倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

共通の課題

2019-10-19 | 日記

10/18 Fri.

 

台風19号被害からの復旧に向けた支援の拠点が、長野市南部エリアに引き続き 北部エリアにも「北部ボランティアセンター」として開設されました。

 

長野市柳原支所の敷地内に設置(仮設)されています。

 

私は前日、篠ノ井エリアの方から被災ゴミの投棄を頼まれたことから 知人に軽トラを借りて 朝イチで青垣公園の指定場所に搬入し、その足で北部ボランティアセンターに出向きました。

 

先日と同様、受付をしてネームステッカーを貼っていると、現場が「ボランティア車両渋滞」に悩まされていることから シャトルバスを出すことになり、私にも後ほど来る便(びん)に乗るよう促されたのですが、軽トラで来ていることを告げると「ホントですか!?」とスタッフの目の色が変わりました。

と いうのも、被災地現場では 大量に発生する被災ゴミを搬出するトラック、それも路地にまで入り込める「軽トラック」が絶対的に不足しているのです。

拠点には 自衛隊のトラックも多数駐車していますが、どれも大型。とても住宅街の路地には入ることはできません(そもそも用途目的が異なる)。

 

 

訊けば、現地では 限りなく排出される被災ゴミで溢れ返っており、1台でも多くの軽トラを求めているとのこと。そんな被災者ニーズに応えるべく 指定場所に向かいました。

向かってみると、そこは たまたま私が被災時に調査した古里・上駒沢エリアだったのでした。住宅地を抜けると、そこは過日の冠水エリア。

 

辻〃に溜まった水もすっかり引いて、一見すると日常を取り戻していました。

 

ヤマト運輸を東に見るエリアも、

 

東から流れ込んだ水の勢いに倒れた稲穂をそのままに、水だけは引いていました。ただし、水稲は全滅です。

 

 

 

一見すると、水が引いてヨカッタ と見受けられる当地ですが、現場では〝新たな戦い〟が始まっていました。

 

ここでもまた、被災ゴミが大量に排出されていたのでした。

 

 

リーダーの方に ボランティアで来たことを告げると、待ってましたとばかりに現地ボランティアが集まり、被災ゴミを積み込みます。

 

現場には(ここだけではありませんが)他市町村からの応援職員も多数派遣されており、感謝に堪えません。

 

 

勝手知ったる現場スタッフは、捨てられたコンパネ板や 水に浸かってしまった戸棚の扉や風呂のすのこ板などを活用し荷台を囲み、またたく間に荷台を満載に。

荷受けした私「では、行ってきます!」と、一路 このエリアの指定場所である「東山運動場」に向かいました。

 

 

東山運動場は、豊野町の北端にあります。

 

おそらくR18号は渋滞しているだろうと考え、西端ルートを取りました。

 

農道をひた走る中、右前方(東方向)に、ニュースでも取り上げられている、新幹線車両基地が視界に入りました。

 

こちらも水は引いたものの、基地そのものや車両に大きな被害が出ていることは ご案内のとおりです。

それでも、25日には東京⇔金沢間が復旧するとのこと。その陰には JRご関係者の不眠不休の対応があったことでしょう。

線路に並ぶ車両は、まるで傷(いた)めた身体をいやしているかのように、ひっそりと「その日」を待っているようでした。

 

 

 

やがて着いた東山運動場。他のエリアと同様、多くの被災ゴミが搬入されていました。

 

被災者の方々やボランティアが、黙々と投棄作業を行なっておられました。

 

この指定場所には、残念ながら投棄の補助スタッフが間に合っておらず、持ってきた者が自力で投棄します。

私は〝単身赴任〟だったため、やや苦労しましたが、それでも投棄を終え、第一便を帰還します。

すでに経路には多くの車列が。おそらく この量は南部エリア以上でしょう。

 

戻りはR18号を通行しました。緊急車両の優先を前提に 通行止めが解除されています。

 

途中、不足の品があり カインズホームに立ち寄ると、厳しい状況となっていました。

 

ワークマンも然り。

 

個人の住宅と併せて、事業所の状態も深刻です。

被害に遭った事業所の営業再開の目処はどうなるのか。いつぞやの政治家の討論番組では、確か岸田衆議院議員が「事業所の営業再開などの支援をしっかり行ないたい。」と述べていましたが、実効(実行)性のほどは?

 

 

その後、倉野ボランティアは、被災地と指定投棄場を3往復ほどしてタイムアップとなり、本日の作業を終えました。

いずれにしても「被災ゴミ」は、被災エリアの南北を問わず〝共通の課題〟として大きく位置づけられます。

今後の処理を巡って、これこそが「激甚災害」の下で、国レベルで広域的判断を示してもらいたいものです。

 

 

夕刻には雨が降り出し、再び河川の水かさが増えないか心配されるところです。

と 同時に、被災者の方々には、風邪など召さないよう 願うばかりです。