秘書にゃんこ*映画『二人の銀座』

2022-07-30 | 映画が好き
 古書店が建ち並ぶ、千代田区 神田神保町。

幕臣 神保長治(じんぼう ながはる)の屋敷があったことに由来する地名です。

世界最大規模の書店・古書店街は、本好きの人々にとって聖地とも言える場所でしょう。


 そんな神保町の路地を入った所に「神保町シアター」はあります。

ここは古き良き時代の映画を中心に上映する小さな劇場

およそ1ヶ月毎にテーマが変わり、『公開65周年 君の名は』『生誕110年 小津安二郎監督』など桁が違います。

観客も昭和のお生まれと思しき方ばかりで、あら、私、平均年齢を下げているかしら

開館時間を待って列に並びながらスマホを弄るような無粋な輩は、この映画館には似合いません。

申し合わせたように、皆さん文庫本を手にそれぞれの時間、それぞれの世界に浸っておいでです



『映画で銀ぶら 銀幕の銀座』(6月11日~7月8日)
『銀座の恋の物語』『有楽町で逢いましょう』など、銀座を舞台にした16作品を上映


 終了間近に知った私は、『二人の銀座』(昭和42年公開 主演:山内賢・和泉雅子)を観て参りました。

ストーリーは取り立ててご説明するほどのものではありませんが、音楽と仲間と恋と夢といった物語。

日比谷公園からチラッと見えた帝国ホテルが昔の建物で、それだけでも見に来た甲斐がありました。

若い二人が颯爽と歩く銀座通りには、見覚えのあるお店が次々と映り、しばし昭和にタイムスリップ。


 鑑賞後は余韻に浸りつつ、喫茶「さぼうる」(昭和30年)へ。


『なないろのクリームソーダ』はメニューではなくて、このお店をモデルにした絵本なんですよ。
実際のクリームソーダも七色


 同名の主題歌『二人の銀座』をご記憶の方もいらっしゃるでしょう

せっかくなので、歌詞に合わせて今の銀座を歩いてみました。


みゆき通り



みゆき通りとすずらん通りの交差点



ペーヴメントに寄り添う影が・・・
寄り添う相手もいませんし、影と本にゃんが同じ色という秘書にゃんこです。


 上映中止を余儀なくされた時期があり、昨今の感染者増を見ると不安は募りますが、

本や映画が授けてくれる文化に影響が及ばないよう祈るのみです。


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創業67年 赤電話の似合う さぼうる
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秘書にゃんこ*GOSPEL(カフェ ゴスペル)

2022-07-27 | 建築が好き
 京都の旅の最後に訪れたのは、「一粒社ヴォーリズ建築事務所」の作品。

建築家 ウィリアム・メレル・ヴォーリズの理念を継承している、現存する会社です。

 ヴォーリズは25歳のときに英語教師として来日し、キリスト教の伝道を行いつつ建築家として活躍。

日本に帰化し、83歳で亡くなるまで日本に滞在したため、関西を中心に数多くの作品が遺されています。

前回、京都を訪れた際、銀閣寺の帰りに立ち寄ったのですが、折悪しく休業中。

かつて個人の住宅であった カフェ GOSPEL に、ようやく来ることができました。



閑静な住宅街に佇む、緑に覆われた洋館 。



全景



前回閉まっていたドアが開いていて、秘書にゃんこ大喜び



階段で2階に上る前に、手摺りの左の狭い隙間に体を入れますと・・・。



階段下のこんな小さなスペースまでヴォーリズの世界。



2階カフェ
大きめのスコーンにジャムとクロテッドクリームをたっぷり添えて、紅茶はもちろんポットで。



まだ他のお客様がみえていませんでしたので、お店の方にお許しいただいてキッチンをパチリ



おそらく部屋の間仕切りを取り除いてリノベーションしたと思われる、広々としたカフェ。
棚を埋め尽くしているのはレコードです


 カフェでホッとひと息ついて、楽しかった日々を思い起こします

帰途、バスから南禅寺や京セラ美術館などが見えて、降車ボタンを押しそうになったのですが、

道行く人々の汗だくの様子に断念。

旅の余韻と次回への課題を残して、京都を後にしました。


お読みくださいましてありがとうございます。
関空行きのバスに乗る前、久々に 美々卯 を味わって楽しい旅の締めくくり。
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秘書にゃんこ*真如堂(真正極楽寺)

2022-07-22 | おでかけ
 早い梅雨明けの猛暑の中、初日はいささか夏バテ気味だったものの日に日に回復し、

我ながらパワフルに動き回った関西の旅も、いよいよ最終日。

帰りのピーチ まで時間がありますので、お寺を拝観しに参ります。


日除けの腕カバーと扇子で身支度を整え、にゃんこのドレスとコーディネートして出発。



ホテルのロビーには涼しげな色合いの装花


 二条城前から地下鉄とバスを乗り継いで、紫陽花が美しいと聞く真如堂に向かいます。

午前中から気温が上昇する中、バスを降りてからしばらく続く上り坂に早くも息が切れます

出没注意  よい子の皆さん が出ますよ の立て札にドキドキ



静謐な世界へと導かれれば、暑さも疲れも一瞬にして忘れてしまいます。



慎ましく飾られた紫陽花と、にゃんこのドレスや靴の色がお揃い



別の角度から見ると、水面に緑が映ります。
水を抜いている寺社が多い中、清水を湛えた手水舎はやはり清々しいものですね。



開創984年 天台宗 真正極楽寺(「正真正銘の極楽の寺」の意) 通称:真如堂
紅葉の名所として有名ですが、四季折々の草花も美しく、一年を通じて散策が愉しめます。



本堂の裏手に続く紫陽花の小径
平日の午前中とあり行き交う人もなく、心静かに過ごすことができました。


 さて、ホテルに戻る前にもう一箇所。


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秘書にゃんこ*ヨドコウ迎賓館(旧 山邑家住宅)

2022-07-20 | 建築が好き
 祇園の夜の興奮冷めやらぬまま、翌日は兵庫県 芦屋市へと向かいました

フランク・ロイド・ライト の私としては、一度は訪れてみたいと願っていたヨドコウ迎賓館。

灘の造り酒屋当主である山邑(やまむら)氏の別邸を、日本に滞在していたライトが設計。

ライトが離日した後、弟子の遠藤新らにより大正13年(1924年)に竣工。

戦後は淀川製鋼所の所有となり、昭和64年(1989年)から「ヨドコウ迎賓館」として一般に公開されています。

 ライト建築といえば、「帝国ホテル」(日比谷)、そして「自由学園明日館」(池袋)が思い浮かびますが、

宿泊客や生徒を対象にして設計された建物と異なり、こちらは個人の住宅。

そのためか、遠藤新設計の「加地邸(かちてい)」(葉山)を訪れたときの印象と重なるものがありました。



ついにやって来ました
門から玄関までワクワクしながら歩きます



車寄せ
ライト建築の特徴である栃木県産の大谷石を、内装・外装に多用しています。



玄関
大谷石の水盤に、当初は屋上から雨水が流れてきたそうです。



2階応接室
大谷石の暖炉に赤々と火が灯れば、身も心も温まったことでしょう。



3階和室
ライトの設計には無かった畳敷きの和室は、施主の希望で後に取り入れられました。
窓や欄間の青い飾り銅板は、邸内の各所に用いられています。



4階食堂
天井付近にライトらしい装飾が施されていますが、実用性は無さそうです。
三角形の小窓からは光が射し込み、夜には星空が眺められるようです



4階食堂から外に出ると、まるで船の上のように細長く見晴らしのよいバルコニー
六甲の山並み、そして市街地や遠く大阪湾を望みます。

 
 芦屋の駅を降りて小高い丘を登れば、斜面に建ち並ぶ邸宅と共にヨドコウ迎賓館は佇んでいます。

実は、亡き母の実家から二駅の街。

もしこの付近に住んでいたら、頻繁に訪れたのだろうか。。それとも関心を持つことなく過ごしたのかしら。

人生に「たられば」は無いと知りつつ、あれこれ想いを抱きながら芦屋を後にしました。

来てよかった


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京都に戻りましたら、
ホテル前の二条城が ウクライナカラー にライトアップされていました。
京都市とウクライナのキーウ市は姉妹都市だそうです。
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秘書にゃんこ*祇園の夜に舞妓さん

2022-07-17 | おでかけ
 私が滋賀の三井寺を訪ねている頃、京都南座では五花街合同公演「都の賑い」が催されていました。

五花街とは、上七軒(かみひちけん)、先斗町(ぽんとちょう)、宮川町、祇園甲部、祇園東の総称。

舞台のフィナーレでは、五花街の舞妓さん総勢20名で舞いを披露されたそうです。

 舞妓さんとは、それぞれの置屋で芸事の修行に励む二十歳前の女性。

肩上げした振袖、お引きずりするお着物を手で持つため目に留まる赤い襦袢、だらりの帯。

伝手があり、熱気冷めやらぬ祇園に繰り出し、「都の賑い」にご出演の舞妓さんの踊りを鑑賞しました。


昼とはまた異なる雰囲気の南座。
八坂神社から鴨川を渡り河原町に至るまで、大変なにぎわいでした。


 
花街「祇園東」の満彩光(まさてる)さん(円山公園そばの長楽館にて)
撮影会のような時間が設けられていたのですが、スマホでは写しきれない愛らしさゆえ画像はよそから拝借。
お会いしたときと同じ紫陽花柄のお着物です


 実は、この日はジュリー歴半世紀を超える私にとって記念すべき、ジュリー74歳のお誕生日

ザ・タイガースのデビューで上京するまで過ごした京都の町で、心ひそかに祝いました

すると、なんと満彩光さんの店出し(見世出し=舞妓デビュー)の画像にジュリーの名前が


勝手に「赤い糸」を感じてしまいました

 
 満彩光さんのご贔屓さん方に混じって末席を汚して感じたことは、

例えて言うなら、韓国のファンが完成したアイドルを求めるのに対して、日本ではアイドルを見守り育てる。

赤い衿を白に替える「衿替」を経て芸妓となる頃、今の愛らしさを思い出して感慨に耽る方もおいでかと。

 ご一緒に仕出し弁当をいただきましたが、その所作の美しいこと。

お箸づかいもお見事なら、お食事の前後に手を合わせる仕草の愛らしさには涙が出そうでした。

舞台を終えてお疲れでしょうに、白粉を流して帯を解くなど考えてもいないような凛とした佇まい。

おっとりした見た目や柔らかな京ことばの向こうに、目指すもののある強さを垣間見る思いがしました。


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