秘書検定 53*状況対応(準1級)

2014-12-17 | 秘書検定
 「挨拶」 「報告」 と、二つの課題をこなしましたら、いよいよ 「状況対応」 です。

ご存知のように 「挨拶」 の言葉は決まっていますし、「報告」 も事前に知らされた内容を述べるものですが、

「状況対応」 は、その場で示された 「状況」 を理解し、それに相応しい 「対応」 をするという課題です。


 それでは、「報告」 を終えた段階から順を追ってみましょう。

 1 「ご報告は以上でございます」

 2 上司役の面接官から、「では、お隣へどうぞ」 と言われたら、「はい」 と答えて移動する

   横に移動する際、カニさん歩きにならないように

 3 状況対応担当の面接官の前に立って 「よろしくお願いいたします」(30度の分離礼)

 4 面接官 「私をお客様だと思って、こちら (パネル) を適切な言葉に直して応対してください」

 5 「はい」 と返事をして、前傾姿勢で黙読する

   読んでいる時、自分の表情や立ち姿、手の位置や指の伸ばし方を意識する
   眉間にシワを寄せる  困惑した表情を見せる  ブツブツと声に出して読む

 6 内容を確認したら、笑顔で 「はい」 とうなずいて正姿勢に戻る (パネルは伏せられます)

 7 面接官を見ながら 「状況対応」 を行なう

 8 面接官 「次はこちら (パネル) です」

 9 57 に同じ 

10 面接官 「ロールプレイング アドバイスシートです。今後の参考にしてください」

11 アドバイスシートを受け取り、「ありがとうございました」 (30度の分離礼)

    アドバイスシートは両手で受け取る
   アドバイスシートを無造作に折る  クルクル丸める  その場で読む

12 荷物を持ってドアの所まで歩いたら、面接官の方に向き直って 「失礼いたします」 (15度の分離礼)

    係の方がドアを開けてくださったら、「おそれいります」と言って会釈をする
    自分で開閉する際には、ドアノブが音を立てないよう静かに開け閉めする


 課題の内容が感謝や謝罪なら、それに相応しい表情やお辞儀の角度が必要ですし、

場所を案内するなら、指の揃え方や手の動き、そして視線にも秘書らしい振る舞いが求められます。

たとえば、「応接室にご案内いたします」 と言いながら歩くか、言い終えてから歩き出すか。

秘書としては、「 ~ しながら ~ する」 のではなく、ひとつひとつを確実に丁寧に行ないたいものですね。

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   さて、私に課された 「状況対応」 は、

  「うちの営業部には田中さんが二名いるが、田中課長だろうか?」

   というものでした。

   同じ職場に同姓のスタッフが在籍していることは、決して珍しいことではありませんが、

   そうとは知らずに来訪したり電話をかけたお客様は、困惑してしまうものです。

   実際、こんな事が・・・。

   私が某所に電話して、「○○さんはいらっしゃいますでしょうか?」 と尋ねたところ、

   「どちらの○○でしょうか?」 と聞かれて、困ってしまったことがあります。

   二人いるらしいということは分かりましたが、「どちらの」 と聞かれても答え様がありません。

   仕方ないので、「とてもキレイな方でしたが・・・」 と、答えになっていない答え方をしましたら、

   電話の向こうで、「ねえ、どっちがキレイだと思う?」 と、同僚に相談する声が聞こえてきたのです

   予め ○○さんが教えてくださっていたら、スムーズに取り次いでいただけたでしょうに。。
  
   電話は職場の力を示すバロメーター と言われています。

   電話をかけた側に発生する電話代  双方にかかる時間

   コスト面からも、丁寧な中にもテキパキとした対応を心がけたいものです。

   このようなケースでは、客観的な違いを提示することをお勧めします。

   性別 「男性の田中でしょうか? それとも女性の田中でしょうか?」

   名前 「田中一郎でしょうか? それとも田中次郎でしょうか?」

   漢字 「タナカのナカは、真ん中の中でしょうか? 人偏の仲でしょうか?」

   そして、私の課題にあった 役職 を尋ねる方法があります。

   「うちの営業部には、田中さんが二名いるが田中課長だろうか?」

   私は 赤い箇所謙譲語 に直して、お客様役の面接官に向かい、 

   「私共の営業部には、田中と申します者が二名おりますが課長の田中でございましょうか?」 

   お客様が聞き取りやすいよう、「田中」 と 「課長の田中」 を、特にゆっくりと述べました。

   面接試験に臨まれる方々の参考になれば幸いです。


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秘書にゃんこ*横濱 レトロな港町 2

2014-12-07 | 建築が好き
 晩秋の一日、レトロな横濱を訪れて、歴史ある街を散策しました。

港町というのは、やはり海からの眺めが特に美しいような気がします。

その昔、長い航海を終えた船員たちを出迎えたのは、港に臨む三つの塔でした。

周囲に高いビルが建ち並ぶ現代と異なり、三つの塔は入港の目印にもなったことでしょう

昭和初期、外国人船員がトランプのカードに見立てて、キング、クイーン、ジャックと呼んだのが今に伝わり、

戦災や震災という歴史の荒波をくぐり抜けた 「横浜三塔」 は、今も堂々とした風格を保ち続けています。

三塔を同時に眺められるという、今では 数少ないスポット を探しながら歩くのも楽しそうですが、

塔同士はそれほど離れていませんので、ひとつずつ巡って実際に歴史を肌で感じてみるのも、

大人ならではの旅の楽しみ方と思い、秘書にゃんこと一緒に昼下がりの港町を歩くことにしました。



神奈川県庁本庁舎 1928年(昭和3年)完成 愛称キング


横浜税関 1934年(昭和9年)完成 愛称クイーン


横浜市開港記念会館 1917年(大正6年)完成 愛称ジャック

 
秘書にゃんこが夕食のお店に選んだのは ホフブロウ


1951年(昭和26年)創業 古き良き時代の洋食屋さん


料理男子の爽やかな笑顔にドキッ



楽しい一日の終わりは Blue Light Bar

「ブルーライト」 といえば、私たちの世代では、「ブルー ・ ライト ・ ヨコハマ 」 を思い出しますが、

こちらは、サザンオールスターズの 「 LOVE AFFAIR ~秘密のデート~ 」 の歌詞に登場する、

「ブルーライトバーで泣き濡れて・・・」 の舞台となった Bar で、壁には楽譜が飾ってありました。


コースターを小脇に抱えるにゃんこ

ちなみに、この歌には 「シーガーディアンで酔わされて・・・」 という歌詞も出てきますが、

「シーガーディアン」 は、お隣にある 「ホテルニューグランド」 の Bar です


ホテルニューグランドの中庭で、イルミネーションを独り占め


おなかも心も満たされて、秘書にゃんこは家路に着きました


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秘書にゃんこ*横濱 レトロな港町 1

2014-12-02 | 建築が好き
 秘書にゃんこが久々のお出かけに選んだ街は、大好きな横浜。

今回は、歴史が感じられるスポットを散策してみました。


 元町ショッピングストリートを通り抜けると、明治21年創業の ウチキパン の香ばしい匂いが漂い、

そこから始まる長い上り坂には、外国人墓地 の鬱蒼とした森が、夏でも涼しい木陰を作ってくれます。

ペリー提督が、「海の見える地に」 と幕府に要求して作られた外国人墓地は、決められた日時に募金を行なうと、

その 「お礼」 として、パンフレットが渡され、一般の方でも墓地内に入苑することが可能です。

 坂道を上り終えて右に歩くと、多くの観光客が足を止めるのが、元町公園にある六角形の白い電話ボックス。

どうやら明治時代のものらしく、扉に書かれているように、当時は 「自働電話」 と呼ばれていたようです。

電話交換手がつないでいた電話も、やがて大正時代の末になると 「自動交換方式」 が取り入れられ、

「自働」 と 「自動」 では紛らわしいため、「自働電話」 は 「公衆電話」 と改称されたそうです。



カステラ一番 電話は二番  電話が希少だった時代の名残りです

ちなみに我が家に が登場したのは昭和40年代の初めで、花柄の服を着て、共布の座布団に座っていましたっけ。

私も年頃になりますと家族には聞かれたくない話もあり、 のコードを引っ張れるだけ引っ張って廊下に出て、

を着込んで を用意して長電話を楽しんだ札幌の冬の夜を、懐かしく思い出します

と違って誰が出るか分からないため、友人宅にかける際はドキドキしたものですが、

で大人と話す機会が持てたおかげで、挨拶をし、名乗り、友人に取り次いでもらうという、

電話をかけるときの基本的なマナーが、ごく自然に身についたように思えます。

とはいえ、当時の男の子たちにとっては、女の子の にかけた場合、運が悪いと怖~いお父さんが出て、

「君は誰だ 」 「娘に何の用だ 」 と、理由もなく を落とされた時代ですから、

さぞかし緊張して、受話器を握る に汗をかいたことと、今更ながらお察し申し上げます。


 さて、元町公園を通り過ぎて更に進みますと、左手に可愛らしい洋館 えの木てい が見えて参ります。

外国人居留地があった山手には、今も洋館が点在していて、こちらも昔はアメリカ人検事の住まいでしたが、

その後、日本人の所有となり、昭和54年(1979年)にカフェとして開業して以来、私は時々訪れています。



店名は、大きな 「榎(えのき)」 からネーミング


山手を後にして、山下町にやって参りました。



日本大通りの樹木に囲まれ、外壁を蔦に覆われた 「かをり」


外国人向けの が建ち、ここ 「横浜居留地70番地」 は、日本におけるホテル発祥の地となりました。

時は幕末。 

文明開化よりひと足早く、外国人たちがウィスキーを味わい、ビリヤードに興じていた 「70番地」。

明治の後期には 「山下町70番地」 と改められ、今日に至ります。

歩きくたびれた秘書にゃんこは、こちらの喫茶室でティータイム


店内の隅々まで、昭和の 「かをり」 に包まれていました

この続きは、また次回。。


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