大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

正しいウォーキングを学ぼう

2014年12月09日 | 遊び
一万歩クラブのみなさん、毎日一万歩目指して歩いてますか?
会員の方も、そうでない方も、歩いている人もこれから歩こうと思っている人にも、オススメのウォーキング講座があります。
来年の話ですが、先着順ですからぜひ早めの申し込みをお願いします。

ケインズ伝(6)

2014年12月08日 | 労働者福祉
ある忘年会で面白い二人の若者と出会いました。
若者といっても30代の既婚者です。
ひとりはYahooのSE経験者で、もうひとりもソフトバンクのSEです。
IT業界ですからその働き方も異色ですが、経営スタイルも異色です。
両社とも議題に関係するスタッフには、正規であろうが非正規であろうが、激論が飛び交う経営会議の内容のすべてが開示されるといいます。
時には経営会議に参加を求められることもあるそうです。
与えられたノルマは厳しいけれども、ふたりのオンとオフは実に明快で、私生活もエンジョイしている模様でした。
ふたりの奥さんたちも幸せそうでしたし、仕事と離れた趣味やボランティアの世界も大切にしていました。
豊かさよりも幸福感とか充実感を追い求めるタイプの若者たちに触れて、私も十分に楽しませてもらいました。
まだまだ日本も捨てたもんじゃありませんね。

さて「ケインズ伝」の続きです。

ケインズ理論には、資本主義システムを不安定性、不確実性、複雑性に満ちたものとしてとらえる、という側面があります。
これが今の世界経済の金融破綻を経験する中で多くの経済学者たちの注目を浴びています。
今回の危機で、人間の行動をどう説明するのかについて、そして、経済学で道徳的な判断が果たす役割について、幅広い問題が注目されています。
経済成長、グローバル化、正義、環境などにどのような姿勢をとるかも問われています。
ケインズはこれらの点についてどう考えていたのかといえば、経済成長だけを追求しているとき、人間にとって重要な目的のうち何が犠牲になるかを考えていました。
経済成長が目的のための手段だとしたら、目的は何であり、どれだけ成長すれば十分なのでしょうか。

一時は各国政府がこぞって採用したケインズ経済学は、なぜ古典派経済学と自由主義原理に敗れたのでしょうか。
そしていまなぜ復活しようとしているのかを、私たちは学ぶ必要があります。

ケインズは偉大な経済学者であるとともに哲学者でした。
ケインズの哲学的、経済的、政治的思考は、実際には存在しえない理想化された世界ではなく、私たちが現実に暮らしている世界に基礎を置いています。
ケインズの哲学においては、「不確実性」が実質的に人間のすべての信念と行動に広がっています。
われわれは永遠に様々な不確実性の網に囚われています。

ケインズの「確率論」もこの「不確実性」という概念と結びついています。
ケインズによれば、われわれの論理的直感が十分に強くなければ、われわれは確率を知覚することができないといいます。
彼の著作を貫く中心的なテーマは、理論的あるいは実践的な「合理性」です。
彼の哲学は、「不確実性」下における「合理的」な信念と活動の理論と考えてもよいかと思います。
それは人間社会にも科学にも永遠に関連するテーマです。

戦う前に負けている

2014年12月05日 | 政治
群馬県での一コマ。
群馬といえばスバルです。

初めての群馬県庁の立派さに驚きました。
手前は昭和県庁。

小選挙区は5区ありますが、民主党の候補者は二人だけです。
これで比例票をどうして拾うのでしょうか?
しかも話題騒然の小渕選挙区にも擁立していませんでした。

連合静岡が貫き通して全区擁立した静岡県が誇らしく思えました。
苦しいけれども頑張ろう!
頑張った分だけ票が出る!

ケインズ伝(5)

2014年12月04日 | 労働者福祉
労福協東部ブロック総会で、群馬県高崎に来ました。

東部ブロック新会長に黒河さんが選出され、私も副会長としてこれから黒河さんらと共に、労働者自主福祉運動を推進していきたいと思います。

さて「ケインズ伝」の続きです。

結局、幾多の理由により、アメリカ(第2次大戦後の事実上唯一の債権国)は、ケインズ案を拒否しました。
そして、その結果できた戦後秩序の大部分はアメリカのビジョンの産物です。
ICUでは、準備金の量ではなく、貿易量に依存する当座貸越機能を通じて(各国の準備金に即座に追加される)流動性が創造されます。
こうしたICUの「銀行原理」は拠出資本原理にとって代わりました。

新設された国際通貨基金(IMF)は国際収支に問題を抱えた国々にたいし、バンコールではなく国々の通貨で短期貸付を行うことを要請しました。
債権国にはいかなる制裁も加えられなかったのです。
そして、為替調整の可能性ではなく為替相場の安定性に、より大きな力点が置かれたのです。
要するに、アメリカはケインズによって構想された「真に国際的な政府という真正な機関」ではなく、世界の貨幣的安定性の監視者として行動したのであります。

結果的に、ブレトンウッズ体制はアメリカの金準備の継続的流出という重みによって崩壊しました。
ブレトンウッズ体制の終焉以降、アメリカ経済は貿易相手国が輸出主導成長戦略によって繁栄するのを援助し、グローバルな成長の機関車の役割を演じました。
しかし、この種の国際経済関係の「グローバルな相互依存」パターンは明らかに不安定であり高くつくものになるのです。
米国でもケインズの時代はありましたが、次第にアメリカの風土に根ざしているともいえる市場優位の考えが、サムエルソンの新古典派総合から、フリードマンを代表とするマネタリズム、そしてレーガン大統領の新自由主義へと結びついていきます。
90年前後には社会主義体制の崩壊を迎え、この動きはいっそう加速度を増しました。
とりわけ「金融のグローバリゼーション」はそれを象徴するものです。
「自由」は暴走をし、存在しない市場も市場として扱われ、透明性は無視されていきました。

ケインズ伝(4)

2014年12月04日 | 労働者福祉
「フードバンクふじのくに」に対する静岡県の支援について、3日(昨日)の県議会で取り上げてくれた櫻町県議の質問風景です。

労福協も8月の県知事要請で取り上げましたが、こうして一歩ずつ進んでいくんですね。
悲しいことに生活保護世帯が161万世帯となり、過去最高を更新し続けております。
フードバンクからの食品はこれらの生活保護世帯には提供されていません。
それはあくまで行政の範疇ですし、二重保護になりうるからです。
しかしその一歩手前にいる方々も想像以上に増えています。
今年5月からスタートして6ヶ月間で9トンもの食品がこれら生活困窮者の手に渡りました。
みなさんの善意がこうした形で困った方々に届けられていることをぜひ県行政にも理解して欲しいと思います。

さて「ケインズ伝」の続きです。

1940年、ケインズは「大蔵大臣諮問会議」の委員を引き受けます。
このなかで新しい国際通貨体制の構築で重要な仕事を果たしました。

ケインズ案では、国際収支の赤字・黒字は、新設される国際精算同盟(ICU)において新たに造られる、国際標準として機能する銀行貨幣(バンコール)建ての精算勘定にて決済されることになっていました。
この改革の革命的なところは、ICUが国際貿易で必要となる準備金を創造し、それによって流動性への新たなグローバルな闘争の機会を根絶する点にありました。
「すべての国の間に、より健全な政治経済」を建設しようとするケインズの試みにとって決定的なことは、債権国も債務国とともに調整負担を共有すべしとする要請です。
債権国は自国通貨の切り上げと対外投資を封鎖しないことが認められ、ときにはそれらを要求されることになっていました。
しかも過剰な債権を保有すると高い利子率が課されることになっていました。
ケインズ案は債務国に対し対照的な義務を付与しています。
厳格なコントロールにより、新しいシステムの本質的特徴として、債務国から債権国への望ましくない資本流入を阻止することになっていました。

ケインズ案で最も重要なものは、そのプロジェクトのスキームによって提供される「全員にとって無償の恩恵」であろう資金を利用できるという点です。
資金を利用するかぎり、余剰をいかに利用するかという選択に関して債権国の自由を侵害することもないのです。
外観に反して、ケインズ案は双方勝ち組になる状況を設定していました。
つまり、債務国は債権国の余剰を再循環させることによって可能となる当座貸越機能に頼ることができるし、債権国には劇的な緊縮プログラムの実施によって自らのポジションを矯正する必要に迫られたとすれば購入できなかったであろう債務国に対し、財を輸出する可能性が与えられるからです。

もし仮にこのケインズ案が通れば、国際間の貿易の決済は米ドルではなく、決済用にのみ通用する国際標準通貨バンコールになっていたはずです。
為替レートは貿易量によって決定されて、儲け過ぎも抑制される仕組みでした。
当然、自国貨幣で外国通貨を売り買いするようなマネーゲームは存在しなかったはずです。