くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

宗教と日本人

2012-10-22 23:59:59 | つれづれなるまま
日本の自殺率が、欧米諸国に比べて断トツに高い理由として、
「宗教上の背景が違うから」とする説はよく知られています。

すなわち、キリスト教やイスラム教、ユダヤ教を精神の支柱とする民族は、
自殺が殺人に等しい罪とされ、宗教で固く禁じられているのに対して、
日本ではほとんどの人が、彼らほど信仰に厚くないからだという理由です。

また、欧米諸国では、いずれの宗教であれ、
信仰を持たない人間は信用されないといいます。

しかし日本では、人々の信仰が厚くなくても、
大きな災害に見舞われれば人々は助け合い、
暴動や略奪が起きることもありません。
夜道もひとりで出歩くことができるほど安全だし、
誰かの忘れ物を自分の懐に入れてしまう者もいません。

つまるところ、日本人は信仰の後ろ盾がなくても、
信仰に厚いはずの欧米諸国やイスラム諸国よりもずっと安全で、
安心して暮らせる社会をつくってきました。

このような国は、世界史上ほとんど例がありません。

確かに私たちは宗教に無頓着です。
クリスマスもすれば初詣にも行き、
結婚式では賛美歌を歌いながら、
葬式には掌を合わせて念仏を唱えます。

しかし、それを諸外国に対して恥じることはありません。
世界史上まれに見る精神性に対し、
もっと自信を持って胸をはればよいのです。