倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

親身

2019-05-10 | 日記

5/9 Thu.

 

以前、保育園に勤務する保育士さんから、仕事への「誇り」と「大変さ」についてお話しを伺ったことがあったのですが、それが即ち、昨今の事案に重なるを実感させられました。

 

くだんの保育士さん曰[いわ]く「そもそも保育所(保育園)は、自ら子育てをしたいのだけれど、働かなければならないなどの やむを得ない事情で保育ができない親御さんに代わって子どもを看[み]る、いわば「親代わり」を為すところなんです。

だから お預かりしている時間は、一人ひとりの園児の「親」になったつもりで、まさに親身になって子どもと向き合っています。

親御さんが この子にかけるであろう愛情を肩代わりし、日常生活の基本的な躾[しつけ]や、集団生活に慣れるための訓練、元気な心身を醸成させるための運動や遊び・学びの場の提供など、日々成長する子どもの「生きる力」を育みながら、本当の親御さんと一緒に 子どもの成長を見守っているのです。」とのことです。

 

さらに「私たちは、親御さんから保育料を頂いて保育をしているのですから、それは強い責任感をもって子供たちと向き合っています。園内の遊びの場では、遊具に支障はないか、子ども同士の衝突などの事故はないか、ハサミなどの慣れない道具でケガなどしないか、また 給食を食べさせるときには、食中毒の予防はもちろんのこと、全員がおいしく必要な栄養を摂取できるよう配慮しています。季節が進んで陽気が良くなると、近所の公園などに「お出かけ保育」に出かけ、野外で伸び伸びと遊ぶ機会も設けており、その際には交通安全には万全を期して行動するようにしています」と話してくださいました。

特に「お出かけ保育」については、途中ルートの踏査を行なったうえで、注意すべきポイントの確認、それに伴う職員の配置などに万全を期しているとのことでした。

 

そのうえで くだんの保育士さんは「それでも、いくら万全を期していても、起こってしまう不慮のこと・想定を超えることがあります。

幸いウチの園では、大事に至ることはないけれど、自分たちが万全を期しているにも関わらず起きてしまう事案については「これ以上、どう対応したらイイのか・・・」との「対応の限界」を実感させられるのも正直なところです。」と吐露してくださいました。

 

 

昨今、発生する自然災害や交通災害などを目にし耳にする度に、かかる保育士さんのお話しが去来します。

 

万全を期しているのに、その努力を度外視して襲ってくる災害や事故がある。

 

「これ以上 どうすればイイの?」保育士さんの悲痛な声が聞こえてくるようです。

 

 

 

そして、それら当事者の方々をリ・カバーするのが、行政(政治)の役割では、と併せて強く再認識するところです。