お箸*23 箸置き(1)

2018-01-28 | お箸の世界
 年が明けたと思いましたら、1月も下旬。

全国的に記録的な寒さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

凍てつく夜には、気の合う仲間とお鍋でも囲みたいところですよね。

ひとつのお料理を皆で一緒に食べると、お互いの箸使いがよく見えるものです。

中には話すことに夢中になり、お箸を持ったまま身振り手振りする方も。

これは女性に多く見かけるのですが、エレガントからは程遠い振る舞いです。

食べることを休むときは、お箸も休ませてあげませんか?


 そこで登場するのが 「箸置き」。

とはいえ、箸置きの用意がないお店も多々あります。

そのようなときには、「お箸*21 お箸の置き場所」 で述べましたように、

お箸の先を、小皿やお盆の端に掛けるという方法もありますが、

スペースがあるなら、箸袋を折るだけで簡単な箸置きになります。


     
     銀座の老舗 「天ぷらの天國(てんくに)」


     
     短い箸袋なら半分か3分の1、一般的な長い箸袋なら3~4分の1に折って、
     それを山型に折れば箸置きの出来上がり。


 
 箸袋を結ぶだけでも、お手軽な箸置きになりますよ。

凝った折り方もたくさんありますが、使った後の割り箸を入れることを考えますと、

折ったものを再び簡単に開くことが出来る方が便利です。

箸置きを使う習慣は、お箸の正しい取り方や置き方につながります。

おひとりでお食事なさるときでも、ちょっと優雅に振る舞ってみませんか?


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お箸*22 祝い箸

2018-01-02 | お箸の世界
 あけましておめでとうございます

本年もどうぞよろしくお願いいたします


 さて、お正月といえば 「おせち料理」 と 「お雑煮」

昔とちがって年中無休で営業するお店が数多くあるため、

「保存の利く料理」 の必要性はすっかり薄れてしまいましたが、

それぞれに込められた 「意味」 を味わいながらいただきたいものです。

そんな縁起の良い日こそ、「祝い箸」 の出番です。


     
     紅白や金色などおめでたい色合いの箸袋は、普通より大きめです。


     
     木肌は白く、普通のお箸より少し長めで、両端が細くなっています。


 色が白いのは、木肌の白さが特徴の檜を用いて、その場を清浄にして邪気を祓うため。

おめでたい席で折れたりしないよう、しなやかな柳でこしらえたお箸もあります。

普段女性が使うお箸より長めなのは、末広がりを意味する 「八寸」(約24㎝)だから。

両方の端が同じように細いのは、神様と人間が共に食事をするためですので、

決して逆さに持って 「取り箸」 の代わりになさいませんように。

真ん中が膨らんでいる形が 「俵」 に似ているため 「五穀豊穣」 の意味があり、

同じく 「子孫繁栄」 と、その形からもおめでたい連想は広がります。


 ところで、割り箸といえば使い捨てるものという認識ですが、

「祝い箸」 は元日で使い捨てることなく、お正月の間は使い続けるものだそうです。

そのためには、箸袋にそれぞれの名前を書いておくと分かりやすいでしょうし、

洗った後で保管する 「箸袋」 を人数分用意するのも楽しいかも知れませんね。

「箸袋」 は、平安時代に宮中の女官たちが、着物の切れ端で作ったと言われています。

というわけで、秘書にゃんこは折り紙を着物の形に折ってみました


     
     折り紙1枚で着物を、もう1枚で帯をこしらえて箸袋にしました。
     帯に使った折り紙の残りを結んで、簡単な箸置きにしてみました。
      もお鍋も椎茸も、みんな箸置きの仲間です


お正月らしいお箸使いを楽しんでご覧になりませんか?


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