くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

ある意味、人材豊富な民主党

2012-04-17 23:17:05 | 政治経済のことも考えよう
いまや少々の暴言や失言には驚かなくなった政治家の発言ですが、
前田国交相(74)の弁明には「ぶったまげ」ました。

それは、前田国交相が岐阜県下呂市長選の告示前に、
特定候補支援を依頼する文書へ署名し、
公職選挙法違反に問われていることに対する釈明の言葉です。

「文書の内容を確認しないまま署名したのは、 誠に軽率で深く反省している」

民主党の別の議員から秘書を通じて頼まれたもので、
文書の内容や送付には関与していないということを強調したいようですが、
とても74年も生きてきた経験豊かな人物の言葉とは思えません。

本当に彼は文書の内容を確認しなかったのでしょうか。

「公職選挙法のことくらい知っているし、
 文書の内容を知っていれば署名なんかしなかった」
彼はそう言いたかったに違いありません。

しかし、素直に「公職選挙法違反になるとは知らなかった」
と言えば「無知」「勉強不足」と言われるだけで済むものを、
なまじ見栄を張り、責任を回避しようとするものだから、
大臣としての資質はおろか、
社会人としての常識さえ疑われる結果となってしまうのです。

不祥事を起したときの謝罪としては最悪です。

下心のある謝罪は、必ず見透かされるものです。
謝罪では、責任回避をしようとした時点で、違った責任が生じます。
なぜなら、責任があるか否かは、自分で決めることではないからです。

一流大学を卒業して官僚になり、政治家になった彼は、
いわゆる社会常識も知らなければ、人への謝りかたも、責任の取り方も、
まるで知る必要もなく生きてきたのではないでしょうか。

そんな対応に見えます。


同じ穴のムジナでは?

2012-04-16 23:21:08 | 政治経済のことも考えよう
「(北朝鮮のミサイルが)もし日本に落ちていたら、
 政府は落ちてから『落ちたことがわかりました』と発表するのか。
 こんな対応で国民は守れない」

ある自民党幹部が、このように憤ったと報道されていました。

田中防衛相や政府・民主党を擁護するつもりはありませんが、
仮に自民党政権だったとしても、結果は似たり寄ったりだったのではないでしょうか。

政府は、ミサイル発射直後に米軍からその情報を伝えられていました。
それにもかかわらず、「わが国としては、発射を確認していない」と発表しています。

すなわちこれは、日本には自力で第三国のミサイル発射を探知する能力がなく、
発射されても、着弾する前に迎撃する自衛力がないということを意味しています。
今回の「情報伝達の不手際」という点では、防衛相や政府の責任もあるでしょうが、
それ以前に、日本の防衛力の見掛け倒しを憂慮すべきではないでしょうか。

日本は、防衛費だけを見れば世界第6位(2011年)の軍事大国ですが、
その大半は自衛隊員の人件費に消えてしまっており、艦船・航空機、
銃火器類などの装備や防衛システムにお金をかけているわけではありません。
ましてや、戦力が世界第6位というわけではないのです。

そういう意味では、現在の日本の国防力の心細さは、
民主党政権に始まった話ではなく、連綿と続いた自民党政権の責任でもあり、
自衛隊を「税金のムダ遣い」と否定してきた一部の国民の責任でもあります。
その根幹の部分にほおかぶりをし、政府・民主党を非難する資格は誰にもありません。

自民党政権だったら日本が守れるのでしょうか。
「民主党よりも、ちょっとだけマシ」という程度ではないでしょうか。

東日本大震災では、自衛隊の活躍が拍手喝さいをあびました。
あれも自衛隊の仕事ですが、自衛隊は「災害復旧救助隊」ではありません。
いくら復旧・救助の訓練や装備を充実したところで、
悪意を持った第三者から国民を守れるわけではありません。

ましてや米軍が、日本を狙うミサイルを探知し、
自衛隊に先駆けて打ち落としてくれるはずもないのです。

そのことを私たちは自覚する必要があるのではないでしょうか。
ミサイルが飛び交うようになってからでは遅いのです。



桜 ~ 一週間後

2012-04-15 22:17:04 | お出かけ
先週の満開から一週間。
桜の季節は瞬く間に過ぎてゆきました。

 (画像クリックで拡大します)
先週(4月8日)の桜。そして・・・

     ↓

今日(4月15日)の桜。
パッと咲いて、パッと散る。
この季節になると、「日本人だなあ・・・」と毎年思います。


野生化した菜の花は地味だけれど、どこかしら力強さがあります。


桜が散ると、いよいよ春爛漫の季節です。


両親の宝物

2012-04-14 15:55:58 | つれづれなるまま
実家に帰ったとき、
年老いた母が、茶色く変色したよれよれの紙袋を出してきました。
それは両親が預金通帳など、大事なものを入れておく袋でした。

「もうこれからはお金なんかいらん。 全部おまえたち(兄弟)にやるよ。
 かあちゃんは、これだけあればいいんだ」

そう言って袋から出したのは、
色あせた一枚の写真と一通の手紙でした。

写真には中学生の私と祖父(母の実父)が、
母の実家の玄関先で並んで写っていました。
手紙は、私が社会人になって初めて管理職に昇進したとき、
両親にあてて報告と感謝の言葉を綴ったものでした。

「それから、これがとうちゃんの大事なもの」

そう言って母が袋から出したのは、
父が若いころに収集した何枚もの古銭でした。

「こんなもの、いつまでも持っていたってしょうがないのにねえ」

あきれたように言う母のそばで、
年老いた父は無言で新聞を読んでいます。

80歳を超えても男とはそういうものなのか。
私には、父の気持ちがなんとなく理解できるのでした。



低所得者は「物乞い」ではない!

2012-04-13 23:26:19 | 政治経済のことも考えよう
報道によれば、
政府・民主党は、2014年に消費税を8%に上げた場合、
低所得者対策として約3千万人に対して、
年1万円の給付金を配る案を軸に検討に入ったといいます。

        ニュース元はこちら→ asahicom(朝日新聞社)

札びらで人の顔をはたくような政策しかとれない政治には、
腹立たしさを通り越して、ほとほと愛想がつきます。

低所得者は「物乞い」ではありません。
「貧困家庭には、現金を配ればいい」 という発想は、
あまりにも浅薄で、国民を見下した考え方です。

必要なのは、持続性のあるシステム(仕組み)づくりであって、
一過性の「安易」「安直」な、まやかしの施策ではありません。

今回の消費税増税ひとつとっても、
食料品などの生活必需品の税率は据え置き、
その分の税率は嗜好品や贅沢品に上乗せするなど、
方法はいくらでもあります。

諸外国では実施されている制度にもかかわらず、
「運用が複雑になって手間がかかる」 などといっては、
制度設計も検討しないで切り捨てるのは、怠慢の極みです。

「国民をばかにするな!」
私たちは、もっと怒りの声をあげるべきだと思います。

そして私たち自身が、
「『くれる』というものは、もらっておこう」 という考えを捨てなければ、
この国の政治も、経済も、一向によくなるはずがありません。