11月7日、日本で亡命生活を送っていたアルベルト・フジモリ元ペルー大統領が、隠密に日本を出国し、訪問先のチリで拘束された。入国には、ペルーのパスポートを使用。フジモリ氏は、二重国籍。渡航の目的は、来年に行われるペルー大統領選挙の準備だと思われる。
フジモリ氏は、ペルー当局の訴えによりインターポールから国際指名手配されている。ペルー政府は身柄の引渡しを要求しているが、日本政府は、チリ政府に対してフジモリ氏を日本人として処遇するよう闇に求めているようだ。
日本大使館が拘束中のフジモリ氏に領事面接したため、事実上、日本の外務省がフジモリ氏は日本人であると公式に宣言したことになる。これに対してペルー政府は激怒。ペルー外務省は、駐日ペルー大使を本国に召還した。いわば、国交断絶もありうるという強い意志表示だ。
チリのラゴス大統領は、「ペルー人として入国し、ペルー人であると言明しているのに、なぜ日本人として取り扱うのか」と述べている。また、日本出国時に日本から連絡がなかったことに対しても不満を表明している。これは、当然なことだ。日本政府は、黙って国際犯の渡航を許したのだ。渡航相手国に対してあまりにも非礼にすぎる。
というのがこれまでの経過なのだが、チリ政府としては、はっきり言って、いい迷惑である。近いうちに、チリ政府は、フジモリ氏を丁寧に日本に強制送還することになるだろう。
今回のお騒がせ騒動で、ちょっと気になる記事がある。
「フジモリ氏は5日、米国の銀行所有のチャーター機で羽田空港を出発した。客室乗務員1人のほか、フジモリ氏と友人、日本のテレビ記者、米国の支持者代表の計4人が搭乗。機内の様子は全て撮影されたという。」
「サンティアゴに2、3日滞在した後、南太平洋の仏領タヒチ経由で東京に戻る計画だった」
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20051112i203.htm
いくら元国家元首とはいえ、正式にインターポールから国際指名手配されている人物が、民間企業の所有するチャーター機で問題なく日本を出国し、また帰還するというのは、たいへんな好待遇である。今回の、フジモリ氏のチリ訪問は、日本政府のバックアップなくしてはありえないと言える。
そもそも日本政府は、なぜ指名手配されているフジモリ氏を受け入れ続けているのかというのが、僕にとっては長年の疑問であった。日系移民から出た初の国家元首とはいえ、フジモリ氏の名声はほとんど地に落ちている。すでに何の影響力も持たないフジモリ氏を日本が保護するメリットは何もない。
それでも、ひっそりと保護し続けるならまだ分からなくもない。しかし今回、日本政府は、出国と再入国を保障し、第三国で拘束されたら、ペルーパスポートで入国しているにもかかわらず、日本人として保護することを求めている。日本政府の動きは、非常に不可解である。何かにつけ、コトナカレ主義の日本政府・官僚が、国際手配犯に対して、いたれりつくせりだ。何かがあると思わざるを得ない。
実際、何かがあるようだ。
以下少し長いが引用したい。
「ペルーのフジモリ大統領が、いまだに日本にいる理由はなんだろうか?フジモリは本国ペルーでは、軍事政権時代にテロ撲滅の名を借りて人権侵害事件を起こしたばかりか、犯罪的な選挙違反をしたとして訴追されているのである。もちろん、海外逃亡していなかったフジモリ以外の容疑者は、現在ペルーで裁判を受けている。インターポール(ICPO、国際刑事警察機構)も、国際手配をしている。が、日本政府は、日本国籍を持つので、ペルーへの引渡しに応じられないと、拒否しているのだ。
日本人はほとんど知らないが、このインターポールの手配に対して、ドイツ、イタリアなどは「もし入国したら彼の身柄を拘束する」と表明している。
つまり、日本政府は何らかの理由があって彼を匿っているのである。その理由とは、『ペルーで裁判になったら、ODAがらみの日本の政治家へのキックバックがバレてしまうからだ』以外、考えられない。
これは、海外メディアの常識である。」
(『ヤクザ・リセッション』84P ベンジャミン・フルフォード著)
日本の政治家や官僚は、フジモリ氏に痛いところを掴まれているのかもしれない。
だとすれば今回、何としても、ペルー政府に引き渡すわけにはいかない、ということになる。
しかし、もし再度フジモリ氏がペルー大統領になれば、一石二鳥となる。
厄介者ばらいどころか、また利権を持ってきてくれるのだ。
アルベルト・フジモリ氏についての基礎知識
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%B8%E3%83%A2%E3%83%AA
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http://news.goo.ne.jp/news/search/search.php?MT=%A5%D5%A5%B8%A5%E2%A5%EA&kind=&day=30&text.x=25&text.y=9
フジモリ氏は、ペルー当局の訴えによりインターポールから国際指名手配されている。ペルー政府は身柄の引渡しを要求しているが、日本政府は、チリ政府に対してフジモリ氏を日本人として処遇するよう闇に求めているようだ。
日本大使館が拘束中のフジモリ氏に領事面接したため、事実上、日本の外務省がフジモリ氏は日本人であると公式に宣言したことになる。これに対してペルー政府は激怒。ペルー外務省は、駐日ペルー大使を本国に召還した。いわば、国交断絶もありうるという強い意志表示だ。
チリのラゴス大統領は、「ペルー人として入国し、ペルー人であると言明しているのに、なぜ日本人として取り扱うのか」と述べている。また、日本出国時に日本から連絡がなかったことに対しても不満を表明している。これは、当然なことだ。日本政府は、黙って国際犯の渡航を許したのだ。渡航相手国に対してあまりにも非礼にすぎる。
というのがこれまでの経過なのだが、チリ政府としては、はっきり言って、いい迷惑である。近いうちに、チリ政府は、フジモリ氏を丁寧に日本に強制送還することになるだろう。
今回のお騒がせ騒動で、ちょっと気になる記事がある。
「フジモリ氏は5日、米国の銀行所有のチャーター機で羽田空港を出発した。客室乗務員1人のほか、フジモリ氏と友人、日本のテレビ記者、米国の支持者代表の計4人が搭乗。機内の様子は全て撮影されたという。」
「サンティアゴに2、3日滞在した後、南太平洋の仏領タヒチ経由で東京に戻る計画だった」
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いくら元国家元首とはいえ、正式にインターポールから国際指名手配されている人物が、民間企業の所有するチャーター機で問題なく日本を出国し、また帰還するというのは、たいへんな好待遇である。今回の、フジモリ氏のチリ訪問は、日本政府のバックアップなくしてはありえないと言える。
そもそも日本政府は、なぜ指名手配されているフジモリ氏を受け入れ続けているのかというのが、僕にとっては長年の疑問であった。日系移民から出た初の国家元首とはいえ、フジモリ氏の名声はほとんど地に落ちている。すでに何の影響力も持たないフジモリ氏を日本が保護するメリットは何もない。
それでも、ひっそりと保護し続けるならまだ分からなくもない。しかし今回、日本政府は、出国と再入国を保障し、第三国で拘束されたら、ペルーパスポートで入国しているにもかかわらず、日本人として保護することを求めている。日本政府の動きは、非常に不可解である。何かにつけ、コトナカレ主義の日本政府・官僚が、国際手配犯に対して、いたれりつくせりだ。何かがあると思わざるを得ない。
実際、何かがあるようだ。
以下少し長いが引用したい。
「ペルーのフジモリ大統領が、いまだに日本にいる理由はなんだろうか?フジモリは本国ペルーでは、軍事政権時代にテロ撲滅の名を借りて人権侵害事件を起こしたばかりか、犯罪的な選挙違反をしたとして訴追されているのである。もちろん、海外逃亡していなかったフジモリ以外の容疑者は、現在ペルーで裁判を受けている。インターポール(ICPO、国際刑事警察機構)も、国際手配をしている。が、日本政府は、日本国籍を持つので、ペルーへの引渡しに応じられないと、拒否しているのだ。
日本人はほとんど知らないが、このインターポールの手配に対して、ドイツ、イタリアなどは「もし入国したら彼の身柄を拘束する」と表明している。
つまり、日本政府は何らかの理由があって彼を匿っているのである。その理由とは、『ペルーで裁判になったら、ODAがらみの日本の政治家へのキックバックがバレてしまうからだ』以外、考えられない。
これは、海外メディアの常識である。」
(『ヤクザ・リセッション』84P ベンジャミン・フルフォード著)
日本の政治家や官僚は、フジモリ氏に痛いところを掴まれているのかもしれない。
だとすれば今回、何としても、ペルー政府に引き渡すわけにはいかない、ということになる。
しかし、もし再度フジモリ氏がペルー大統領になれば、一石二鳥となる。
厄介者ばらいどころか、また利権を持ってきてくれるのだ。
アルベルト・フジモリ氏についての基礎知識
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しかし、国際的な常識として、彼は容疑者の身です。しかも日本に身を隠していたわけです。
彼が日系であり、ペルー大統領まで務めたから、そういう思い込みが出てくるのでしょうね。
もちろん、容疑者ですから、無罪かもしれません。
後々に日本で亡命生活をするなどとは、夢にも思いませんでした。それどころか、大統領になるとも思っていませんでした。対立候補は、高名な作家のマリオ・バルガズ・リョサでしたから。しかも、支配階層内の白人ですし。
しかし、フジモリ氏はバルガスを破って大統領になりました。当時は、大いに期待したものです。
ちなみに、フジモリ氏の当選を一番喜んだのは、ブラジルの日系人社会でした。ついに、南米の日系移民は、国家元首を輩出した、と。大らかなブラジルでは、日系移民は社会にしっかりと根付いて、積極的に社会にとけこんでいましたから。
逆に、他のスペイン語圏の日系人は、社会的な差別環境の中で、なるべく社会の表に出ないように気を配って生活しているようでした。
大統領在任中のフジモリ氏に何があったのか、時間があれば調べたい気もします。
(いままでそんなことすら考え付かなかったおバカなヤツです^^;)
これからはちょくちょく書き込ませてもらいますねー^^
あらら、捕まっちゃったんですねー。
フジモリさん、結構好きなんで、残念だなぁ。
僕が行った時のペルーではまだまだ根強い人気がありましたよー。
国内幹線路もフジモリ時代に整備されたものが多く、テロやバス強盗もほとんどなくなっていて、彼の恩恵に預かっている旅行者も多いんじゃないかな。
でもこれでまた人気下がっちゃいますねぇ、きっと。
日本の政治家や官僚が応援するのはわかるけど、「米国の銀行所有のチャーター機」??
アメリカも当然のように一枚かんでるってことですかねぇ。
ただ、軍や警察の支配権を掌握できなかったため、逆に軍・警察に振り回され、結局、自身も腐敗の構造に組み込まれていったのかもしれません。
南米の日系人社会のことを思うと、とても残念な結果だと感じます。