暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

柔らかな

2019年01月31日 | 古民家

 畳の部屋が一時・・・日本の家から無くなるような流行がありました・・・。

掃除の面・・・手入れの費用・・・お洒落じゃ無いなど・・・

合理的な考えか・・・時代の流れなのか・・・?和室を造らない住まいが増えました・・・。

土間の生活は・・・・そこにむムシロを敷いて作業をしたり・・・生活の場としていました・・・。

板の間が普段使いの部屋となって・・・・畳敷きの部屋は奥座敷・・・特別な場でもあります・・・。

生活が少しづつ変化して・・・どの部屋にも畳が入る様になって・・・・

茶室や・・・富裕層の遊び心・・・・富の象徴と言われるような、趣向を凝らしたような仕上げも多く・・・

縁の無い畳・・・・半畳の畳・・・ゴザの編みを変化させた模様の畳まであります・・・。

日本=畳(和室)のように思いますが・・・自分の田舎では・・・畳を敷いた上に絨毯を敷いて・・・

寒さ対策なのか・・・畳表が痛むのを避けたかったのか・・・?

せっかくの畳が死んでいるような気がしましたが・・・

畳は落ち着くね・・・新しい畳の香りはいやされるよね・・・なんて言うのは・・・

実生活では、そこまで関係なく・・・絨毯を敷いてしまう・・・そんなものかと思う時もあります・・・。

文化は時代とともに変化していきます・・・。

永遠に同じという事はありません・・・・。

職人さんの技術もおなじで・・・・基本を知って・・・自分なりに変化させ・・・

時代に合わせ・・・要望に合わせながら、伝統を守って行くのだと思います・・・。

聞いたお話ですが・・・昭和30年頃まで・・・電柱は杉の丸太を使っていました・・・。

それが使われなくなり・・・ある程度手入れされていたものが、放置されていたそうです・・・。

たまたま、製材してみると・・・ピンク色の赤身・・・ヒノキのようなツヤ肌・・・

節はあるものの・・・・材を選べば良質な素材として使える木材でした・・・。

使い方は1つではありません・・・良いか悪いかは別として・・・畳を廊下に敷き込んだり・・・

お風呂場に敷き込んであったり・・・(素材はイ草ではありませんが・・)使い道は様々・・・。

柔軟な考え方が・・・伝統や文化を残す鍵になると想います。

 

 

 

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路地裏

2019年01月30日 | 古民家

 子供の頃に路地裏を走り回っていました・・・

道路では無く・・・私道でも無く・・・建築的に言えば市道でも無く・・・?

家と家の間を通り抜けて・・・近道だったり・・・鬼ごっこ・かくれんぼの場所だったり・・・

地域の方々だけが利用して・・・雑談の場所で・・・顔を合わせていつも変わらない時間を過ごす場所だったり・・・

地方や・・・下町に行けば・・・ふらっと歩いたあちこちに裏路地があります・・・。

手を伸ばせば触れるくらい・・・見知らぬ方の家の窓を横目に裏路地を歩くと・・・

懐かしい思い出と・・・意味の無い安心感があります・・・。

急に窓を開けられて・・・ビックッとしたりもしますが・・・家の前にある花や自転車・・・・

人が暮らす息遣いが感じられる・・・・その空気感が心地よいのかもしれません・・・。

敷地境界ギリギリまで建物が建てられるようになって・・・権利関係の世知辛さ・・・防災の意味もあって・・・

新しい町で、裏路地が出来る事はありません・・・。

区画整理が進んで・・・道路が出来る事で代替地に移転したり・・・美しい町・・・綺麗な街・・・

安心安全な街作りと声を上げながら・・・・画一的な街作りで・・・

他人様に迷惑をかける事のないような・・・寂しい街作りになって来たように思います・・・。

人が人を信用出来ない事件や事故が頻繁に起きれば・・・人との関わりを持たないほうが楽・・・安心・・・

そんな気持ちになるのは当然です・・・。

でも、大切なのは育った環境・・・・その環境造りは・・・家族や・・・地域が関わらなくなって変化してきたのかなと思えば・・・

裏路地のような曖昧な空間造りが・・・人の心に与える何か見えない安心感や安らぎを生む力があったように想います。

 

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方向

2019年01月29日 | 古民家

 電気自動車を、多く見かけるようになって来ました・・・。

まだまだガソリン車がなくなる事は無いと思いますが・・・

子供の頃に聞かされた話では・・・大人になる頃には石油がなくなって大変になると・・・

だから、資源は大切にしましょう・・・それが・・・

価格変動はあっても・・・普通に車にも乗れて・・・石油製品も手に入いりますね・・・。

最初に自分の家にあった車で覚えているのは・・・今で言う「軽」だったと思います・・・。(スバルの何かだったかも・・・。)

車がようやく一般に普及し始めた頃の車は・・・軽のような大きさで・・・

排気量も、今の軽よりも少ない360cc~辺りで・・・2人乗り・・・4人乗りがほとんどでした・・・。

実用的にモノや人を運ぶ事が目的で・・・ドライブ・・・旅行と言うような感じではなかったように思います・・・。

世の中景が気良くなると・・・よからぬ事を考える輩が出てきて・・・車もいろんな発想なのか・・・

遊び心なのか・・・工夫を凝らした車種が多くて・・・これはもう趣味の世界だったと思います・・・。

最近では、そんな変わったガソリン車の価格が高騰していますが・・・

今では、単なる移動手段としての車・・・ハイブリッドや電気自動車・・・水素自動車・・・

時代が流れて・・・車本来の使い方・・・運ぶ・・・移動に戻ってきています・・・。

住まいも・・・雨風・・・身を守る空間としての住まいから・・・

快適に暮らせる空間として・・・趣味を満喫する空間と、様変わりしてきました・・・。

エアコン1台で・・・夏も冬も暮らせる空間作りには・・・伝統技術はあまり必要ありません・・・

手間隙のかかる伝統工法の土壁・・・手刻みの材料は必要ありません・・・

スマホで家電製品の操作が出来たり・・・近づくだけで玄関の鍵の開け閉めが出来たり・・・

遠隔操作のカメラで、室内の状況が確認できたり・・・いろんな工夫がされています・・・。(よからぬ発想では無いのですが・・・?)

車がたどった歴史と同じように・・・住まいの歴史も・・・シンプルに暮らせるような生活に戻るのか・・・

これから住まい造りはどの方向へ行ってしまうのでしょうか・・・?

 

 

 

 

 

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覚悟

2019年01月28日 | 古民家

 常識が常識では無くなって来ている世の中・・・

科学的な根拠で多くのことが解明されると・・・健康に良いと思われていたことが・・

実は体にすごく悪い影響を与えてしまったり・・・

体には良くないと言われてきた行動も・・・実は全く影響が無かったり・・・

教育的指導として・・・罵倒や張り手など・・・愛情のこもった熱血指導を受けてきた世代・・・

先輩からの熱心な練習も受けてきた方々も多いと思いますが・・・

パワハラや虐待・・・いじめ・・・名前が変わって、犯罪行為になってしまいました・・・。

芸能の道・・・年齢は関係なく、早く入門したほうが兄さんになるそうです・・・。

スポーツの世界の年功序列・・・先輩、後輩の関係はかなり厳しいものがあるようですが・・・

それも・・・この所、暴力事件の矢面に立つ場面も多く・・・今までのような練習・指導方法のようには行かないようです・・・。

職人の世界の人材不足は著しく・・・建設現場で外人さんを見かける場面も多くなってきています・・・。

解体・廃材処理・・・足場の組み立て・・・防水工事など・・・比較的大きな建設現場での作業に従事していますが

一般の住宅現場では・・・お施主様に、直接会う機会のある職種では、まだ少ないように思えます・・・。

もくもくと一生懸命働く姿を見ていると・・・素直で・・・まじめな方々なのだと関心することもあります・・・。

伝統技術に目を向ける若者がいなくはありませんが・・・好奇心旺盛で・・・遊びたい盛り・・・

身のまわりに刺激的なモノが多ければ・・・5年~10年と・・・地味な修行をする事を苦痛と思って・・・

別の仕事に向かう子がいても仕方が無く・・・長続きしない子が多いそうで・・・

まじめな外国人さんは、就労の規制で・・・長くても5年ほどで帰国してしまい・・・

伝統技術に従事するのも、なかなか難しいのかな・・・と思います・・・。

伝統芸能の世界も・・・親から受け継いで・・・選択の余地なし・・・今でもそんな古典的な考えです・・・。

派手な世界でも・・・そのプレッシャーやストレスは自分達には解からない重圧があるのだと思います・・・。

どの世界・・・仕事もそうですが・・・覚悟を決めてやるか・・・やめるか・・・時代と共に考え方は変化します・・・。

基本を押さえ・・・自分なりに技術を磨き、変化させる・・・

決心する覚悟を表す事で・・・・・・その人の考え・行動すべてが常識近づき・・・・・

新しい道が切り開かれるのかな・・と想います。

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国産材

2019年01月27日 | 古民家

 国産の杉を使って家具を作ろう・・・そんな取り組みをされている方のお話をお聞きしました・・・。

家具に使われる材料で、一般的なものはどんな種類があると思われますか・・・?

ナラ・タモが比較的多くて・・・パインやメープル・・・

高価な材料では・・・チークやウォルナット・栗・桜(チェリー)などでしょうか・・・?

日本の家具で良く見かけるのは・・・欅や桐(桐は箪笥がほとんどですね)・檜や栗・・・柿も高級材でたまに見かけます・・・。

木目が美しく・・・乾燥や湿気などで狂いが少なく・・・密度がある程度大きいほうが加工もしやすいですね・・・・。

家具や建具には、木材の種類もそうですが・・・節も少なく・・・美しい木肌の部分が使われるので・・・

材料の値段も上がり・・・硬い材料であれば・・・その加工の手間や技術に対しての費用も当然上がってきます・・・。

どうして杉の家具は少なかったのでしょうか・・・?

杉は柔らかく密度がそこまで大きくは無いので・・・傷が付きやすく・・・

湿気などの影響を受けて・・・収縮や反りが発生しやすく・・・家具としての性能が保てなくなる・・・

そんな理由があるのだと思います・・・。(その反面、肌さわりがやさしく、空気を含んで温もりあるのが特徴ですね。)

木造住宅で使われてきた木材の適材適所ではありませんが・・・

柱は杉・檜・・・高価な材で欅・・・梁には松や欅・・・たまに見かける檜・・・そんな感じで・・

杉材は梁に使われる事がそんなにありませんでした・・・。(曲げに対する強度不足が大きな理由でしょうか。)

杉の植林を推奨してきた国ですが・・・使われる事の少なくなった杉材の有効利用を見出せないまま・・・

伐採時期を迎えた木材が、山の中で眠っています・・・。

手入れされず・・・放置されてしまえば、山自体が疲弊して・・・土砂崩れや・・・水害の原因となってしまいます・・。

そんな杉を、多くの方が・・・いろんな工夫で消費を促し・・・循環させようと・・・林業の衰退を防ごうとして・・・

一つの動きとして、杉の家具を造ろうとしています・・・。

肯定も否定もこの場ではしませんが・・・杉材を高圧で圧縮して密度を高め・・・収縮の少ない部材に加工して・・・

家具に使おうと取り組んでいる家具屋さんがあります・・・。

熱したローラーで杉板の表面に圧力を加え・・・表面の強度を少し上げて・・・うづくり加工されたフローリングがあります・・・。

それぞれ良いところ・・・あまり感心しないところがありますが・・・

1本として同じものが無くて・・・個性ある木材・・・個々の特性をしっかり見極め・・・

木裏・・木表くらいは読み取って使う・・・それ以外にも、新旧の技術・・・工夫を惜しまず・・・

家具や住まい・・・それ以外にも、日本の木材の良さを発揮できる場所をたくさん造っていければと想います。

 

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