ビジネス文書検定 6*「通り」 と 「とおり」

2018-05-28 | ビジネス文書検定
 同じ読み方でも、書くとき漢字にするか、平仮名にするか?

今日は 「通り」 と 「とおり」 の使い分けを見て参りましょう。


  「次のとおり」

    【公用文】 次のとおり

    【新 聞】 次の通り

    【N H K】 次のとおり


  「銀座通り」

    【公用文】 銀座通り

    【新 聞】 銀座通り

    【N H K】 銀座通り


  「二とおり」

    【公用文】 二通り

    【新 聞】 二通り

    【N H K】 二とおり


 具体的な 「通り」(道路) は漢字で書き表すのが一般的で分かりやすいですね。

他の使い方 「次の通り」 「二通り」 「予定通り」 などはどちらでも構いませんが、

同じ文章の中では、やはり統一した方が良いでしょう。

  「銀座通りと晴海通りの交差点」

  「方法は二とおりとも三通りとも言われています」


ただ、私の場合、「通り(道路)」 と 他の使い方が同じ文章に登場する場合には、

敢えて片方を平仮名にして区別することで、「道路ではない」 と伝えています。

  「銀座通りを曲がった後、お店までの道順は 次の通り です」

これでは、「次の通り」 が 「二本目の道路」 という意味なのか、

「次」 に地図でも添付されているのか、不安な気持ちでスクロールしてしまいそうです。

  「銀座通りを曲がった後、お店までの道順は 次のとおり です」

とした方が、不案内な場所に出かける際にも分かりやすいことでしょう。


     
     仕事帰りに 「小江戸 佐原」 で途中下車して、古民家カフェを訪ねました。


     
     お蕎麦屋さんなのに、この前菜
     しかも昼間からワインまでいただいてしまいました


     
     もちろんお蕎麦も 「評判どおり」 の美味しさ


 各地から梅雨入りの便りが届く季節となりました。

 皆さま お体を大切にお過ごしくださいませね


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ビジネス文書検定 5*「ヶ月」 「か月」 「箇月」

2018-05-08 | ビジネス文書検定
 4月から学校や職場で新生活をスタートされた皆様、いかがお過ごしでしょうか?

新しい環境に馴染もうと頑張った1ヶ月が過ぎ、ゴールデンウィークを迎えたことで

ホッとひと息ついてエネルギーが充電できた方、逆に勢いが少ししぼんでしまった方、

先は長いのですから、心身の健康を第一に、一日一日を丁寧に積み重ねてくださいね。

そして、新人さんの指導を担当された皆様、大事なお役目お疲れさまでした

 
 さて、先ほど 「1ヶ月」 と書き、皆様も 「いっかげつ」 とお読みくださったでしょうが、

ビジネス文書検定を学ぶ中で、この 「いっかげつ」 の書き方が複数あることを知りました。


 【公用文】 「1箇月」

 【新 聞】 「1カ月」 (大きな 「カ」)

 【N H K】 「1か月」

他にも、小さな 「ヵ」 や 「ヶ」 と書かれた文も目にしますね。

では、どれが正しくて、どれが間違っているの

結論から申しますと、いずれも間違いではなく、どの書き方でも良いようです

ただし、前回の 「事・こと」 同様、ひとつの文の中では統一しましょう。

「1ヶ月から3箇月の間」 では、内容よりも字が気になってしまいます。

また、「駒ヶ岳」 や 「五箇山 (ごかやま)」 などの固有名詞は当然そのままに。

もちろん、「箇条書き」 や 「不具合の箇所」 などは漢字で表記します。


 ところで、「1ヶ月」 や 「駒ヶ岳」 の 「ヶ」 は、カタカナの 「ケ」 を小さく書いて、

「か」 または 「が」 と読むのだと思われるかも知れませんが、実はそうではありません。

「ヶ」 はカタカナの 「ケ」 ではなく、漢字の 「箇(カ)」 の略体 「个」、

または 「箇」 の 「たけかんむり」 のひとつが、符号的に用いられてきたものです。

 
  で変換される文字をそのまま使ってしまいがちですが、

ひらがなと漢字、そしてカタカナが混在する日本語ならではの、

少し複雑で面倒で、そして私などは大いに面白く感じる文字のエピソードです


     
     皇居・乾通りを散策した後、千鳥淵 から満開の桜を眺めました。

     

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