暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

小さな

2021年07月31日 | 古民家
 カタコトと鳴きながら走る車は・・・
小さな日本で生まれた車の走る音・・・
小さくても、大人が四人乗って・・・一生懸命頑張る姿は・・・
夢に向かって走って来た時間の流れに似ているような気がします・・・。

見たことも無い文化の雨に流されて・・・一生懸命追いかけて、まっすぐ進んで来たものが・・・
大きな豊かさの象徴を沢山作って来たけれど・・・
自然の身の丈を超える文化は・・・人の手にも良くないモノを渡してしまったような気がします・・・。

ゆっくりと暮らしを温めて来た古い毎日は・・・
みんなで一緒に歩いて・・・みんなで造って来た暮らしだったから・・・
ムリなく・・・地域も家族も、人も・・・なんでもない毎日が幸せだったんだと思う・・・
モノ造りが楽しかったあの頃のように・・・
自然が造り上げて来た時間の流れに乗って・・・
少しだけ一緒に造り上げる暮らし向きを、考えてもいいのかなと思います。

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顔色

2021年07月30日 | 古民家
 青空に緑の稲がキラキラと光る田園風景・・・
カエルが歌い雨が降り・・・トンボが空を切って風が舞い・・・
アメンボがツイッと飛んで水が踊る・・・
晴れたり曇ったり・・・にわか雨が降って見たり・・・
気まぐれな天気で・・・作物の表情は変わり、不作になれば命にかかわる・・・
日本の各地から・・・世界の良く知らない場所から作物は届いて・・・
食べ物に困らない暮しになって来ました・・・。

冬は作物が育たないので、保存出来る漬物や塩付けした食べ物が郷土料理になり・・・
地域で守られて来た、大切な食文化が育ちました・・・。
どこに行っても同じ食材が手に入れば・・・お腹を空かして泣く子共はいなくても・・・
生きる力になっていた食文化は残せなくなってしまいます・・・。

長雨が続いて・・・日照りが続いて・・・
すべての人を満足させる食文化を守るには・・・自然の力に頼るしか無く・・・
誰もが古民家の暮らしを変えようとして来た流れの中でも・・・
昔から伝えられて来た暮らしの教えは、この先も変わる事が無くて・・・
武骨で地道な教えを、同じように伝えて行く事なんだろうと思います・・・。
豊かさを教えてくれる季節の顔色は・・・なんだか気難しい顔をしたままに見えます。

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蜃気楼

2021年07月29日 | 古民家
 陽炎が、めまいのように降りて来る青空の下・・・
黒い道がどこまでも続く車の流れの景色よりも・・・
蜃気楼が映画のように映る・・・遠い海の向こうの方が、いくらか軽やかに思えて・・・
暑い夏の時間は消えないけれど・・・
自然が残してくれた不思議な世界が・・・今も昔も変わらないように見えて・・・
映る高層ビルの蜃気楼は・・・時代を映しています・・・。

古い瓦の下は、土が敷き詰めてあって・・・
その下には、杉皮が敷かれて雨漏れなどしないような造りになっています・・・。
重たい瓦屋根が地震に弱い・・・そんな言葉は土葺きと言われる伝統構法の事を言っているようで・・・
釘やネジで固定していく今時の瓦葺きは、風で瓦が飛んでしまったり・・・
地震で落下しにくい施工になっています・・・。

屋根が大きく重たい・・・揺れる構造の伝統的建築は・・・
日本の気候や地域の暮らしに合わせた住まい造りです・・・。
瓦の重さは、ゆっくり揺れて力をいなし・・・
瓦が落ちるのは・・・揺れながら少しづつ重さを調整しています・・・。
人の暮らしが変わり・・・自然は大きく変わらない様で、なんだか時代に引っ張られてしまい・・・
変えられてしまった自然に合わせて・・・瓦が釘止めになってしまい、伝統の構法が嫌がられてしまう・・・。
蜃気楼に映るビルの影は・・・人の暮らしが自然を変えてしまった姿なんでしょうか。



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楽しく

2021年07月28日 | 古民家
 思いがけず褒められてしまった・・・。
偶然おじさんに出会って、お小遣いなんかもらったりして見たり・・・
一番乗りで公園に着いたら・・・すごく大きいカブトムシやクワガタに出会えて・・・
楽しい事に出会えば・・・一日がホクホクになって、なんでもうまく行くような気がしてしまう・・・。

伝統の技術で生まれる織物や器・・・鉄器や履物・・・
どれも人の手で造り上げられる品物で・・・同じものは一つも無く・・・
試行錯誤しながら、毎日同じことを繰り返しているようで・・・
どこか変化しながらもっと良くならないかと、手をゴロゴロ動かしている・・・。

1年も同じ繰り返しには嫌気がさしてしまうけど・・・
5年も同じことを繰り返していると・・・考えなくても手が先に動いて、なんだか思い通りに出来てしまう・・・
ふと・・・師匠の手元を見ると、自分との出来栄えのあまりの違いに気付いてしまった・・・。
そうなると・・・前に進むか・・・あきらめてしまうのか・・・・・
ホクホクの1日が、どれだけ生まれるのか・・・
楽しく思ってもらえる品物を、どれだけ残せるのか・・・
伝統は、派手な中に地味な時間が多くて・・・
それでも笑顔でいられる時間を造っていると思えば・・・
なんだかとても素晴らしい仕事だと思えます。




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銭湯

2021年07月27日 | 古民家
 ずいぶんと銭湯には足を運ばなくて・・・
最近は、立ち寄り湯へも顔を出さず・・・
暑さもなかなか迫り始めると、お湯につかるのもしんどくなってしまい・・・
銭湯の脱衣所で交わされる喧騒も・・・遠い昔の記憶になってしまう・・・。

銭湯の宮造り様式が勢いを持っていたのは・・・昭和の頃で、
関東大震災後の東京に限られた、唐破風が見事な銭湯のようですが・・・
子共の頃も、今でも・・・銭湯と言えば、古民家の様相を持つ立派な建物で・・・
キチキチの狭い湯船に、小さな子供が2人笑顔で入っているだけでも・・・
内風呂が楽しかった頃は・・・
銭湯の暖簾をくぐった先が・・・夢のような空間だったように思う・・・。

賑わいの町が、いつしか人もまばらになると・・・
古民家の商家や町屋は消えて行くもので・・・
それを数十年かけてにぎわいの街に戻して来た場所があり・・・
世代が変わってもその想いが消えない人造り・・・
どうしてその町を残し繋げないといけないのか、歴史の大切さを伝え残す・・・
正解の無い・・・地域のみんなで造り上げる取り組みです・・・。
古民家を残す事は、その取り組み中の一つで理由付けだけど・・・
欠かせない大切なランドマークだと思う・・・。
みんなの憩いの場だった銭湯は・・・そんな居場所として、とても似合っています。
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