報道写真家から

我々が信じてきた世界の姿は、本当の世界の実像なのか

ある青空学校

2006年03月12日 02時34分36秒 | ●パキスタン地震

ムザファラバード郊外20kmにあるパルチャサ村の青空学校。
倒壊した校舎のすぐ横に机を並べて授業が行われている。
幸いこの学校では地震による生徒の犠牲者はなかった。

教師は女性が三人。
話しを聞くと、地震以降、いまだに政府からは何の連絡もないということだ。
つまり、自主的に授業を継続している。
おそらく給料も出ないだろう。
被災した山岳地域の教育というのは、
こうした教師の熱意だけに支えられているようだ。

テントもない文字通りの青空学校なので、
強風が吹いたり、雨が降れば授業ができない。
三人の女性教師はそのことをひどく憂えていた。

僕が日帰りでアクセスできる程度の村でも、このような状態だった。


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4 コメント

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Unknown (くま)
2006-03-13 01:36:55
初めまして。mixiから来ました。



自分はボランティアで外国人に勉強を教えたりしているのですが、写真のように勉強したい子どもがいるのに、できない環境があることがとても悲しいです。

自主的に授業をしている教師のかたは、教師の鑑だと思いました。

考えさせるブログですね。またちょくちょく見に来ます。
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くまさんへ (中司)
2006-03-13 17:23:20
はじめまして。

お越しいただきありがとうございます。



教育は、平時では空気のようにその存在を意識しませんが、こうした非常時に、誰もがそのたいせつさを感じます。

”このまま教育が途絶えれば、未来が失われる”と。

子を持つ親、そして教育者にはその危機感が強いです。

人間の生活は”衣食住”だけでは成立たないと痛感します。



またのお越しをお待ちしております。
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子供とともに (ZU)
2006-04-18 20:22:46
中司さんの写真を子供といっしょに見ました。



まだ、8歳なので難しいことはわからないでしょうが、何かを感じているようでした。



視覚的なメッセージというものはすごいですね。

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ZUさんへ (中司)
2006-04-18 23:40:32
ご家族でご覧いただいて、ありがとうございます。

同じ年頃の子供たちがたくさん写っております。

何かを感じていただけたとしたら、本当にうれしいです。
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