ソフトバンクが米携帯電話3位のスプリント・ネクステルと、
同社を200億ドル(1兆5600億円)で買収することで合意しました。
すでに日本の3メガバンクはソフトバンクに対し、買収資金として、
1兆5000億円規模の融資の方向で検討に入ったとも伝えられています。
1000万円程度の住宅ローンにさえ思い悩む庶民にとっては、
とても思い量ることのできない、とてつもない額の借金です。
そういえば以前、小さな化学繊維会社を経営する親戚が、
こんなことを言っていたのを思い出しました。
「商売に借金はつきもの」
「カネを借りて投資し、返済しながらまたカネを借りて投資するのが商売」
「何から何まで自分のカネでやろうとしたら、商売なんてできない」
要するに、借りたカネは返すのがあたりまえだけれども、
借金することを重荷に感じてしまうような人間は、
商売人には向いていないのだそうです。
これを聞いて、住宅ローンはもとより、
クレジットカードでの買物ですら敬遠するほどの借金嫌いの私は、
商売人は、勤め人とは人間の種類が違うと感じたものでした。
ときどき脱サラして起業したいという人を見聞きします。
商売の内容以前に、
成功の可否は意外とこんなところにあるのかも知れません。
ところで先のソフトバンクの孫社長。
ことあるごとにバッシングされることも多いようですが、
そもそも2兆円の借り入れのリスクを取ることができるような人間を、
一介の月給取りが理解できるわけがないのです。