暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

低い空

2023年02月04日 | 古民家
 憂鬱な重たい雲が降って来る・・・鈍色の海に白波が切れて・・・
隠れた青い空の行方に、しどろもどろの毎日は・・・
暮らしに華やかさを求めようとして・・・うつむく仕草に華を感じると・・・
日本の伝統の・・・あくまでも質素な色合いが見て取れる・・・。

派手さは無くて・・・無難なところも感じられない、驚きや冒険もありそうで無さそうで・・・
悪戯や遊び心を覗くには解りづらく・・・
そんな武骨な手仕事に・・・謙虚だとか、つましいとささやかれても・・・
名も無い技が・・・解体の時期に日の目を見る・・・。

移築が生れなくなると・・・手仕事の証をひっそり残して来た跡を見過ごして・・・
世に残されて来た国宝級の文化が目立って・・・町で華やかな手仕事の技は・・・
見知らぬ間に、ずいぶんと失われて来たのかも知れない・・・。
棟梁や大黒柱・・・小屋束に残されて来た住まいの記録は・・・
ガヤガヤとせわしない住機に音をかき消されて・・・森が育てた大切な木々も・・・
人が育んだ暮らしの跡も、バラバラと空に舞って・・・ねずみ色の雲に吸い込まれると・・・
空は益々低くなってしまうのかも知れない。

コメント
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