暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

噛む

2022年09月30日 | 古民家
 時を噛み・・・あえぐ様子で進もうと、あがいてももがいても・・・
大したことでは無く針は進んで・・・たまにカリカリとネジを巻きながら・・・
過ごして進んだ歩みの速さにつまずき・・・
解りづらい変化に戸惑いを感じていても・・・素知らぬ振りを抱えたまま、また時を食んで行く・・・。

季節のご馳走が並んで・・・頂く事のありがたさに鈍感になり・・・
何を食べているのかさえ答えられない食卓が並んでいる・・・。
魚の名前も・・・野菜の姿もおぼろげで、育てる喜びも・・・刈る楽しみも・・・
作る満足も持てないまま・・・成長してしまう・・・。

水や空気に味覚を感じられる素の感覚は・・・
自然の豊かさに守られて・・・人では造り出せない自然からの贈り物・・・。
壊すのは一瞬で・・・戻すには一度の人生では足りないほどで・・・
海や川や森の・・・静かで語らない恥ずかしがり屋と時を過ごすには・・・
与えられていると思う時間をどれだけ持てるのか・・・
壊している自覚を・・・どこで気付くのか・・・。
自然を噛んで進むには・・・思いやりが必要なんだと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1000個

2022年09月29日 | 古民家
 いろんな所で暮らす人達・・・1000個の居場所があれば1000個の暮らしが育ち・・・
1000通りの違った人達が生まれる・・・。
その1000の場所に1000人、人がいれば・・・1000通りの人生が浮かんで来る・・・。
いざこざや仲たがい・・・協力し合い求め合い、いろんな血が交じり合って、その先もたくさんの文化が繋がれて行く・・・。

木は育ち森を造り・・・種を蒔きながらやがて朽ちて行き、栄養となって森を豊かに大きく育てて行きます・・・。
そこには・・・微生物や昆虫、動物達の暮らしも廻り・・・どれが欠けても廻る事は出来なくなる・・・。
自然に奪われ・・・自然に救われる人の暮らしも・・・
人で失い・・・人で救われる・・・。

木と土と石で組まれた住まいは・・・人の手から離れると、自然へと戻って行く・・・。
燃えなく暖かで安価な住まいは・・・一時の暮らしは支えても、100年支えられるだけの力も無く・・・
空き家とゴミを今から作っているだけの気がして・・・
声が大きくまじめなほど・・・雑音のように頭を通り過ぎてしまう・・・。
最初の1人から受け渡された暮らしは、どんなだったか計る事も出来ないけれど・・・
生き残る知恵が積み重なり・・・1000個の暮らしと、1000人の知恵がかけ合わされて・・・
無限の教えが残されて来ていても・・・いったい、いくつ今も残っているのだろうか。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

控えめ

2022年09月28日 | 古民家
 頼りなく・・・線の細さ、と・・・言葉が似あうのは・・・
控えめで・・・おとなしく、ムリムリと前には出てこない様子で・・・
小さな日陰の・・・わずかな場所に、隠れるように咲く花の姿・・・。
蹴落とすくらいに元気よく・・・命を感じる勢いがあっても・・・
どこか遠慮に共生する、穏やかな生き物の世界が・・・
この国の生態系の中に、染み渡っているような気がします・・・。

どこまでも興味深々なお国柄も・・・遠巻きで人見知りな暮らしの中に・・・
どこまでもお節介で暖かな地域が育ち・・・忘れられていたような時間の中で・・・
自分達の暮らしを愚直に繋ぎ・・・怪しい伝統も、外から見れば野蛮な文化も・・・
先人から受け継いで・・・その場所でしか育たない魅力ある文化になりました・・・。

森の人と呼ばれる動物以外に・・・今でも森深く、静かに暮らしを残す場所はあるようで・・・
奇異な目と・・・野次馬の姿で覗き見ようとして、自然との暮らし方をごちゃまぜにしてしまう・・・。
日本の伝統を探しに来る人達は・・・どこにでもある町やお店を覗きたいのではなく・・・
頼りなく、物憂げな・・・
それでいて力強い伝統の文化と、繋がれて来た歴史ある町に立ってみたいと思っているはず・・・。
深い伝統の煩わしさと・・・少しの思いやりと、そこでしか味わえない感覚は・・・
自生する固有種のように・・・守り繋げて来た暮らしの様子なんだと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

都合の悪い

2022年09月27日 | 古民家
 これからの時間を想えば・・・この瞬間はかけがえなく大切な巡り合わせで・・・
草木が何を思いながら毎日を過ごして・・・巡り巡って実を付けるのか・・・。
風舞う水田に・・・サワサワと音が響けば、実りの秋が手を広げて迎えてくれる・・・。

自然相手の暮らしに・・・どこもかしこも白い景色が続く季節にらみを利かせて・・・
耐え忍ぶしかない時間を数える毎日に・・・居場所を守る、揺るがない想いが隠れている・・・。
繋がれて来た・・・計りしれない小さな何かがそうさせているみたいで・・・
見失ってしまった場所や・・・壊してしまった場所は、そこかしこに埋まったまま時代に残されて、誰にも相手にされなくなる・・・。

巣ごもりに冬眠・・・種になって世代を継ぐものまで・・・
たくさんの時間が造り上げて来た方法で冬の間を過ごして・・・誰もが日の光を心待ちにしている・・・。
豊かな自然を造る四季の移ろいも・・・生けるモノには厳しく過酷なやり取りで・・・
人も、待つだけの暮らしから・・・相対しながら突き進む術を手に入れてしまえば・・・
いつの間にやら・・・自分が責められるように、自然から追い立てられている・・・。
伝統の技術が、町の姿や暮らしを育てているけれど・・・伝統の文化は自然をお手本にしていて・・・
お手本にしていない暮らしは・・・自然の流れとは逆になり、古民家を繋げるには都合が悪い、巡り合わせになるような気がします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

情報

2022年09月26日 | 古民家
 無骨なカタチと・・・派手な出で立ち・・・。
あこがれがほどほどに、心をつかんで・・・引き付けられて・・・
今更思えば・・・ムキになるほどのモノでも無いと気付こうとしても・・・
廻りの熱も手伝って・・・小さな箱の中に仕舞いこまれた思い出は・・・
この先も当然続くのだろうと思う・・・。

同じ事の繰り返しと・・・成長しない過ちは数知れず・・・
頂きモノの暮らしを続けるには・・・手順が必要で・・・
10代・20代と・・・親や兄弟、近所のおじさんおばさん・・・
住み慣れた環境から一歩出た、初めての経験まで・・・
どれだけの事を知るのか・・・知らないで育つのか・・・。
情報ばかりがマツマツしていると・・・小躍りして前に進む時もあれば・・・溺れるばかりで先に進めなくもあり・・・
酔いに任せて踊っているような気もする・・・。

海外の情報が押し寄せて来た頃・・・丁髷に着物姿・・・
裸足や裸で町をうろついて・・・清潔とは言えない町の暮らしに・・・
夢のような世界が広がって行きました・・・。
たくさんの情報が集まるようになって、船で運ばれる異国の文化は広がり・・・
恐ろしくも・・・魅力ある文化は時間を掛けてゆっくり広がって行きました・・・。
正確で、偽りの少ない・・・科学的な根拠ある、たくさんの情報はあっという間に広がるのに・・・
大切な暮らしに必要な事実はとりあえずで・・・横に置いておく毎日が続けば・・・
仕舞い込んだ想い出のように・・・色あせてしまうような気がします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする