和菓子 と 3月に読んだ本

2024-04-27 | 本が好き

 4月もあとわずかというところで、3月の読書記録を投稿していないことに気づきました

 

『和菓子のアン』シリーズ4作目

 

いやはや、、こうして見ますと、美味しいものを食べ歩く本の多いこと 。

 

『和菓子のアン』シリーズ(著:坂木 司)は、現在4作刊行。

高校を卒業してデパ地下の和菓子屋さんでアルバイトを始めた「杏子(きょうこ)愛称アンちゃん」の奮闘記。

登場人物は皆よい人ばかりで安心して読めるところが、気忙しい年度末にはちょうどよく、

読んだ後は必ず和菓子が食べたくなる、楽しいお話でした。

「ゼリーを固めるには冷蔵庫が必要だが、寒天は室温で固まって融けない」

そんなことからも、和菓子は昔から日本の気候風土に合っているのだと再認識しました。

 

『青い壺』(著:有吉佐和子 昭和52年)

著者没後40年の今年、書店に平積みされて話題を集めています。

無名の陶芸作家の手による青い壺が、時を経ていろいろな人の手に渡る話。

 

品物が渡り歩くという点で似ているのが『絢爛たる流離』(著:松本清張 昭和39年)

ただしこちらは清張作品だけあって、入手した先々で殺人事件が発生します。

 

両作品とも、価値観や女性の生き方など、現代とは見合わない点が多々ありますが、

それも含めて、面白く読みました。

 

京都・大阪の旅からひと月。

写真を見返していましたら、こんな1枚が。

「すし善」(京都 烏丸御池 昭和14年創業)

錦糸卵で覆われた丼の下には、酢飯より多いのでは?と思うほどネタがいっぱい 

大満足でお店を出たところでパチリ

今になって気がついたのですが、なんと玄関前のポリタンクが「」なんです

てっきり全国的に「」と思い込んでいた私は、しばし写真に見入ってしまいました。

調べましたら、東日本に多い「」は危険を示す意味から普及したのに対して、

西日本で多く見られる「」は、赤よりも顔料が安かったからとか

ならば北海道は?と思いましたら、意外なことに「」が占めているようですが、

いやいや、こんな小さなタンクで足りるわけがないわと思う、北海道育ちの私です。

さて、皆さまのお住まいの辺りは何色でしょうか?

 

お読みくださいまして、ありがとうございます。

錦糸卵で覆われた「ちらし寿し」に、

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日々の暮らし*『街とその不確かな壁』『失礼な一言』

2023-07-17 | 本が好き
 梅雨が明けていないとは思えないほどの猛暑の日々、いかがおすごしでしょうか

玄関を出ただけで大汗をかきますが、自称「活字中毒」ゆえ、せっせと図書館に通っています

少し前に借りた本はこちら。


『街とその不確かな壁』(著者:村上 春樹)

図書館に予約したところ、既に数十人待ち。

出遅れたと思ったのも束の間、私の後ろには更に100人近い予約の列。

早く読んで返さなくてはと思う間もなく、700ページ近い長編を3日ほどで読み終えてしまい、

その後しばらくは、久しぶりに春樹ワールドの余韻に浸りました。


お次はこちら。


『失礼な一言』(著者:石原 壮一郎)

「失礼なことをされた経験がない」という方も、「他人に失礼なことをしたことがない」という方も皆無でしょう。

私は専門学校で「ビジネスマナー」や「敬語」、「言葉遣い」や「文章表現」を教えているためか、

粗探しをするまでもなく、他人の言動は感度良好なアンテナで受信するという、ほとんど職業病のような状態です。

でも、敬語ポリス、マナーポリスになってしまうと自分自身が窮屈なので、そこは「お互い様」とスルー。
(特に印象に残った出来事は、ネタとして授業で使いますが)


 著者の説くマナーが押しつけがましくなく、ご自分を「反面教師にしてください」と失敗談を披露するなど、

楽しい文に引き込まれるうちに、我が身を振り返りながら読み進められました。


一例を。

 昔は目上の方に年賀状を出すのが礼儀だったが、今はそのために住所を尋ねることの方が失礼。

 年賀状の印刷ソフトに相手の氏名を誤字で登録したことに気づかないまま、毎年送り続ける失礼。

 「敬語なんてどうでもいい。大切なのは話の中身だ」と言う人は、往々にして中身もたいしたことない。

 メールの誤字に無頓着な人は「え、そんなことぐらいで?」と言うが、「そんなこと」すらできない注意力のなさ。

 被害者の落ち度を責めることで、落ち度のない自分は安全だという仮説を信じたい「公正世界仮説」。


 face book のタイムラインにたまたま流れてきて手に取った新刊でしたが、読み応えのある一冊でした。

他人のマナーにいちいち目くじらを立てない寛容さと、自分の失礼を許してもらえることへの感謝の心を持ち、

しかし「ここ一番」というときには、相手の失礼な言動に対して、毅然とした態度で自分や大切な人を守る。

心地よい人間関係を築くために活用してこそ、マナーや敬語の真価が発揮できるのでしょう。


お読みくださいまして、ありがとうございます。
『街とその不確かな壁』をお読みになる前に
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』
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日々の暮らし*『球形の荒野』(著者:松本 清張)

2023-02-14 | 本が好き
 すっかりご無沙汰しておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

私は暮れから通っていた専門学校の授業が終わり、今は束の間の休憩といったところです。

日々、授業の準備に追われる中、皆さまが投稿なさる記事を拝見しては力を頂いていました。

留守の間に立ち寄ってクリックしてくださった方に、この場でお礼申し上げます。

気がつけばバレンタインデー

札幌からやって来た秘書にゃんことブログを始めた雪の日から、今日で9年が経ちました。


9年前は寄りかからないと立てませんでしたが、今はご覧の通り


最近は家と学校を往復する毎日でしたので、今日は少し前の話題と画像をお届けします。


小説『球形の荒野』作・松本清張(昭和35~36年 オール讀物に連載) 
昭和50年に映画化  主演・竹脇無我 島田陽子

戦死したと思っていた父が生きていてフランスで家庭を築き、やがて日本で娘と再会する。

あらら、一行で書いてしまいましたが、そこは清張ですから、殺人あり謎解きあり。

物語がスタートした奈良や京都から舞台を移し、ラストは横浜。


映画(ビデオ)を   50年近く前の ホテルニューグランド

と来れば、私のことですから、新旧対比はお約束??



現在のニューグランド



階段を上がり、待ち合わせの場所へと向かう無我さん。



映画『波の塔』では、津川雅彦さんと有馬稲子さんがこの階段を下りていましたっけ。



フロントで場所を尋ねる無我さんの背後には大きな窓。



この窓から眺める四季折々の銀杏と、その向こうに望む景色が好きなんです




山形勲さんと語り合う竹脇無我さん。



キャッ お嫁さん


2月後半も何かと慌ただしくなりそうですが、時々ふらっと戻って参りますので、

ブログ10年目も、引き続きよろしくお願いいたします。


お読みくださいましてありがとうございます。
お手数をお掛けしますが、球形のティファニー
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日々の暮らし*『月の立つ林で』(著者:青山 美智子)

2022-12-27 | 本が好き
 お久しぶりです

皆さま、クリスマスはいかがお過ごしになりましたか?

私は専門学校での今年の授業が終わって冬休みに入り、二度ほどクリスマス気分を味わいに出かけました。



羽田空港 国内線第2旅客ターミナル
空港の雰囲気に浸って飛行機を眺めていますと、欠乏していた成分が補給される気がします



所変わって、こちらは東京駅前の KITTE(東京中央郵便局)
吹き抜けの天井まで届きそうなクリスマスツリーを見に、今年も多くの人が訪れていました


 専門学校の授業を引き受けたときから、週に3冊ほど読んでいた読書を「おあずけ」としましたが、

こちらも欠乏の症状が出たところへ、図書館に予約していた本の順番が回ってきたというタイミングのよさ。

すぐさま借りに行き、もったいないほどあっという間に読み終えました。


青山美智子さんの最新作『月の立つ林で』は、登場人物同士が少しずつ重なり合う連作の短編集です。
バラの花は、冬枯れの庭の寄せ集めです


 ちょっと抜粋してみますね

月ができた頃は今より近くにあって大きく見えて、地球の周りを5時間で回っていた。
潮の満ち引きも激しくて、海水がバシャバシャかき回され、地球の生命誕生や進化に貢献した。

地球の自転に合わせて月は少しずつ遠ざかり、年におよそ 3.8 cm ずつ離れている。
現在は38万 km の距離で地球の自転軸の傾きを安定させたり、
重力で地球が穏やかに過ごせるよう助けてくれている。
少しずつ離れて行きながらも、そのときのお互いに一番合った状態で関わり続けてくれている。

太陽が月の400倍で、地球からの距離が400倍遠い偶然の一致で、太陽と月は同じ大きさに見える。

新月が見えないのは、月と太陽が同じ方向にいて太陽が明るすぎるから。
見えないけれどいる。
旧暦では新月が1ヶ月の始まり。
月が始まる → 月が立つ → つきたち → ついたち

これらのエピソードを登場人物の人生に重ねた の1冊です。


 今年もお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

来る2023年が、皆さまにとりまして佳きお年となりますよう、お祈り申し上げます。


ワンコ御一行様がお散歩中の ティファニー に、
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日々の暮らし*『上流階級』(著者:高殿 円)から レトロプリン

2022-12-02 | 本が好き
 『上流階級』全3巻を読み終えました。

同じ高殿 円さんの『コスメの王様』が NHK の朝ドラ向きなら、こちらは夜ドラになりそうと思いましたら、

私は全く知りませんでしたが、既に何年か前に民放でドラマ化されたそうです。



上流階級の人々を顧客とする、デパートの女性外商員の奮闘記です。
「外商」という言葉や存在は知っていましたが、今も昔もこの先も、私などとは無縁の世界。
でも、デパートの売り上げの3~4割を占める部署があり、それに貢献する人々は確かに存在するのですよね。


 三越前の京料理のお店でお昼をいただいた後、日本橋高島屋まで一駅ぷらぷら散歩しました。


クリスマスツリーが飾られた正面玄関で出迎えてくれたのは、ご存知 ローズちゃん。
昭和37年(1962年)包装紙のシンボルフラワーにちなんでローズちゃんと命名
この日は案内係の女性と同じユニフォームに身を包んでいましたが、
実は、ローズちゃんは「性別なし」「年齢不詳」「国籍不明」なんですって



確かに服装をボーイッシュにすれば、男の子に見えなくもない

 この日は「百貨店展」という催しが行われていたので見に行こうとしましたら、

たまたま同じフロアーに「外商」なる表示を発見し、小説を読んだ後だけにドキドキ

お次は都営地下鉄に乗って大門に移動しました。


徳川将軍家とゆかりの深い大本山 増上寺と、秋晴れに映える東京タワー。

この隣にある東京プリンスホテルのポイント有効期限が迫っていると再三メールがあり、ティータイムへ。



ロビーの飾りにすっかり溶け込む秘書にゃんこ



昭和39年開業の東京プリンスホテルのティーサロンでは、ただいま「東プリレトロ」を開催中。

 昔、不二家レストランでプリンを食べる私を見ながら、父がレモンティーを飲んでいたのを思い出し、

少女の頃に戻って、少し固めのプリンとレモンティーをいただきました

昭和の家族の、ささやかな贅沢です。


 さて、私事ですが、少し離れた町にある専門学校で今月から3ヵ月間、授業を担当することになりました。

初めての学校、初めての科目で、来年2月に行われる初めての検定試験の合格を目指します。

私の専門分野であるビジネス系検定ではありますが、学生に教えるとなると準備することが山ほどあり、

今は5日ごとに投稿しているブログも間隔が空いてしまいます。

更新できなくても皆さんの記事を楽しみにお邪魔しますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

年末に向けて何かとお忙しい中、お体を大切にお過ごしくださいね。


お読みくださいましてありがとうございます。
高島屋で発見した アンモナイトの化石 に、
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