大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

国富が減る時代

2014年04月24日 | 労働者福祉
『我が国は「貿易立国」で成り立っています』と私たちは学校で教わってきました。
資源のない日本は外国から原材料を輸入して、それを巧みに加工して製品輸出し、その利益で国の経済を維持していきます。
それがこれまでの日本経済の構造でした。
そして「貿易立国」の時代に巨額な貿易黒字を蓄積しました。
平成24年末で296兆円という日本の対外資産は、世界一で、第2位中国(150兆円)の約2倍あります。
しかしその蓄積された国富もいつかは取り崩されていくでしょう。

「双子の赤字」とはアメリカのことだと思っていたら、いつの間にか日本でもそのリスクが高まってきました。
財政赤字と経常赤字のふたつの赤字を「双子の赤字」と呼びますが、そうなってくると国債を国内で消化していくことが難しくなります。
国内で消化できなくなるとリスクプレミアムで金利が上昇します。
金利が上昇すると財政赤字はさらに拡大し、日本経済は悪循環に陥ります。
それが突然起こるということではないでしょうが、じわじわと国富が減る時代に入っていく気配がします。

富が減る中で、どう国家を運営するのか?
家計で考えてみればわかりますが、これまでは富が増えるのを前提に生活してきましたが、これからは貯蓄を取り崩しながらの生活への転換です。
富が減るということは暮らし方を変えていくということです。

もうすでに私たちの生活も変えざるを得ない現象が現れています。
家計でいえば収入であり、働く人たちの年収です。
                  
  (ワークライフ研究所提供)

一年勤続者とは、一年間を継続して働いていたという労働者であり、勤続1年とは違います。
この12年間で上位から下位へ軒並み年収がダウンしています。
特に下位300万円以下の層に「生活困窮者」が存在しています。
労働運動の力で上昇スパイラルをつくりだすとともに、労働者の連帯の力で「生活困窮者」を支え合うような仕組みが早急に求められています。

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