフなのでは?」 とふと思ったら、なんだ、なんだ、レビューにも同じことが書かれていた

* 荘子の思想を表す代表的な説話。「荘周が夢を見て蝶になり、蝶として大いに楽しんだ所、夢が覚める。果たして荘周が夢を見て蝶になったのか、あるいは蝶が夢を見て荘周になっているのか。」(Wikipediaより)

そして冒頭のシーンと最後のシーンが、そんな風に繋がっていて、そんな顛末になっているなんてと驚く。その構成力がスゴイなぁと。


さて、今年も KAFS 上映全 4 作品、鑑賞終了~。
アート系、インディペント系と呼ばれる作品でも、表現やストーリーは本当にさまざま。『妻の愛人に会う』 と 『永遠の魂』 は、ストーリーもしっかりしていて、最初から最後まで目が離せない面白い作品だった。