くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

パソコンだって机と一緒

2012-09-13 23:26:53 | これが会社で生きる道
机の上の片づけ具合を見れば、
仕事の力量がわかるとは、昔からよく言われることです。
しかし、意外と盲点なのがパソコンの中です。

机の上はきれいに整理していても、
パソコンの中は片付いていないという人はたくさんいます。
電子媒体は三次元的に物量が目に見えないので、
とにかく何でもかんでもとりあえず「保存」という人は多いようです。

その結果、目的の書類を探すのに時間を浪費したり、
検索をかけてもデータ量が多すぎてやたらと時間がかかったり。
上司から「あの書類あるか?」と聞かれて探すのに苦労したり、
開こうとして、砂時計が表示されたまま二人の間を長い沈黙が流れたり。

周囲は、意外とそんなところを見ています。

「よく手が止まっている」
「モニターをボーっと見ている時間が多い」
そんなふうに部下のことを愚痴る上司は案外多いものです。

仕事について考え事をして手が止まっているのか、
単にパソコンのパフォーマンスが悪くて手が止まっているのか、
はたから見ていればだいたいわかってしまいます。

「パソコンにも使われている、業務効率が悪いやつ」

そんな評価を下される前に、
机周りと同じように、不要なものはさっさと廃棄すべきです。
机周りの書類を引き出しに突っ込むように、
フォルダを作って詰め込んではいけません。


「やりたいこと」はあたりまえ

2012-09-12 23:35:49 | これが会社で生きる道
会社というところは、
自分のやりたいことを頑張る人間よりも、
やらなければいならないことを坦々とこなす人間を必要とし、
評価するところです。

しかし、学生時代は、
「自分らしさ」や「自分のやりたいこと」がもてはやされます。
そして、学生時代に一度刷り込まれた価値観は、
社会人になっても消えることはありません。

気がついた人間は生き残ります。

でもそのギャップに、安易に会社を辞め、
あるいは心を病んでいく人が少なくありません。


分の悪い奴ほどよく吠える

2012-09-11 23:28:05 | 総務のお仕事(いろいろ)
「そんなこと、どこにダメだと書いてあるんだ?」

長く総務の仕事をしていると、
耳にたこができるほど、この言葉を聞かされます。
そして聞くたびに、「またか・・・」と猛烈に不機嫌になってしまいます。

今回は、JALのクーポン券で出張用のチケットを買った社員に対し、
経費精算の申請は受け付けられないと返却したことへの反論です。
本人は、自分がこつこつとためたポイントを交換したクーポン券なので、
自分がチケット代を立て替えたことと同じだと主張します。

しかし、チケットの購入に現金の支出があったわけではなく、
あくまでもサービスとして付与されるポイントで購入したに過ぎません。

このようなケースを認めてしまうことは、
会社の経理処理を通して、サービスポイントの現金化を認めることと同じです。
いろいろな種類のポイントが、提携先のカードなどへ移行させ、
ひとつに集積できる現状を考えると、それを認めるわけにはいきません。

「そんなこと、どこにダメだと書いてあるんだ?」

確かにどこにも書いてありません。
なぜなら、規程が作られた当時は、このようなサービスはありませんでしたから。
規程に書かれているのは、正しい購入と精算の手順です。

「どうして規程に定められた正規の手順を踏まないの?
 規程に書いてないからやっていいのではなく、
 イレギュラーなことをするなら、その前に会社に確認すべきじゃないの?
 規程はそのために定められているんですよ」

そう説明したところで、食い下がっていた社員もしぶしぶ了承。
「ダメならダメと書いとけよ!」と捨て台詞を残して去っていきました。

「そんなこと、どこにダメだと書いてあるんだ?」
この言葉を耳にするたび、刑事ドラマでおなじみの犯人の台詞を思い出します。

「証拠はあるのか証拠は!証拠を見せてくれよ!」

これと同じです。




二条城展と江戸東京博物館

2012-09-09 22:29:24 | お出かけ
江戸東京博物館で開催中の「二条城展」に行って来ました。


素晴らしくバブリーな印象の「江戸東京博物館」(平成5年完成)
7階建の巨大な建物で、上階部分を柱に支えられたこの広大な空間は、
1階ではなく東京江戸広場と呼ばれる3階部分にあたります。
企画展示室(二条城展)はこの広場の下の1階、
常設展示室が広場の上部、5~6階部分になります。

(画像クリックで拡大)

世界遺産の二条城。
国宝の二の丸御殿をはじめ、22棟の建物が重要文化財に指定され、
3000面を超える障壁画のうち、1016面の障壁画が重要文化財になっています。

この展覧会では、重要文化財の障壁画を中心に、
絵画・彫刻をはじめとするさまざまな史料で築城から現在までを紹介しています。

 
(企画展示室は撮影禁止なのでパンフレットで紹介)

2000年以降、二条城の障壁画は、
複製品(模写)への入れ替えが進んでいるそうです。
貴重なオリジナルを適切な状態で保管し、劣化を防ぐためです。
したがって、障壁画の「実物」を間近で見る機会は、
今後ますます、このような特別展に限られるようになるでしょう。

やはりどんなに精巧に複製されようとも、オリジナルに勝るものはありません。
ひとつひとつの線や色は、数百年前に生きた画家がまさにそこに筆を運び、
ひとつひとつのキズや汚れは、それぞれについた理由があります。

原画と模写の区別がつくほど目が肥えているわけではありません。
しかし、いま自分の目に映っているものは、
慶喜公など、歴史上の人々が見た物と同じものだと思うと、
彼らと同じ時間と空間を共有しているような不思議な気持ちになります。
それがわざわざ足を運んで「実物」を見る醍醐味でもあります。



ついでに常設展示場も紹介します。
こちらは一部の展示品を除き、写真撮影はOKです。


常設展示室に入ると、いきなり日本橋が復元されています。


下から眺めるとこんな感じです。


日本橋をはさんで左側が江戸ゾーン。
写真は復元された芝居小屋の「中村座」です。


日本橋の右側が東京ゾーン。
写真は朝野新聞社(文明開化の頃の復元建物)です。

館内はとても広く、史料の展示だけでなく、
建物などの復元展示が多く、見聞きに加えて体感できるのが特徴です。
小さな子供から大人まで、楽しく学ぶことができます。


江戸時代の草子絵屋の実物大復元。


東京ゾーン(明治以降の東京)の展示も興味深いです。








党首選挙の報道の陰で

2012-09-08 21:51:17 | 政治経済のことも考えよう
どうやら国が買い取ることになった尖閣諸島。

尖閣諸島を平穏かつ安定的に実効支配するため、
すなわち、東京都が漁船の待避所や灯台を造ると中国が騒ぐため、
国が買い取って何も造らずに現状のまま放置する、
ということのようです。

東京都にそのまま買い取らせ、待避所や灯台を造らせ、
中国に対しては、東京都が都有地で勝手にやっていることで、
日本政府のあずかり知らぬこと・・・
と中国に対する国の体面を保ちつつ実効支配を強化する。

東京都が買い取れば、
そんなシナリオも作れたのではないかと思います。

そのようなシナリオは、いかにも中国や韓国ならやりそうな発想ですが、
日本はそういう対外的な駆け引きは思いつかない、あるいは、
思いついても実行するだけの胆力がないのが実情です。

また地権者の代理人も、政府から20億円で買い取りの打診があったとき、
「政府は人を馬鹿にしている。地権者はカネでは動かない」と言っていたはず。
50億円を提示されても外国に売らなかったというのは立派でしたが、
結局、相手が日本人なら少しでも高いほうが良いということでしょう。

民主党政権が風前の灯火となり、
次の政権体制がどうなるか混沌としている中、
政府も地権者も、あまりにも無責任だと思うのは私だけでしょうか。