橋下市長の「竹島(独島)の日韓共同管理」発言が、
そこかしこでバッシングされているようです。
韓国の完全な実効支配にある状況下で、
韓国が共同管理に応じるはずもなく、現実的な案とは思えませんが、
それでも「返せ、返せ」と言うだけに比べれば、
はるかに前向きな発言だと思います。
歴史を紐解けば、戦争でもするならともかく、
領土問題の解決には、100年単位の時間がかかります。
「共同管理が実現したあかつきには、
管理の主導権を日本が握り、ゆくゆくは主権を回復する」
そんな次世代、次々世代へとつないでゆくしたたかで、
長期的な展望の施策・計画が戦後の日本には欠けています。
もちろん橋下市長の発言に、そんな思惑があったかどうかはわかりません。
もしあったとしても、それは口が裂けても明かしてはならないことですから。
しかし、確実にいえることは、他国に実効支配された領土は、
「返せ」と抗議するだけでは、絶対に返ってこないということです。
国際法に基づいてなどと息巻いたところで、
国際世論も自国の損得に関係なければ、
よそ国の領土問題など真剣に取りあってはくれません。
60年間にわたって「返せ」と言い続けた挙句、
木で鼻をくくったように「解決済み」と言われてしまった北方領土。
私たちは、もっと北方領土問題の対応から学習すべきでしょう。
そして、逆もまた真なり。
尖閣諸島については、中国も武力行使するつもりがなければ、
さんざん日本を困らせたあとで、「共同」と「協力」などといった、
甘言をもちかけてくるでしょう。
外交は学校の学級会ではありません。
悲しいかな、腹黒いほうが勝つのです。
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