大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

政治とはなにか(4)

2016年05月27日 | 政治

中世の封建社会は主君(王)と家臣(領主)の支配=服従関係で成り立っていた。
革命前のフランス社会は図示したような構造で成り立っており、領主の下に「士農工商」の平民が支配=服従の関係で存在する身分制度を持っていた。
しかし新エネルギーの発見と産業革命は根底から社会制度を変えていき、富を持ち裕福な資本家と何も持たないが圧倒的多数の労働者が国家の構成員の中心となっていく。
次第に人々はこれまでの社会構造に疑問を抱き始め、特権身分への課税を要求するが猛反発を受ける。
当時の議会は「三部会」と呼ばれる伝統的な身分制議会で、各身分ごとにそれぞれ一票の権利があるというものだった。
だから聖職者と貴族が反対すれば、「第3身分」の声は届かないことになる。
「第3身分」の人々はその決議に個人別投票を求めたがそれもならず、対抗策として平民と一部の特権階級者とで「国民議会」を設立させた。
「国民議会」は憲法制定に着手するが、これに反対する特権身分と対立しフランス革命がおこる。

革命は成功し、封建的特権は廃止され、「フランス人権宣言」が採択される。
これは「アメリカ独立戦争」と「啓蒙思想」の流れを汲んだもので、近代民主主義の原点ともなっている。
人権宣言は17条からなり、内容は以下を宣言したものである。
・人間の普遍的な自由や平等
・圧制への抵抗権
・国民主権
・法の支配
・権力分立
・私有財産の不可侵

(つづく)