テッペイの夏/敗者の涙【森へ行く道<141>】
私どもが住んでいる森は、標高100メートルにも満たない台地の上にあり、日向灘・太平洋が10キロほどの東方にあるから、海から昇った朝日の光が真横から差し込んでくる。真っ赤な朝焼け...
山の畑・森の畑/ケイタ君の畑から【森へ行く道<142>】
毎朝、朝食を作る。特別なことではない。 私は生まれ育った山の村から麓の町へ引っ越すまで、朝飯を作り、病気で寝ていた祖父母と3人の弟に食べさせ、それから40分ほどかかる山道を下...
無事です/地震・宮崎、由布院【空想の森から<181>】
由布院にいます。由布院は震度4。宮崎は震度5~6。かなりの揺れ。震源は日向灘沖とのこと。 ...
山は静かだった/8:8宮崎南部地震【空想の森から<182>】
福岡→日田→由布院→阿蘇→高千穂→椎葉を巡って宮崎に帰って来ました。3泊4日の旅でした。由布院で震度4の地震に遭遇、かなり激しい揺れを体験しましたが、関...
秋色の風/飯田龍太読本【かさこそ森の読書時間<14>】
福岡・日田・由布院・阿蘇・高千穂・椎葉と廻って帰った三泊四日の旅のあと、三日間は休養日としてどこにも行かず、家の二階に寝転んで本を読んだ。150点の「九州の民俗仮面」...
「ことば」は美しい/山本健吉:ことばの歳時記―文春文庫1983―【かさこそ森の読書時間<15>】
早朝、4時過ぎに目覚めた。まだ外は暗い。 枕辺に置いてある「ことばの歳時記」をはらはらと捲る。 「朝」に関することばが出ている。 古くは、この時間帯ならば、「あかつき」と...
平穏な誕生日/旧盆の15日という一日を過ごしたこと 【九州脊梁山地ヤマメ幻釣譚<番外>】
76歳の誕生日は、どこへも行かず、家にいて静かに過ごすことに決めていたら、ちょっと買い物に出かけたスーパーで、天然鮎を見つけた。このスーパーは、近海物の魚が並ぶので重宝している...
北へ/菅江真澄の旅【かさこそ森の読書時間<16>】
台風が、東北をかすめて東方海上へと去った。 その少し前には大雨による洪水に見舞われ、被害が出た模様だ。 2011年3月11日にこの地方を襲った地震と津波、原発の事故という未...
一枚の絵に込められた鎮魂と愛と平和への願い/アンパンマンと特攻機と卓球女子 【<風と森のアート´24-7>】
アンパンマンミュージアム発行の古い絵ハガキに印刷されたこの絵は、夕焼け空ではなく、朝焼...
懐かしきかな由布の山河/くいしんぼう村風物詩:中谷健太郎(2012:ゆふいん西方館)【かさこそ森の読書時間<17>】
本書に収められているのは、およそ半世紀前の大分県由布院盆地においてくり広げられた愛すべき物語の数々である。 しかしながら現代の湯布院を知る人は、 ――まさか。 と思ったり、 ...