モトログ ~ある診断士の終わりなき挑戦~

【1320冊目】良い経済学 悪い経済学


kurogenkokuです。
1320冊目は・・・。

 

良い経済学 悪い経済学
ポール クルーグマン 著 日経ビジネス人文庫


最近、漫画ばかり読んでいたので、この連休は経済学の勉強なども。本書を読むのは2回目ですが、あらためて勉強になるなぁと感じました。
要約してしまうと、国家間の競争において、生産性、技術、製品の質で他国より劣っていても、ある範囲の製品を世界市場で販売することは可能で、「長期的」には貿易収支のバランスを取り戻せるということです。これは貿易がゼロサムゲームではなく、ひとつの国の利益が他の国の損失になるわけではないことを意味しています。
→ただし所得の分配という要素を無視しているので、国全体としては利益になる変化であっても、「短期的」に見て、国内に勝者と敗者が生まれる場合があることは、クルーグマンは指摘しています


生産性の高さが重要になるのは、他国との競争に勝てるようになるからではなく、国内の生産を増やし、消費を増やせるようになるからと指摘されている点にも注目です。

 

【目次】
I ゼロ・サム社会の幻想
 第1章 競争力という危険な幻想
 第2章 反論に答える
 第3章 貿易、雇用、賃金
 第4章 第三世界の成長は第一世界の繁栄を脅かすか
 第5章 貿易をめぐる衝突の幻想
II 良い経済理論と悪い経済理論
 第6章 アメリカの競争力の神話と現実
 第7章 経済学の往復外交
 第8章 大学生が貿易について学ばなければならない常識
III 新興経済圏
 第9章 常識への挑戦
 第10章 NAFTAの実体
 第11章 アジアの奇跡という幻想
IV 技術と社会
 第12章 技術の復讐
 第13章 世界経済のローカル化


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「読書部」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事