ビジネス文書検定 7*オ列の長音

2018-06-28 | ビジネス文書検定
 前回 「通り」 と 「とおり」 のお話をした後、

「通り」 は 「とうり」 と書くと思い込んでいる方がいらっしゃると知りました。

当然 「とうり」 を変換しても 「通り」 とはならないため、平仮名のまま書くとか。


 今日は 「オ列の長音」 についてお話しいたします。

カテゴリーの 「ビジネス文書検定」 とは関係ないのですが、

「通りつながり」 とでもお考えになって、お読みいただけると幸いです。


 さて、「オ列の長音」 があるのですから、もちろん 「ア列・イ列・・・」 もありまして、

ア列の長音 : ア列の仮名に 「あ」 を添える  例)お母さん  お かあ さん

イ列の長音 : イ列の仮名に 「い」 を添える  例)お兄さん  お にい さん

ウ列の長音 : ウ列の仮名に 「う」 を添える  例)空気   くう

エ列の長音 : エ列の仮名に 「え」 を添える  例)お姉さん  お ねえ さん

そして・・・

オ列の長音 : オ列の仮名に 「」 を添える  例)お父さん  お とう さん


 これならば、「通り」 は 「とうり」 で良いように思いますが、

「次のような語は、オ列の仮名に 「お」 を添えて書く」 という例外が 22語 あり、

子供の頃に記憶しておくと便利ということで、幼児教室や小学校では次のように教えているそうです。


 「遠く大きな の上を、多く ほおずき くわえて ずつ 通る

いずれも小さな子供達がイメージしやすい語ですが、8語 しかありませんので、

大人の皆様に、残る 14語 をご紹介いたします。

「仰せ(おおせ)」 「公(おおやけ)」 「頬(ほお)」 「炎(ほのお)」 「コオロギ」

「憤る(いきどおる)」 「覆う(おおう)」 「凍る(こおる)」 「しおおせる」 「滞る(とどこおる)」

「催す(もよおす)」 「愛おしい(いとおしい)」 「概ね(おおむね)」 「おおよそ」

尚、「氷」 は 「郡」、「頬」 は 「朴」 も、同様に 「お」 と書きます。(文部科学省 現代仮名遣いより)


 さて、言葉(音) では 「お」 と発音するのに、なぜ文字では 「う」 と 「お」 があるのでしょう。

実は、この 22語 は 「歴史的仮名遣い」 で、もともとは 「ほ」 または 「を」 と続いていた語なのです。

そういえば、「頬」 は 「ほお」 と言うのが今では一般的ですが、

「ほほを染める」 とか 「ほほ紅」 という言い方も耳にしますものね。


 言葉の向こう側に見え隠れする歴史に、ちょっと触れてみました。



     
     おかげさまで秘書にゃんこは元気です   横浜 山下公園にて


 お読みくださいまして、ありがとうございます。
 クリックしていただけますと励みになります

コメント