要となる智を継ぐもの

株式投資についてつらつらと書くブログ(走り書き)。誤字脱字計算間違い多数。補正・修正は読み手側でしてください。

スピノザ的散文

2009-10-25 09:49:25 | 投資日記


   スピノザの世界って結構好みだったりします。

会社は仕組みだ。
企業は経済の重要パーツだ。
人類の最大満足が経済の存在意義だ。
経済が我々を幸福にする。


人は食べ物を欲する。不満足だ。
ならば食品を満足行くまで作り出そう。

人は着るものを欲する。不満足だ。
ならば服を満足するまで作り出そう。

人は家を欲する。不満足だ。
ならば家を満足するまで作り出そう。



現代技術で生産できるものは限られている。
リソースは常に不足しているのだ。
だから効率的なリソースの配分が必要となる。


人々のニーズは必要数量と単価に反映される。
製造者は製造数量とコストを産出する。
利益が出るのならば製造する。

そしてニーズは間もなく充足される。





価格は流動的な指標だ。指標により経済は滞りなく運営される。
数%レベルの利益率の違い。市場は数%レベルまで「効率化」される。


1資本に対して5%の利益が出る会社。例えば歯ブラシ製造会社。
1資本に対して20%の利益が出る会社。例えばWindowsOS

全ての利益を再投資したとしよう。
市場ニーズに限りが無いとしよう。

20年、それが続いたとしよう。

5%の場合、2.6倍まで生産力は成長する。
20%の場合、40倍まで生産力は成長する。

人々の利益が20年で3倍になったとする。
歯ブラシは3本も持つようになるだろうか?
Windows OSの需要は40倍にもなるだろうか?



全てはニーズによって支配される。もう満足していると考えられれば市場規模は増えない。

製造業者はギリギリまで製造する。量、そして価格の面で競争させられる。行き過ぎた市場は破滅行為に出る。ニーズに見合わない過剰な設備。過剰な人員。そして過剰な在庫。


製造業界は捌ききれない在庫を抱える。どこも叩き売りで在庫を捨てる。利益率は必然と落ちる。追い打ちをかけるように過剰な設備と人員がコストを生み出す。


かくして生産者は赤字を垂れ流し淘汰されていく。事業規模縮小、倒産、合併併合…。充分にリソースが整理された時、市場は正常化する。


大企業が潰れて解体され始めた時期が一番の転機だ。
その分の余剰設備が破棄される。

その市場が全部悪くなると思われガチだがそれは間違えだ。
その市場の存在がその裏づけになる。


需要がゼロになる事は無い。銀行はなくならないし歯ブラシもなくならないし、車もなくならない。ただ、需給が不適正なのだ。調整の為に需要側が整理される。


一番投資家として恐ろしい事はダラダラと低効率で運営され続ける業界だ。電力業界なんて最悪だ。ただ、市場はこれすらも排除する。低効率企業は資本に対する利益率が低い。


株式市場では人々が値をつける。期待利率で取引される。利益率が低い企業は値引かれ取引をされる。いわゆるPBR1倍割れだ。こう言う銘柄は早々にスクラップ&ビルドされていく。経済は仕組みだ。


蟻は蟻塚を造成する。綿密な構成など知りもせずに。
人は経済を構成する。綿密な構成など知りもせずに。
自生的経済構造。


誰が計画するでもなく、作成するでもなく、
ただそこに我々が構成してきた経済。


設計者不在。

誰の為の経済か?
神、あるいは自然、あるいは…?

ファンダメンタルでスマートに投資する方法(2)

2009-10-25 09:05:18 | 投資日記
投資を効率的に行う為に、ある手法を取り入れている。
それは、財務諸表の視覚化とシナリオ分析。


財務諸表は素のまま読むと非常に時間がかかるし見落としが多い。さらに時系列で斜め読みなんて到底出来るものではない。しかしながら、ファンダメンタル投資のベースは長期投資にある。とすると、どうしても数年間の財務を見た上で、投資の判断をしなければならない。

そこで活躍してるのがMSNマネーの情報とエクセルによるグラフ化。

MSNマネーには企業の5年間分の財務諸表が全銘柄検索できるようになってて、なおかつダウンロードが可能。なので非常に重宝している。次に、財務諸表を抽出して、エクセルにコピペし、計算式を組み、数十の指標の時系列を抽出しグラフ化させる。すると数十のグラフが更新され、企業の内情を映し出してくれる。

内容としては、PL、B/SやCFのフロー分析、資本や売上の成長率、資本蓄積速度とその使い道、借入金依存度、配当性向、はたまた撤退後残存資本の推移等。それらを関連性の強い指標毎に並べて見比べながら、過去5年間企業は何をしてきたのか、そしてどうなったのかを個々の指標を結びつけながら俯瞰していく。これにより玉石混淆な銘柄群からより手間のかかる作業を持って玉を探し出す事が出来る。



次にするべきはシナリオ分析。現時点の企業財務に一定の条件を加えて走らせて結果をみてみる、と言うもの。どんな条件かと言えば、5年後の収益、配当性向、自社株買い性向、借入金推移、それと株価推移(PERベース)が該当する。

結局、企業のリターンは収益性とそれに対する株価の反応(PER)、そして利益分配、他人資本の増減とその使用用途に依存している。その他には、ない。

非常に単純ながら、単純なリターンの算出から一歩抜け出し、売上、資本、利益成長や配当の再投資の有無、いわゆるバリュー投資とグロース投資の統合なんかもできる。(現に投資のリターンは常にバリューとグロースの混合リターンだ。金に貴賤がないように株にも厳密にバリューもグロースもない)。

で、そんな分析を数パターンに分けて松竹梅でそれぞれリターンを算出して、投資するべきかいなかを今一度考えてみる。上の画像はシナリオ分析に使ってるエクセルシートの一部。クモの巣みたいになってるけど、やってる事はシンプル。作った私がセンスないだけ。。

まぁ、細かい話はまた今度。