倉野立人のブログです。

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体育館を活用したまちづくりプロジェクト 第6回ミーティング

2022-12-22 | 日記

この日(21日)、「体育館を活用したまちづくりプロジェクト(以下/グループ)」の第6回ミーティングが行なわれ 参加させていただきました。

 

この活動については従前からも触れているところですが、長野市が 市内にある勤労者福祉施設「中部勤労青少年ホーム」にある体育館の廃止を(唐突な形で)打ち出したことに反対する利用者グループの施設存続活動に端を発し、やがて それは単なる(施設存続の)狭義な活動から、市内にある既存の体育館を柔軟かつ多様に活用することで さまざまな面で市民生活をより豊かにできるのではないか、との「提案型」の市民活動に〝成長〟を遂げ、現在も不定期にミーティングを重ねて意見交換を継続しているものです。

 

去る11月21日には、市長に対し 中部勤労者青少年ホーム体育館の存続と「体育館を活用したまちづくり」についての要望書を提出し、グループの いわばポジティブな意見を述べる機会となりました。

それまで長野市は「10年以内に公共施設の2割を削減すべき」との総務省のご託宣に盲従する形で「公共施設マネジメント(施設管理(≒廃止)計画)」をブチ上げ、いわば一方的に(施設廃止を)進めようとしており「中部勤労青少年ホーム体育館」も その〝廃止ターゲット〟の一つでありました。

この(市の)動きに対し 利用者の方は戸惑いと反発を覚え、直ちに同体育館の存続を求めるための行動を興(おこ)したのでしたが、こちらのグループは 単なる陳情団では無く、実にクレバー(賢者)でありました。活動のスタートこそ 施設存続の活動でしたが、そのための議論を進めるうちに 長野市に設置されている体育館の全体(像)について考えることとなりました。

すなわち、これまで長野市が一律に また縦割り行政のままに所管ごとに進めようとしていた〝廃止ありき〟の議論に疑問を唱え、そのうえで 各施設については、(廃止ありきではなく)それぞれの利用頻度や市民ニーズを踏まえ、活用できるもの(施設)は活用し そのこと(活用)により、市民の健康寿命延伸やコミュニティの醸成に資するべきと〝前向き議論〟を行なうようになってきたのです。

すなわち「市内の体育館は 単に(維持費等で)市民負担を強いる〝お荷物施設〟では無く、逆に それを活用することで、市民生活をより向上させるための財産となり得る」というものです。

この〝ポジティブ思考〟に共鳴した 私たち支援議員は、現下の「一方的議論」の温床ともなっている〝行政の縦割りの壁〟を(イイ意味で)除去すべく、その施設を所管する部署のみならず「公共施設マネジメント」全体を所管する総務部をはじめ 横断的に理事者(職員)に声をかけ、市民⇔所管を超えた職員⇔議員 とが 同じテーブルに就いて意見交換を行なう機会を創出し、その場では さまざまな視点から意見交換を行なうことができました。

 

そして これらの経過を経て「情報共有」が為(な)され、それまで一方的かつ頑(かたく)なであった市も柔軟発想に転換、さき(11/21)の市長要望の場で市長の口(くち)からも 先ずは中部勤労者福祉センター体育館の存続が表明され、そのうえで市内の体育館を活用してのまちづくりについて建設的な意見交換が交わされることとなったところです。

 

この「体育館を活用したまちづくりプロジェクト」の活動は、何も体育館に止(とど)まらず 全ての公共施設の活用に当てはまることと思います。

そもそも 行政が施設等の管理運営計画をもって建造(設置)した公共施設(公共物)は、十分に活用され いわば実効ある減価償却を終えたうえで存廃を議論すべきものであり、それが 単に年月が過ぎて古くなったから廃止という論理は、公金を支弁して造ったものの始末としては あまりにも安易で短絡的ではないか。

今回の このグループの活動は、かかる 安易ともいえる行政姿勢を正(ただ)す〝一矢〟ともなり、もしかしたら なし崩し的に進められることになったかもしれない「長野市公共施設マネジメント」に イイ意味でエンジンブレーキをかける大きな成果を生み出すこととなりました。

 

グループは今後も、市の動向を注視し 場面・局面に応じて意見交換し「提案」を行なってゆくことで一致しました。

 

市民の純粋な活動が「山を動かす」こととなりました。

今後の行政との向き合い方のお手本ともなった〝まちづくりプロジェクト〟私の立場でも これからも「伴走型」として支援してまいります。