既に3ヶ月となんなんとする ロシアによるウクライナ軍事侵攻は、単なる2国間の争議に止(とど)まらず さまざまな方面にさまざまな影響を与えるに至っています。
蛮国ロシアへの制裁に伴う、原油や木材/天然ガスなどの資源の禁輸・サケ マス等の魚介類や小麦等の農産品などの食料(原料)の禁輸や(水産物の)操業交渉の難航など、ロシアの経済活動を封じ込めるための直接的な政策はもとより 関連する周辺国との輸出入の停滞や難航により、私たちの社会生活にも影響が及ぼされています。
これらの制裁措置は 当然かつ止むを得ないものでありますが、それ(ロシア制裁)に伴う物資の輸出入の状況変化については 私たち自身も予断なきものとして受け止めなければならないところです。
そんな中、長野県内ニュースで「長野県特産の『信州サーモン』の稚魚が、例年より多くの出荷量を数える」旨が報じられ、これは ひいては光明(こうみょう)になるのではと感じました。
報道によると、安曇野市にある長野県の水産試験場で ニジマスと北ヨーロッパ原産のブラウントラウトを掛け合わせ開発された養殖魚『信州サーモン』の稚魚の出荷が始まったとのこと。
今年で19年目になる『信州サーモン』の稚魚の出荷量、ここのところ コロナ禍で外食需要の落ち込みにより低迷していたものが一転、今年は過去最高に近い40万匹の出荷を目指しているとのことです。
これは、ロシアが招いた海外摩擦により 世界的な〝サケ・マス不足(価格高騰)〟が一因となり、自国産の食材が求められるようになった中 需要が増えたと思われます。
そのうえで この『信州サーモン』、単なる 海外のサケ・マスの〝代用〟に止(とど)まらず、その品質(味覚・食感)も大きく秀でていることが〝証明〟され、それも需要↑の要因となっているようです。
と いうのも、さきに訪日したアメリカのバイデン大統領を迎えた晩餐のメニューの一品として『信州サーモン』のムニエルが供され、日米両首脳が共に舌鼓を打ったことが報じられたのです。
特に バイデン大統領がサーモンをお好きとのことで、その食通を満足させるために厳選された食材に『信州サーモン』が選ばれたことは、まさに大きな評価に値するものでしょう。
この ロシアを巡る魚介類(サケ・マス)の変化…県内の関係者においては これをピンチの中に巡ってきたチャンスと捉え、この際は 安定供給と品質の更なる向上に努め、海外に頼らない〝サーモンの地産地消〟をぜひ実現してほしいと期待を寄せるところです。
他方、わが国の稲作などの圃場における農業についても じわじわと変化の兆しが起きていることが報じられています。
農林水産省による 2022年産の主食用米の作付面積調査によると、37道府県が 前年実績から(作付面積を)減らす意向である調査結果を発表したことが報じられています。
これは コロナ禍でのコメ消費の減少影響の他、ロシアのウクライナ軍事侵攻に伴う穀物価格の上昇→世界的な穀物価格の高騰をにらみ これまでの稲作一本から 飼料用米や麦・大豆などへ転換する動きが加速する可能性を示しているとのことです。
「風が吹けば~」の諺(ことわざ)ではありませんが、遠い海外での争議が わが国…もっといえば身近な産業にまで影響を及ぼす状況となっています。
とりわけ 私たちの食生活に影響する農林水産業については、この際 海外依存度を少しでも減らし、自分たちの胃袋は自分たちで満たせるよう 改めて努力してゆくべきではないかと思いをいたしたところです。
また…最近になって、市域内の幹線道路を 多くの木材を積んだ運搬車両が通行するのを目にします。
(写真は資料)
このことについても、自国産の材木の移出が進んでいるのかな…と思いながら注視しているものですが、いずれにしても 日本に内在する数多の〝資源〟を有効活用すべき時期に来ていると 併せ実感したところであります。
◆長野市コロナ報告
6月2日(木)・3日(金)、長野市内で新たなコロナ陽性感染者の発生が報告されています。
6/2(木) 長野市におけるコロナ感染症の発生(41人/市17507~17547例)について
[PDFファイル]
↓
https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/748867.pdf
6/3(金) 長野市におけるコロナ感染症の発生(46人/市17548~17593例・他に4人が東京都で届出)について
[PDFファイル]
↓
https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/748934.pdf
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