報道写真家から

我々が信じてきた世界の姿は、本当の世界の実像なのか

見捨てられたテント・ビレッジ

2006年03月17日 23時23分36秒 | ●パキスタン地震
地震後、世界各地から援助団体がパキスタン北部に入り、多くのテント・ビレッジを設営した。トルコやカナダなどの国家単位のテント・ビレッジもあれば、内外の政治、宗教団体が運営するテント・ビレッジも多い。いったいいくつあるのかわからない。

ランドスライドの現場へ取材に行った時、そのすぐ近くにもテント・ビレッジがあった。テントは30張りほどでそれほど大きくないテント・ビレッジだった。

話しを聞くと、そこは管理団体がいなかった。自主運営だ。しかし、最初から自主運営であったわけではなく、サウジアラビアの王族が主催する団体が設営したのだが、後にその団体は撤退してしまった。悪く言えば見捨てられたのだ。

おまけに、このテント・ビレッジは地主から地代を徴収されている。月6000ルピー(約100ドル)。一テント当たり200ルピー。さらに地主からトイレを作ることも禁じられている。

他にも、こうした見捨てられたテント・ビレッジがあるのかもしれない。





















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8 コメント

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こんばんは! (色鳥々☆~)
2006-03-18 00:27:01
さっそく、お邪魔します

写真を拝見して、まず感じたコト・・・

それは『笑顔がない』というコトです。。。

見捨てるなんて。。。

しかも、そんな高いお金を払わせられて。。。

そして、その現状を目の当たりにされたleonloboさん・・・

『人類はみな平等』なんて。。。

あまりにも、悲しすぎます。

うまく言葉で表現できずに、すいません・・・。
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mixiからきました。 (hatsumi)
2006-03-18 12:07:15
こんにちは。足跡からたどってここまで来ました。ステキなブログですね。パキスタンのことだけでなく、他にも興味深い日記がたくさんあって、楽しく読ませていただきました。これからもチェックしますね!



それでは~

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色鳥々☆~さんへ (中司)
2006-03-18 21:28:45
はじめまして。



他のテント・ビレッジには笑顔もたくさんあるのですが・・・

ここは、数日前に目の前でランドスライドが発生したということもあって、誰もが不安に駆られていました。



残念ながら、援助団体の中には、注目が集まっているときだけ活躍しに来るところもあります。

あるいは、おカネが投下されている間だけ滞在する団体なども・・・

世界の注目が集まり、おカネが集まるところには、そうした団体も紛れ込んできます。

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hatsumiさんへ (中司)
2006-03-18 21:33:22
はじめまして。

mixiからはるばるありがとうございます。



参考にしていただけるものがありましたら幸いです。

世界と、日本の実像の片鱗でも描ければと思っています。

また、お越しいいただければうれしいです。
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こんばんは☆ (あいぼん)
2006-03-19 16:55:49
mixiに書き込みありがとうございました。

早速訪問させていただきました!



見捨ててしまうなんて、何のために援助しているんだと信じられない思いですが、、

これが現実でもあるんだなと痛感しました。

こういうことを知るたびにもどかしい思いでいっぱいになります。





これから度々訪問させていただきます!

よろしくお願いします。
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あいぼんさんへ (中司)
2006-03-20 23:25:57
はじめまして。

ご訪問ありがとうございます。



世界の多くの人々の思いとは裏腹に、被災者の方々を取り巻く状況はとても厳しいものがあります。

もちろん、多くの方がたいへんな努力をしておられますが、その努力を上回る障害が立ちはだかっています。

もっと明るい報告ができると思って現地へ赴いたのですが・・・

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Unknown (max)
2006-03-22 17:42:56
こんにちは。

mixiから辿ってまいりました。



努力を上回る障害・・。

メディアからは伝わってこない現実ですね。



多くの偽善を見抜けていない自分に憤りすら感じます。





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maxさんへ (中司)
2006-03-22 19:38:18
はじめまして。

ようこそおいでくださいました。



既製メディアは必要ないとは思いませんが、我々はメディアの情報との接し方を考え直さなければならない時期に来ていると思います。

メディアの伝えない現実をお伝えできればと思います。



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