秘書にゃんこ*礫川公園 ちいさい秋みつけた♪

2015-11-27 | おでかけ
 「れきせん こうえん」 と読みます。

「礫(れき)」 が 「小石」 と聞けば、「礫川」 から 「小石川」 を連想する方もいらっしゃることでしょう。

昔、高台から流れる川が後楽園の辺りで合流していて、小石や砂が多かったことから、

この一帯を 「小石川村」 と呼び、その歴史は現在の 「文京区 小石川」 へとつながります。

「礫川公園」 は、東京メトロ 丸ノ内線・南北線 「後楽園駅」 のすぐそばにあり、

公園内に立つ1本の木が秋の見頃を迎える時期と知り、途中下車をして訪ねてみました。


     
     かつての軍用地も、今では花壇やカスケード(連滝)のある憩いの場に。
     

 さて、小学校で習った歌 「ちいさい秋みつけた」

歌詞を口ずさんでは、子供心にそこはかとなく物悲しさを覚えたものです。

戦後の日本を象徴する 「リンゴの唄」 を手掛けたサトウハチローさん(1903~1973年) は、

1955年(昭和30年)に、「ちいさい秋みつけた」 を作詞しました。

歌詞の解釈は諸説あるようですが、当時サトウハチローさんが住んでいた文京区の自宅の庭に、

「櫨の木(はぜのき)」 があり、この木が紅葉する情景が作詞のきっかけとなったようです。

自宅の建物は、岩手県にある 「サトウハチロー記念館」 に移築されましたが、

櫨の木は切り株の状態で、2001年(平成13年) ここ礫川公園に移植されました。


     
     「櫨紅葉(はぜもみじ)」 は 「櫨の実」 と並んで秋の季語

 
 秋と聞いて思い浮かべる いわし雲や心地よい風、見渡す限り美しく彩られた風景  

そして食欲をそそる味覚 ・・・ そんな全身で満喫する 「おおきい秋」 の片隅で、

一番では 「耳」、二番では 「肌」、そして三番では 「目」 で見つけた 「ちいさい秋」

すでに冬の季節をお迎えの方も多いことでしょうが、「ちいさい秋」 でほっこりしていただければ


     
     童謡 「ちいさい秋みつけた」 の歌碑


 お読みくださいまして、ありがとうございます。 クリックしていただけますと励みになります。

 
コメント

秘書にゃんこ*東京駅

2015-11-22 | 建築が好き
 東京の表玄関として、3つの鉄道会社、18の路線が乗り入れている東京駅は、

関東大震災の翌年 1914年(大正3年)に開業し、昨年100周年を迎えました。

1945年(昭和20年)には戦災で駅舎が焼け落ちたものの、終戦直後から修復工事を開始。

当時の日本は占領下に置かれていたため、アメリカ側の要求に配慮しつつ、

安全面やデザイン性で 「日本の中央駅」 に恥じないようにと願う関係者の努力で、

当初の 「4~5年持てば・・・」 という思惑を大幅に上回って、「東京の顔」 で在り続けました。

2003年(平成15年)には国の重要文化財に指定され、2012年(平成24年)には修復工事も完成。

丸の内 北口と南口のドームは、創建当時の姿へと意匠が復元されました。


     
     皇居側から望む東京駅 丸の内口


     
     改札口の中にある撮影スポット
     秘書にゃんこをどうやって写そうかしらと考えているところへ
     品のよいご婦人が通りかかり、ご親切なことに 「私が持っていましょう」
     お礼を申し上げて、お言葉に甘えたものの、
     にゃんこ連れの私をどのようにお感じになったか・・・


     
     100年前のレンガ
     目地の部分が蒲鉾のように半円形に盛り上がっている 「覆輪目地」


     
     東京ステーションホテル内の Bar Oak (バー オーク)


     
     バーテンダー歴50年超という杉本さんに作っていただいたのは、
     ホテル開業100周年記念カクテル


     
     丸の内 南口のコンコースを2階から見下ろしました


     
     今度は1階からドームを見上げました


     
     ドームを挟んで Oak の反対側にある Camellia (カメリア)


     
     こちらでいただいたのは、その名も 「東京駅」
     前述のバーテンダー 杉本氏が、東京駅開業75周年の折、
     赤レンガの色をモチーフにして考案したというカクテル


     
     壁に掛かっている時計が6時を指しているのがご覧になれますか?
     寛いで列車に乗り遅れないようにと、実際の時刻より5分進めてあるそうです。
     たしかに、駅に居るということを忘れてしまいそうな時間と空間が、ここにはあります。


     
     杉本さんから頂いたコースターを、お盆のように抱える秘書にゃんこ
     手前は、100周年記念カクテルのコンペティションのスタンプカードとバッジ
     川端康成や松本清張の投宿に因んだ 原稿用紙型のメモ用紙とペンは、
     ホテルの部屋に置いてあるそうですが、お土産としてフロントでも購入できます。
     その向こうは、東京駅100周年を記念して作られた I C カード suica
  
 
 時代を見つめ、数々の映画やドラマ、そして小説の舞台にもなった東京駅。

お仕事や観光でいらしても、素通りという方が多いことと思いますが、

お時間があれば、立ち止まったり立ち寄ったりしながら、歴史を感じてみませんか?


お読みくださいまして、ありがとうございます。 クリックしていただけますと励みになります。

コメント (10)

秘書にゃんこ*代々木 能舞台

2015-11-15 | おでかけ
 降り続いた雨がようやく上がり、やわらかな秋の日差しの中、40年来の友人に誘われて、

日本舞踊 『山村流 愛ふみ派 東京支部』 の、お勉強会を拝見して参りました。

お家元をはじめ 十数人のお弟子さんが舞を披露してくださったのは、代々木 能舞台。


     
     能楽師の方の表札と並ぶ門構えや白壁のお家は、一見ふつうのお宅のようにも見えますが・・・


     
     2009年(平成21年) 国の有形文化財(建造物)に登録されました。


     
     能や狂言、日本舞踊など日本の伝統芸能の公演が行なわれる、本格的能舞台


     
     舞を終えた後は、余韻を残しながら、舞台の袖にある屏風の奥へ。。



 日本舞踊など語ることの出来ない素人ではありますが、驚きと共に感動したことがあります。

まずは、舞う前に客席に向かってお辞儀をした後の、正座からの立ち上がり方。

もちろん手を床に着くこともなく、ぐらつきもしない姿は、まさに煙が立ち上るが如し。

たおやか、しとやかでありながら、相当な筋力が要求される所作と拝察いたしました。

次は、指先。

手や指は自然と丸くなるものですのに、ピンと伸ばした指の先まで思いが途切れることはなく、

恥じらいも切なさも、そして情念さえも、その指先で表現しているかのように見受けました。

そして、視線。

実際に視界に入っているのは、客席や庭先など数メートルの距離でしょうに、

お家元はもちろん、上の方々になるほど遠くを見晴るかすのが、私のような素人にも分かりました。


 「川竹」 を舞った山村昇甘さんは、ピンクの電話の清水よし子さん

で拝見する若やいだお声やお姿とはまた別の、新しい魅力を発見しました。

そして、凛とした佇まいで 「黒髪」 を舞う山村昇湖さんは、ご存じ服部真湖さん  
     
真湖さんは司会も務められ、その温かなお人柄のおかげで の私も緊張することなく、
     
日本舞踊の美しさや楽しさを堪能することができました。


        
     中庭から望む、舞台と廊下。



 折しも 11月15日は 「きものの日」 だそうで、経済産業省では和服姿で働く職員の姿も。

日常着とするには、機能や価格、コーディネートやお手入れなど難しい面もあるでしょうが、

私たちの顔立ちや体型に似合う着物の素晴らしさを、あらためて知った秋の一日でした


お読みくださいまして、ありがとうございます。 クリックしていただけますと励みになります。

にほんブログ村 資格ブログ 秘書検定へ
コメント (2)

秘書にゃんこ*旧古河庭園

2015-11-08 | 建築が好き
 大正時代に栄華を極めた、古河財閥の第三代目当主 古河虎之助男爵の邸宅に参りました。

斜面を活かした洋風庭園と、小高い丘の上に建つ洋館は、春と秋に薔薇が見頃を迎えますと、

毎年テレビのニュースにもなりますので、ご覧になった方もおいででしょう。

先日訪れた平塚神社から程近いため、実はこの時も立ち寄ったのですが、導かれるように再訪。

雨上がりで雫を湛えた薔薇と、秋の陽を浴びた薔薇、二つの表情の薔薇に会うことが叶いました。


     
     「蝉坂(せみざか)」の中でも、特にこの辺りの石垣に歴史を感じます。


     
     平塚神社前の を渡り、本郷通りに沿って左に歩くと大きな門が出迎えてくれます。


     
     英国人建築家 ジョサイア・コンドル氏の設計により、1919年(大正8年)竣工
      に映るのは、このアングルが多いようです
     石造りの洋館は左右対称ではないため、角度によって様々な表情を見せてくれます。
     また、この日のように雨に濡れますと、とても落ち着いた色調を醸し出します。


     
     二度目に訪れたときは、七五三の記念撮影用にと スポットが設えてありました。


     
     「初恋」  
     うつむき加減の清楚な佇まいは、特に人気があるそうです。



     
     「琴音」  
     アプリコット色に染まる可憐な姿に、目も足も、そして時間までも止まりそう。



     
     「ブルーライト」  
     横浜にある Bar と同じ名前で、こちらも大人の雰囲気



     
     「ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ」  
     在りし日の姿を重ね合わせてみましょうか。

 

     
     「スブニール・ドゥ・アンネフランク」  
     雨粒さえも物悲しい、アンネを偲ぶメモリアル ローズ



     
     「ライラック・ビューティー」  
     故郷の札幌を思い出させてくれる、リラの風情



     
     同じく 「ライラック・ビューティー」  
     私を導いたのは、彼女だったのかも。。



 薔薇と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、美しく咲き誇る姿や豪華な花束ですが、

そのような晴れの舞台ばかりではありません。

風雨にさらされても雨宿りもできず、踏まれそうになっても逃げることもできない薔薇たち。

でも、大変だったのよと愚痴をこぼすことも、誰かを恨んだり憎んだりすることもなく受け入れる。

人々の視線が自分ではない他の薔薇に注がれても、妬んだり羨んだりせず、堂々と咲き続ける。

そして、求められる時には、美しさのすべてを惜しみなく与えて人々を幸福にし、

やがて引き際を悟ると未練もなく去りつつ、再び訪れる季節に思いを引き継ぐ。

薔薇って、植物って、すごいなぁ。。。



 お読みくださいまして、ありがとうございます。 クリックしていただけますと励みになります。

にほんブログ村 資格ブログ 秘書検定へ
コメント (4)

秘書検定 75*『立ち居振る舞い』 (14)ノック

2015-11-02 | 秘書検定
 “ knock ” を英和辞典で調べますと、「(戸や窓などを)ノックする」 と出ていて、

国語辞典で 「ノック」 と引きますと、「入室の許可を求めて戸を叩くこと」 と載っています。

「ノック」 を一言で表わす熟語はないものかと探しましたが、見当たりません。

たしかに、襖にしても障子にしても、日本の建具は紙と木で出来ていますから、

同じ箇所を何度も叩きますと、紙が傷み、やがて穴があいてしまいますので、

昔から 「ノック」 に該当するような言葉や所作は無かったのでしょう。

その代わりと言いますか、西洋の と違って、声や物音が完全には遮断されませんので、

襖や障子を開けるときには、「失礼します」 「入ります」 などと 声を掛けますし、

の時代劇などでは、殿方の を合図に芸者衆や仲居さんが入り、宴が始まります


 子供の頃に住んでいた家の玄関は、木の枠にすりガラスがはめ込んである引き戸でした。

2枚の引き違い戸の重なる部分に鍵穴があり、鍵を差し込んでグルグル回して施錠

出入りする度に鍵をかけるのも面倒で、戸締りするのは、家族全員が外出する時と夜のみ

当時は呼び鈴もありませんでしたので、来客や友人はガラガラと開けながら 「ごめんください」


 そんな昭和の子供が 「ノック」 を知ったのは、 でした。

中の人も外の人も、2回叩くだけで質問と答えを伝え合える、シンプルで合理的な合図。

それがいつの頃からか、「2回はトイレ」 「国際的には4回」 「間を取って3回」 などと言われ始め、

専門学校の授業でも、「秘書検定の筆記試験に、ノックの回数に関する出題はありますか?」 とか、

「就職試験では、面接室のドアを何回ノックすればいいのでしょうか?」 と聞かれたものです。

秘書検定に関しては、3級から1級までかなりの数の過去問題や例題を解いてきましたが、

何回なら正解とか、何回では間違いというような回数に関する出題は、私の知る限り有りませんし、

就職試験においても 「他の点は申し分ないが、ノックが2回だから不合格」 ということはないでしょう。

ただ、これは強く印象に残っているのですが、秘書検定1級の面接試験を受けた際、

面接室まで私たちを案内してくださった係の方は、ゆっくりはっきり 3回ノック していました。


 0回 つまりノックせずに開けるということ。

これでは中に居る人を驚かせてしまいますので、 もし空室と分かっていても、必ずノックしましょう。

中に人が居て が開いている場合は、「失礼いたします」 と声を掛けて入室するのもよいでしょう。

 1回 ではノックなのか物音なのか分かりませんし、聞き逃してしまうかも知れません。

としますと、日本人同士の感覚では、2回~3回 が良さそうですが、

私は、叩く回数よりも、間の空け方と音の方が、ノックの印象を決める と考えています。

たとえば同じ2回にしても、1回目と2回目の間を空けずに立て続けに叩きますと、

中に居る人も、そして叩いた本人も気が急いてしまいますし、それが3~4回なら尚更です。

かと言って間を空け過ぎては、何だか不気味に聞こえてしまいます。

音が小さすぎては聞こえませんが、逆に叩き方が強すぎますとイライラしているように聞こえます。

指1本の第二関節で叩くのと、4本指を折って 指先の第一関節で叩くのとでも音は変わります。

もちろん、ドアの材質や厚さによっても、音の大きさや伝わり方に違いがあるでしょう。

職場の応接室や会議室などに、お客様を案内したり を運ぶ機会のある方は、

どのくらいの強さや間隔で、ドアのどの位置を、どの指で何回くらいノックすれば、

お客様に良い印象を持っていただけるか、同僚の方と確かめてみてはいかがでしょうか?


お読みくださいまして、ありがとうございます。 
ドア(先日の前川國男邸です)を1回ノックしていただけますと嬉しいです

コメント (2)