要となる智を継ぐもの

株式投資についてつらつらと書くブログ(走り書き)。誤字脱字計算間違い多数。補正・修正は読み手側でしてください。

定常分析に関するメモ

2010-11-23 23:39:46 | 投資日記
■今主力のビジネスは10年前にあったのか、10年後にあるのか。
⇒10年後になければ新技術によって発生したビジネスチャンスの可能性が高い。ふんだんに技術的要素が盛り込まれたビジネスである場合、その技術のさらなる進化により潰される可能性が極めて高い。また一過性の需要により発生したビジネスである可能性も高い。その場合、次の10年を乗り切るだけの需要が、既にもう無いかもしれない。

■そのビジネスは社会にとって必須なのか。
⇒必要だからビジネスはある。必要なくなればぽいチョされて潰れるだけ。潰れなくとも安値で買いたたかれ巨大資本に消化されるだけ。社会がビジネスを捨てるのにはわけがある。捨てる場合、二つある。ニーズが無くなったか、それとも何者かに代替されたかの二つである。基本的に、ニーズが無くなる事はない。人が人であり続ける為に、常にニーズはある。満足は必須である。だからこそ、今までニーズがあったものが根本的に無くなると言う事はない。なので、何者かに代替されたと考えた方が良い(直近のノードで代替されるだけではなく、遠く離れた関連製品が代替され、その巻き添えを食う場合もある)。代替とは何か、それは置き換えられる事。その要素は主に二つを軸にして行われる。質と価格。質は価格以外の全ての要素を持っている。価格は価格である。より安く、より満足度を高めるものが出た場合、客はそちらに逃げる(この点でニッチビジネスもニッチな場所で満足度を高めつつ既存商品と価格勝負をしていると言える)。そうでない場合、スイッチングコスト等で防がなければならないが、それは気休めである。いずれは移行していくこととなる。

■技術が入り込む余地はあるのかないのか。
⇒代替が出現する要素として主に二つが挙げられる。技術と新しい仕組みがそれ。社会は恒常的に技術を深化させてくる。年々技術進歩は起こっており、これに抗う事は不可能である。だから常に既存技術を更新していかなければならない。もし、この更新が止まってしまった場合(≒技術的いきずまりが発生した場合)、そのビジネスは遅かれ早かれ終焉を迎える。新しい仕組みに関しても同様である。常に顧客のニーズは変化しており、それにビジネスは追いついていかなければならない。もし追いつけない場合は顧客側の満足度が減っていく事となる。そしていつのまにか、より満足を挙げられる仕組みが客をかっさらい、暴利を得て成長を始める事となる。これは非常に恐ろしい。常にビジネススキームの見直しと、顧客満足度の向上をどう図るかを考える必要がある。それに乗り遅れた場合、企業は死滅する可能性が極めて高い。長期になればなるほど、そうである。

■他企業のサービスで代替可能かどうか。
⇒基本的にはどんなビジネスでも数%の追加コストや満足度の減少で代替が可能である。

■代替されるの出れば誰にどれだけの追加コストがかかるのか。
⇒この点は非常に重要。誰がどれだけ追加コストを支払う必要があるのか。初期のみでかかるのか、それとも継続してかかるのか、これは非常に重要な部分である。例えば、そのビジネスが無くなった時、誰が困るのか。価格コムが無くなったら困る、アマゾンが無くなったら困る、グーグルが無くなったら困る、近くのスーパーがなくなったら困る、私にとっては必需品だから。それと同じ。その追加コストを企業が存在する事により顧客のコストを削減し満足させ、同時に企業も利益を得る。勿論、企業がなくなったら代替企業がすぐにその穴を埋める事になるが、それはしかるべきリソースにアクセスできる事が分かってから。既に良いポジションに既存企業がいる場合、アグレッシブに行くやつはいない(やっても通常、潰される)。

■参加している産業に追加で資本が投入される可能性があるかどうか。
⇒産業の成長性が内製可能である場合、追加資本は必要ない。それでも資本を投下してくる奴がいる場合は、注意する必要がある。投下された資本はそう簡単に撤退できない。四畳半で4人で呑んでた所に追加で10人が押し寄せるのと同じ。一人当たりの居場所は狭くなり、居所が悪くなる(=利益が出ない、赤字になる等)。※資本のインフレともとれる。

■アグレッシブに勝負を仕掛けてくる馬鹿な他社がいないかどうか。
⇒喧嘩はどこでも歓迎されない。

■企業の存在意義が明確かどうか。
⇒その会社が社会に貢献している事はどれだけあるのか。これは大事。結局、無くなったらどれだけ社会が困るのか。社会的に有益なのかどうか。皆とウィンウィンかどうか。

■外部要因による影響の頻度と規模が高いかどうか。
⇒政府、社会情勢、人口動態、嗜好、文化、法律、技術、税制、各種制度、仕入先、顧客、競合、内部体制、慣例、市場環境等がどの程度影響をするのかどうかは大事。逆にこれらのどれかを逆手に取れれば強い、絶対的に良いポジションを取っている事が最高である。


■社長が有能かどうか(経営戦略、資本政策において)
■社内体制は問題ないか
■客の満足度は他社と比べて高いか
■他社と比べて利益率は十分に高いか
■他社との決定的な違い(強み&弱みはどこか)⇒これが分からなければ話にならない、それがどの程度、他社との利益率差異に影響を与えているかも知るのが重要である
■売り手、買手ともに特定企業に依存していないか。
■主力製品やサービスが数年でコロコロ変わっていないかどうか(業態変化は至難の業だし、次でこける可能性が高い)。
■スイッチングコストはどの程度あるのか(初期コスト、継続コスト共に)

とにかく、何でも鼻に付く問題っぽいところ、平均値以下の部分が企業にあるのであれば、十分に注意する必要がある。何故ならばそこから企業は弱っていき、いずれ株主のリターンを減少させる。常に問題点をチェックし続ける必要がある。
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